過去の特集記事より、グリチルリチン酸(5)

編集の北です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                            
今日も昨日の続きです。
         
         
●アトピー性皮膚炎にとって危険な成分「グリチルリチン酸」
(あとぴナビ 掲載記事より)
          
◆コラム グリチルリチン酸から他の化粧品に変えたら赤みが増えた?
         
グリチルリチン酸を含有する化粧品を使用していた人が、他の化粧品に変えた場合、赤みや痒みが現れることがあります。
そういった場合、他の化粧品が合っていない、と思って元のグリチルリチン酸を含有する化粧品に戻して、赤みや痒みが落ち着くことがありますが、これは、他の化粧品が合わなかったのではなく、元のグリチルリチン酸の抗炎症作用により、症状が抑えられていたにすぎない、というケースが多くあります。
実は、このパターンは、要注意なのです。
なぜなら、グリチルリチン酸の抗炎症作用が効いているということは、免疫抑制の作用が現れていることでもあり、免疫抑制を続けることによる皮膚のダメージやリスクを受け続けている、ということでもあるからです。
最近は、グリチルリチン酸を原料として販売されていて、自分で化粧品に混ぜて使用するということもあるようですが、高濃度での使用になりやすいので、赤みや痒みに対して「効けば効くほど危ない」ということを忘れないようにして欲しいと思います。
            
そして、もう一つ心配しなければいけない副作用に、ネガティブフィードバック、というホルモンの分泌に関わる機能があります。
          
副腎からホルモンが分泌されるのは、下垂体から放出されるACTHという「副腎皮質ホルモン放出ホルモン」によります。
そして、副腎皮質ホルモン放出ホルモンは、さらに視床下部から放出されるCRFという「副腎皮質ホルモン放出ホルモン刺激ホルモン」により分泌されることが分かっています。
視床下部においては、常に血中の副腎皮質ホルモンの量を測っており、一定量を下回ることで、CRFを放出、副腎皮質ホルモンの濃度を一定に保とうとするわけです。
このACTHによる作用は、糖質コルチコイド、鉱質コルチコイドを問わず、副腎から分泌されるホルモン全てに関わっており、鉱質コルチコイドを連用した際に現れるアルドステロン症と同じ疑アルドステロン症が、グリチルリチン酸の連用により現れることがあることを考えると、一定量以上の、体内のホルモン量は、ACTHを放出するための、CRFの分泌を抑制することが考えられ、こういった外部からのホルモンを摂取したことによる体内のホルモンの分泌が抑制されることを「ネガティブフィードバック」と言います。
          
つまり、長期間のグリチルリチン酸の使用は、体内におけるネガティブフィードバックを引き起こした場合、本来、抗炎症作用の中心となるべき糖質コルチコイドの分泌までをも抑える可能性があり、ステロイド剤の長期連用により糖質コルチコイドの分泌に影響が見られた場合と同様の、リバウンド症状が現れる危険性も秘めている、ということです。
             
実際、過去に、ステロイド剤は使用したくない、ということで、グリチルリチン酸を含有するスキンケアアイテムを、アトピー性皮膚炎に「効く」ということで勧められて使用していた人が、長期間、一進一退の症状を繰り返し、その中断後に激しいリバウンド症状を起こした、そして、ステロイド剤のリバウンド症状と同様の経過をたどって回復した、という例は数多くあります。
          
         
明日は、グリチルリチン酸のチェック方法です。

                             
おまけ★★★★大田のつぶやき

グリチルリチン酸の分子量は大きく、健常な肌からは侵入することはありません。
逆にいえば、肌が健康な方に使用しても効果も副作用もない、ということです。
肌に掻き壊しがある方は、真皮まで到達しやすい分、炎症を抑える効果も出やすいのですが、バリア機能を低下させるという副作用も現れやすくなるので注意しましょう。