2017年3月号あとぴナビより「喫煙により高まるアトピー発症のリスク」(2)

北です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                     
今日は、昨日の続きです。
        
      
●喫煙により高まるアトピー発症のリスク
(2017年3月号あとぴナビより)
          
▼アトピー性皮膚炎発症二つの基準
       
これら4つのグループにおいて、どれだけの子がアトピー性皮膚炎を発症したかを比べることで、喫煙とアトピー性皮膚炎の関係が見えてくるはずです。そのために研究グループは、アトピー性皮膚炎発症の基準を2通り設定しました。
一つ目の基準はISAAC(アイザック:による疫学診断基準です。ISAACは質問票をベースとした大規模な世界的調査による診断基準、医師による診断よりも高い値が出る傾向があります。しかしながら、国際的な診断基準となっているので他国との比較がしやすく、疫学研究で用いられることが多い基準です。
そしてもう一つの基準は、医師による診断です。生まれてから2歳までの間に医師からアトピー性皮膚炎の診断を受けたことがあるかどうかが調査されました。
        
▼妊婦の喫煙は子のアトピー発症リスクを高める
        
以上の条件により集められたデータ解析を次の表に示します。
表に示した解析により、次のような結果が導き出されました。
        
●解析対象となった1354名のうち、229名(16.9%)がISAACによるアトピー性皮膚炎、62名(4.6%)が医師診断によるアトピー性皮膚炎と分類される。
      
●出生前後の喫煙曝露を4つのグループに分けて解析したところ、喫煙曝露が全くない場合(グループ1)と比較して、妊娠中の母親の喫煙のみあった場合(グループ2)、医師診断によるアトピー性皮膚炎のリスクを有意に高めていた。
       
● 出生後の受動喫煙のみあり(グループ3)、妊娠中の母親の喫煙と出生後の受動喫煙の受動喫煙の両方あり(グループ4)、では統計学的に有意な関連は認められなかった。
        
●ISAACによるアトピー性皮膚炎と出生前後の喫煙曝露との間には、統計学的に有意な関連は認められなかった。
         
この研究結果は、妊娠中の母親の喫煙が子のアトピー性皮膚炎発症のリスクを高めている可能性が示されています。一方、出生後の受動喫煙に関しては統計学的に有意な関連が認められませんでしたが、この結果が直ちに受動喫煙のアトピー発症関与を否定するものとは言い切れません。
今後の追跡調査によりエビデンスが蓄積されることで、出生前後の喫煙曝露とアトピー性皮膚炎発症との関連は、さらに明らかにされていくことでしょう
          
         
記事に書かれているように、調査結果では、妊娠中の母親の喫煙が子どものアトピー性皮膚炎発症リスクを高めている可能性が示されています。
どういった理由により、アトピーの発症リスクが高まっているのかは、今後の研究を待つしかないのでしょうが、少なくとも妊娠期間中において、喫煙は避けた方が良いのは確かなのではないでしょうか?
リスクとは、あくまで確定事項、ではありません。しかし、リスクを避ける方法がある場合(今回の場合、喫煙しない)、妊娠という一定期間のことでもあることから、特にアトピー性皮膚炎が心配な方は気をつけて欲しいと思います。

                        

おまけ★★★★北のつぶやき

今回の記事は、細かなデータなども掲載されています。
詳しくは、電子版あとぴナビでご覧くださいね。

●あとぴナビ2017年3月号電子版
http://www.atopinavi.com/eb/index.html