脱ステ後に使ったステロイドは?

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

 

              
さて、アトピー性皮膚炎で長年、ステロイド剤を使用、なかなか良くならずに脱ステを行い、ようやく状態が落ち着いた、という方は多いと思います。
そうした方が、意図して、あるいは意図せずにステロイド剤を使うことがあります。

先日も、ご相談事例の中で、顔を中心に10年以上悩んでいたアトピーを脱ステ2年ほどで状態が落ち着いた方がいました。
その方が、右目が結膜炎になったので、眼科にいったところ目薬を処方され、右目に点眼しました。
すると、翌日から顔の右半分から体液が流れ出すようになったのです。
その状態は、以前、経験した脱ステ時にリバウンドと全く同じでした。
不思議なことに、数日間は、顔の左半分は特になんともなく、右半分だけに痒みと炎症があったのです。
そして、調べたところ、処方された点眼薬にステロイド剤が配合されていました。
聞き慣れない成分だったため、副腎皮質ホルモン剤だとは気づかなかったのですが、慌てて、翌日から点眼を止めました。
その後、顔全体に炎症が広がりましたが、ご相談いただき、スキンケアと入浴を続けたところ、1カ月ほどで、炎症は落ち着くことができました。

他にも、脱ステして、顔以外、8割方、良い状態だった方が、結婚式があったため、止むを得ず、式の3日前からステロイド剤を使用したところ、三日間だけ使用したのですが、結婚式後、ステロイド剤の使用を止めた途端、炎症、体液の流出、痒みに襲われる、という状況になりました。

もちろん、長年、使用していたステロイド剤を短期間使用しただけで、必ずこうしたマイナスの影響がみられる、とういことではありません。
しかし、比較的、ステロイド剤の使用期間が長かった方、脱ステ時のリバウンドの状態が長く悪かった方の場合、数年~10年以上使用していなくても、その後の短期使用で影響がみられることがあるようです。
これは、外国で、ステロイド剤の連用により受容体が消失して効かなくなること、そして皮膚に蓄積して10年以上たっても、その影響がみられた、というエビデンスがありますが、そうしたことが関係しているのかもしれません。

後者の場合には、止むを得ず、自分の意思でステロイド剤を使っていますが、前者の場合にはステロイド剤を使用している意識が全くありませんでしたので、こうしたケースで悪化することがないように、日頃、使用する薬剤の成分には気を付けた方が良いかもしれませんね。

               
おまけ★★★★博士のつぶやき

最近は、皮膚科医において、アトピー性皮膚炎の症状が落ち着いても、長期間、ステロイド剤の使用を続ける方法を推奨することがあるようじゃ。
じゃが、ステロイド剤が「皮膚に与える影響」を考えれば、そこから生じるマイナス面は、使用期間が長くなればなるほど、少しずつ大きなものになることが分かっておる。
炎症を抑える目的で使用する薬剤は、必ずしも、炎症の原因を解消しておるわけではない。
ベネフィットとリスクは、患者側も正しく理解する必要があるかもしれんの。