梅雨の感染症対策で悪循環を防ごう(1)

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                   
さて、真夏のゲリラ豪雨が各地で発生していますが、まだ本州を中心に、梅雨の時期は続いています。
湿度が高い状況のため、汗をかいても蒸散しづらく、乾燥した肌状態に対してはプラス面が確かにありますが、マラセチア菌による痒みの影響など、汗が抱えるマイナス点も受けやすい状況です。

先月下旬ころから、感染症と思われるご相談は増加しており、現在も続いています。
お子さまのトビヒ(黄色ブドウ球菌)、成人の方のヘルペスやカポジ水痘様発疹症、年齢性別に関係なく生じやすい真菌の感染症などが疑われる症例が多く、実際に病院で受診を受けると、ほとんどの例で、抗生物質や抗ウィルス剤、抗真菌剤の処方を受けています。

このように、今の時期、アトピー性皮膚炎を悪化させる要因となっている感染症ですが、多くは日和見菌が原因となっています。
つまり、日常生活内にどこにでもいる菌、ということです。
本来、皮膚は無菌状態ではありません。腸内と同じく、生体に無害な菌が、フローラ(群生)を形成しています。他の菌が定着するスペースをないように皮膚全体を菌で覆うことが「防波堤」の役割を担っています。
つまり、この「無害な菌のフローラ」が、有害な菌の増殖する余地をなくしていることも皮膚のバリア機能や免疫機能と合わせて、感染症を防いでくれる要因となっています。

このように、感染症に「罹らない」ためには、

・バリア機能
・免疫機能
・皮膚の常在菌

の3つが上手く機能していることが大切であると言えるでしょう。
そして、今の時期、「紫外線」と「汗」の二つが、皮膚の常在菌のバランスを乱すことで感染症の「きっかけ」を作りやすくしている恐れがあります。
紫外線は、皮膚の免疫を司る指令塔の役割を持つ「ランゲルハンス細胞」を無力化させますし、汗はマラセチア菌の関係で炎症を生じさせやすくします。
いったん、感染症のきっかけを得る=有害菌の皮膚における増殖や定着、が行わると、そうした菌の毒素や生成物による炎症から、「掻き壊し」「バリア機能の低下」を招き、炎症が慢性化していくことがあるわけです。

アトピー性皮膚炎の方は、もともと乾燥状態など、皮膚のバリア機能が低下しやすいケースが多く、いったん「悪循環」を作り出すと、その輪からなかなか抜け出すことができません。
したがって、今の時期、「感染症」の対策は意識して行うようにしましょう。

梅雨が明けるまでは、具体的な対策は「皮膚の対策」と「体の対策」の二つです。
皮膚の対策は、「洗浄」と「汗対策」、体の対策は「睡眠」と「食事」です。

長くなったので、具体的な対策は、明日に続きたいと思います。

                                

おまけ★★★★博士のつぶやき

昨日の記事と同じく、皮膚の常在菌の問題は、アトピー性皮膚炎にとって、「大元の原因」として関わってくることが多い。
腸内もそうじゃが、ヒトは菌との共生で「バランス」を保っておる部分がある。
「良いバランス」を保てるような生活行動は大切じゃろうの。