食物アレルギー対策は食べること?

こんにちは。南です。

 

 

 

 

 

 

 

                     
さて、アレルギーを抱える乳児期のお子さまにとって、食物アレルギーは深刻な問題のことが多いと思います。
検査で、アレルゲンと判明した食品を除去することは、これまでの通例でしたが、その範囲が広かったり、主食がアレルゲンだった場合、栄養補給などの点でいろいろと考えなければならなくなるからです。
そうした中、今はアレルギー対策として、食べないことよりも慣らすことを優先するケースがあるようです。
          
        
●子供の食物アレルギー対策 「念のため除去」より経口負荷試験
http://www.sankei.com/life/news/150617/lif1506170017-n1.html
         
「食物アレルギーが怖いから念のため…」と、血液検査で陽性の結果が出た食品を子供に与えるのをやめてしまう保護者が少なくない。だが、大切な成長期、食べない選択は必要最小限にしたい。その見極めには「経口負荷試験」という専門的な検査を体制が整った施設で受ける必要がある。
        
◆抗体陽性でも
食物アレルギーは国内の乳児の10人に1人、保育園児の20人に1人が持っているといわれる。年齢とともに自然に治る子が大半だが、まれにショックなど重い症状を起こすこともあるため、原因食品を与えない「除去」が対策の基本になる。検査でよく行われるのは、牛乳、卵の白身、小麦といった個別の食品に対する血液中の抗体の量を測る「IgE抗体検査」。抗体の量が多いと陽性と判定されるが、だからといって必ず症状が出るわけではない。
国立病院機構相模原病院の海老沢元宏アレルギー性疾患研究部長らは、抗体の量が同じでも年齢により症状が出る確率が異なることを突き止め、算出結果を公表した。例えば、牛乳への抗体量が同じ3の場合、1歳未満の約90%が牛乳でアレルギー症状が出るが、1歳は約50%、2歳以上だと30%にとどまる。これは海老沢さんらが年間3千人前後の子供に実施してきた経口負荷試験の積み重ねから判明した。
         
◆食べるため
経口負荷試験とは、アレルギーの原因と疑われる食品を少量ずつ食べさせ、症状の有無を確認する方法。牛乳の試験法の一例では、0・1グラムから与え始めて約30分ごとに1グラム、2グラム、5グラム、10グラムなどと増やす。必ず保護者が付き添い、医師、看護師も近くで子供の体調の変化を数時間にわたって見守る。異常がなければ、自宅で毎日食べても症状が出ないか保護者が観察を続ける。
試験の途中で症状が出ればそこでストップ。だが除去はしない。「食べられる量までは、むしろ積極的に食べることを勧める」と海老沢さん。
牛乳が3グラムまで大丈夫だったとする。牛乳としてはわずかだが、同じ量のタンパク質を含むバターならソテーに使う程度は食べられる。海老沢さんは「これだけで子供の生活の質は大きく変わる。少しずつの摂取で、より多く食べられるようになる期待もある」と話し、「食べるための試験」であると強調する。
調理法の工夫は栄養士がアドバイス。緊急時の治療対応も含め、十分なスタッフがいないと実施は難しい。海老沢さんが代表世話人を務める「食物アレルギー研究会」のホームページには、全国の経口負荷試験の実施施設と平成25年度の実績が掲載されている。大都市圏に多いなど偏りがあるが、取り組む施設は徐々に増えてきた。
            
◆見極めが大切
「念のため除去」は保護者の自己判断に限らない。アレルギーに詳しくない医師が指示している例もかなりありそうだ。
相模原病院と診療連携している神奈川県藤沢市の小児科医院院長、鈴木誠医師はその理由をこう話す。「離乳食を始める前や保育園に入る前などに、血液検査を受けたいと希望する保護者は多い。求めに応じて検査し、陽性なら『当分の間食べないでおきましょう』と言っておけば最も簡単という面はある」
一方、食事内容から疑わしい食品を絞り込んだり、保護者の思い込みで除去していた食品が実は大丈夫なことを見つけたりするには「問診に30~40分はかかる」という。
鈴木さんは「血液検査陽性の子が全員経口負荷試験を受けたら大病院でもパンクする。リスクが高く、試験が本当に必要な子を見分けて専門施設に紹介できるよう、かかりつけ医も取り組みが問われる」と話している。
         
             
記事の内容は、読んでいただければ分かると思います。
確かに乳幼児期の場合、アレルギー反応を抑える力が弱いことで、数値が高い、というケースがありますから、そうした力が成長と共に育ってくれば、自然と数値も抑えられ、あるいは仮に数値が多少高くても、実際の炎症反応は生じない、ということはあるでしょう。

気になるのは後半部分の「離乳食開始前にアレルゲン検査を行う」といった部分でしょうか?
本来、抗体は抗原と出会うことで作られることが基本ですので、離乳食前に抗体の数値が高くなる、ということは、アレルゲン反応を示す食品を、摂取、もしくは接触していることが考えられます。
そこで考えたいのが、表皮のバリア機能の低下がアトピー性皮膚炎の原因であり、そこで生じた炎症反応は結果的にIgEを増加させ、そのIgEが他のアレルギー疾患に繋がる、といった研究です。
乳幼児期の食物アレルギーも、実は、「食べ物」に注目するだけではなく、「皮膚のケア」に注目する必要があるのかもしれませんね。

                                 
おまけ★★★★北のつぶやき

以前、東北の小児科医の先生を取材した際に、例えば家族が卵焼きを食べていると、いろいろな形で、食べていない乳児が触れることで(同じ食卓を触る、食べた人の衣服を触る、など。分子レベルでそういた食物が大気中に浮遊することもある、とのことでした)食物アレルギーがみられるようになる、という話をされていました。
これも、今日、南さんが書いていた「食べなくてもアレルゲン」といった部分につながっていて、そしてその解決のためには、「皮膚」に注目することが大切なのかも知れません。
今後も、こうしたテーマの研究や発表には注目していきたいと思います。