寄生虫療法?注意を(1)

西だ。

 

 

 

 

 

 

 

                       
アトピー性皮膚炎など、アレルギー疾患は、公衆衛生が発達した国に多いことは良く知られている。
その原因がヘルパーT細胞のバランス(感染症に対する免疫とアレルギーに対する免疫のバランス)にあることは広く知られているが、これは最近話題の乳酸菌にも関わっているだろう。
菌群との共生はヒトにとって不可欠な要因といえる。良い菌と共生は良い環境を作り、悪い菌との共生は病気の原因になる。
同様に、菌群以外にも共生が関わってくるのが寄生虫だ。
今日は、Webで見つけた寄生虫とヒトに対する影響の記事を紹介したい。
            
         
●効果はさまざま アメリカで話題の『寄生虫療法』 とは
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140709-00000015-wordleaf-sctch
               
先日、文部科学省の学校保健安全法施行規則が改正され、小学校の『ぎょう虫検査』が2015年度から廃止されることになった。子供の寄生虫感染率が激減したために『省略可能』とされたからだ。このように近年、日本や欧米などの先進国では、寄生虫、細菌、ウイルスなどの寄生者がほとんどいなくなり、感染症も大きく減ってきている。
一方で近年、アメリカでは、根絶された寄生虫を国外へ探しに行き、あえて感染する人々がいるという。なぜ、わざわざ感染症のリスクを冒すのか。実は、“ある病気”の治療に寄生虫が有効という学説があるからだ。
その“ある病気”とは、いわゆる『自己免疫疾患』。代表的なものでは、クローン病、潰瘍性大腸炎があり、これらの名前を耳にしたことがある人もいるかもしれない。重症の場合は腸を切除して人工肛門を設置する手術を行い、最悪の場合、死に至るケースもあるという恐ろしい病気だ。これらの、免疫が暴走し消化管に炎症が引き起こされる病気は、現在、明確な治療法が見つかっていない。
こうした重い疾患以外にも、本来、外敵と戦うはずの免疫機能が暴走することで引き起こされる病は少なくない。花粉症、アレルギー、喘息といった私たちに身近な疾患にも、免疫が大きくかかわっている。
このような免疫疾患に対し、寄生虫に感染することで回復に向かう場合があるという。実際に、アメリカの多くの患者がインターネットで非合法の“寄生虫ディーラー”に接触し、メキシコなどで危険な寄生虫『アメリカ鉤虫(こうちゅう)』に感染していたり、より安全な療法を模索して『ブタ鞭虫(べんちゅう)』の卵を患者に投与したりしている医者もいる。効果はさまざまだが、現代の医療では打つ手がない病気の進行が止まったり、治癒したり、と効果があったという報告も多い。
どうして、寄生虫が免疫の病に効果があるのだろうか? 一部の科学者たちは、免疫の暴走する病気は、先進国が清潔になるのと反比例するように増えていることを指摘している。花粉症、アレルギー、喘息などの病気も、衛生環境が向上したここ150年くらいで急増したものである。
一方、まだまだ近代化されておらず、寄生虫と共存している環境のアフリカや南米の部族では、花粉症や喘息がまったくないことが知られている。アメリカの科学ジャーナリストのモイセズ・ベラスケス=マノフさんは、「寄生虫の感染が免疫細胞の暴走を防いでいたのではないか」と考え、この問題を調査。さまざまな分野の研究を8500本以上精査した。
たとえばイタリアのサルデーニャ島では、1950年代にマラリアを撲滅した。その10年後から、それまでまったくなかった自己免疫疾患が起こりはじめた。アフリカ中西部のガボンでは、寄生虫を駆除した子供たちとしなかった子供たちを比較したところ、駆虫された子供たちのアレルギーリスクは2.5倍になった。調べれば調べるほど、寄生者の「不在」が病気を引き起こしている証拠はつぎつぎ出てきた。
                
実はモイセズさんは、自らも自己免疫性の全身脱毛症に加え、アレルギー、喘息、花粉症などを患っている。彼は自分自身もメキシコで『アメリカ鉤虫』に感染して、この問題を実証しようと考えた。「自分がすっかり良くなる、という幻想は持っていませんでした。実際、感染してからは、最低な体験をしました。腹痛、めまい、下痢、頭痛が起こり、胃腸は不快でした」と当時を振り返る。
ところが、2010年に感染してから半年間の我慢を続けると、変化が起こったという。「胃腸の症状が次第におさまり、花粉の季節になっても、何十年かぶりに症状が出なかったんです。そして、全身1本も毛がなかったのに、眉に産毛が生えてきました」。
モイセズさんの場合、アレルギーや喘息には効果がみられなかった。とはいえ、「私の腸内に住んでいる小さな生き物によって鼻がすっきり爽快に通り、アトピーが治ってしまったのは、まさに奇跡でした」と、効果を体感している。
「人間は、何十万年の進化の過程を微生物や寄生虫とともにしてきました。急にそれらから切り離されると、免疫系は自分の方向を見失ってしまうのです」(モイセズさん)。もちろん、たとえば花粉症だけのために寄生虫に感染することはお勧めできない。しかし将来的には、幼少時からオーダーメイドで寄生虫や細菌を処方することで、免疫機能を調整する予防法が行われるようになるかもしれない。
モイセズさんが、自身の経験と調査をまとめた本は日本語版も出版され、にわかに話題となっている(『寄生虫なき病』文藝春秋刊)。また、権威ある科学ジャーナル『サイエンス』誌は、2013年の10大ニュースのひとつに「腸内細菌と健康が予想以上に深くかかわっている」ことを選んだ。私たちは、清潔になりすぎた社会を振り返るべき時期にきているのかもしれない。
            
             
記事を読むと、寄生虫でアトピーが治る、と考える人が多いように思う。
だがこの記事には注意しなければならない点がいくつかある。
記事の紹介が長くなったので、解説は明日にしたいと思う。

                      
おまけ★★★★西のつぶやき

こうした記事を読んだ方は、プラスの面だけに目が行くことが多いのではないだろうか。
詳しくは、明日、書きたいと思うが、寄生虫を体内に宿すことは相応のマイナス面、そしてリスクも抱えている。
注意しながらこうした情報には接して欲しいと思う。