アルコールを飲まない人の脂肪肝とアトピー

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                         
あとぴナビの会員の方と面談をしていると、どちらかというと「やせ型」の方が多いように感じています。
これは、アレルゲンなど食物に対する意識が高いことも関係しているかもしれません。
しかし、やせ型の方が多いとはいえ、一般的に肥満の方や飲酒をされている方に多い「脂肪肝」がアトピー性皮膚炎の方に多いことが分かっています。

脂肪肝=肥満のイメージを抱いている方も多いようですが、肥満にいたらなくても脂肪肝の方はおられます。最近は、非アルコール性脂肪肝に対して「NASH(non‐alcoholic steatohepatitis)」という名称がつけられているようです。
            
              
●酒飲まないのに…生活習慣病原因で脂肪肝炎400万人
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131118-00010000-yomidr-hlth
          
B型、C型といったウイルスや、大量の飲酒が原因で肝炎になることはよく知られている。
しかし、国内の肝炎患者で最も多いのは、飲酒量が多くない人に起きる「非アルコール性脂肪肝炎( NASH〈ナッシュ〉 )」であることはあまり知られていない。推定患者数は約400万人に上る。
大阪府済生会吹田病院(大阪府吹田市)は、肝臓病研究では国内の第一人者で院長の 岡上(おかのうえ)武(69)が中心となって、NASHの先進的な治療や研究に取り組んでいる。
NASHの存在は、米国では、30年以上前から報告されている。それまでは、肝臓に過剰な中性脂肪がたまって起きる脂肪肝炎になるのは大量に飲酒する人だけと考えられてきた。
全く飲まない人や、飲んでも1日にビール中瓶(500ミリ・リットル)1本以下の人でも、脂肪肝炎になることが明らかになり、米国の医師が、非アルコール性脂肪肝炎を表す英語(non‐alcoholic steatohepatitis)の頭文字を取ってNASHと名付けた。
2007年まで京都府立医科大教授として肝臓病の研究をしてきた岡上は、2000年代に入ってから「日本でも、NASHはいずれ大きな問題になると確信していた」という。
NASHの大半は、肥満や高血圧、糖尿病といった生活習慣病に起因していることが米国の調査でわかっている。食生活の欧米化が定着した日本でNASHの患者が増えてくるのは必然だと考えたからだ。
          
岡上は、厚生労働省が08年に発足させたNASH研究班の班長になり、実態の解明や遺伝子解析などの研究を主導。大学退職後、院長として赴任した同病院には、関西一円のほか四国や九州からも患者が集まり、全国最多の約600人のNASHやその予備軍の脂肪肝患者を診ている。
          
(中略)
             
厚生労働省などの推計によると、NASHの患者約400万人に対し、B、C型を合わせたウイルス性肝炎患者は約300万人で、アルコール性肝障害患者は約250万人とされる。
大阪府済生会吹田病院では2007~12年のNASHとその予備軍の脂肪肝患者、計550人のデータを解析。男性は年齢にかかわらず多く、女性は50代後半から急に増える傾向にある。患者の約8割が脂質異常症を患い、肥満や高血圧、糖尿病といった他の生活習慣病を持つ割合も約4~7割と高かった。日本人の約2割はNASHになりやすく、進行しやすい体質ということも明らかになっている。岡上病院長は「患者の約5%は生活習慣病のない健康な人。こうした人には遺伝的な要素も大きく関係しているのではないか」と指摘する。
                 
                
記事中の肝臓がんに関する部分は、直接、アトピー性皮膚炎に関わるわけではないため、省略しました。全文が気になる方は、リンク先でご覧ください。
アトピー性皮膚炎の方に、太っていない脂肪肝の方が見られることは臨床データで分かっています。
その原因は、チョコレートなど食生活に起因していることが多く、そうした食生活を改善すると、脂肪肝が良くなり同時にアトピー性皮膚炎の症状も良くなる結果もあるようです。

脂肪肝によるアレルギーへの直接の影響がなぜ生じるのか、という論文は見たことがありませんが、アトピー性皮膚炎の場合、健康な方がそうしたアトピー性皮膚炎の炎症がでないようにコントロールしている副腎皮質ホルモンの本来の働き(生理作用)が、糖質代謝にあること(副腎皮質ホルモンは、糖質代謝ホルモン、塩類代謝ホルモン、性ホルモンの3つの総称でもありますが、ステロイド剤で使用されているのは糖質代謝ホルモン)から、その関係性が指摘されることもあるようです。

もちろん、脂肪肝自体は、食生活だけでなく、運動、睡眠にも関係性がありますから、一概にはいえない部分もありますが、少なくとも、脂肪肝の改善がアトピー性皮膚炎の改善につながることは確かですので、現在、やせ型で脂肪肝を疑っていない方でも、アトピー性皮膚炎の症状がなかなかひかない場合には、こうした要因を考えてみることも大切かもしれませんね。

                            
おまけ★★★★東のつぶやき

アトピー性皮膚炎と脂肪肝の関係については、あとぴナビで専門医を取材した記事がありますので、ぜひご覧ください。

●隠れ脂肪肝によるアトピーの発症、悪化にご注意を!
http://www.atopinavi.com/navicontent/list?c1=health&c2=1&c3=16&n=1