花粉症の減感作療法?

東です。

 

 

 

 

 

 

 
ここ数日、天候が良かった地域では、かなりの花粉が飛散したようです。
周囲でも、花粉症が一気に悪化した方が大勢います。
アトピー性皮膚炎に対して、花粉症は症状の悪化要因の一つになるため、注意が必要ですが、花粉症の新たな治療法の記事が出ていました。

 
●患者6割効果の花粉症新薬、保険適用へ 福井大など研究
http://www.asahi.com/national/update/0307/OSK201303060133.html
 
福井県内でスギ花粉が飛び始め、花粉症患者にはマスクを外せない憂鬱(ゆううつ)な春の訪れを告げている。しかし朗報もある。今春とはいかないが、6割の患者に効果が期待できる新薬が、近く保険適用される見込みだ。
 
スギ花粉のエキスを口の中から吸収して少しずつ体を慣らし、花粉症の根治を目指す免疫療法が、近く保険適用される見通しだ。福井大学などが治療法を研究中で、製薬会社が昨年末に新薬の認可を国に申請した。

福井大の藤枝重治教授は2004年から、スギ花粉症患者に「舌下免疫療法」を試験してきた。花粉症は、体の免疫が過剰反応して起きる。免疫療法は、薄い花粉エキスを舌の下から吸収して徐々に慣らし、アレルギー反応を起こさなくして根治を目指す方法だ。

(以下、省略)

 

記事の全文は登録が必要な記事のため、公開している記事のみ紹介とさせていただきますが、この記事で出てくる「舌下免疫療法」とは、アレルギーに対する「減感作療法」です。
食事アレルギーの場合や、喘息治療などでは、抗原となる物質を希釈したものを皮下注射などで体内に入れることで「慣らす」治療として行われている方法です。

ただ、問題点もいくつかあります。
まず一つが、全員に有効とは限らない治療法である、とういことです。
一般的な食物アレルギーで、少量ずつ食べる方法も行われていますが、その場合、乳幼児では80~90%は、その後食べられるようになりますが、成人の場合、その率は50%以下だった、というデータもあるように、減感作療法の場合、年齢によって、有効率が変わってくる可能性があります。
これは、乳幼児の場合、免疫機能そのものが成長途上であるため、食物に慣れていく、というよりも、免疫機能が「上手く育っていく」ことで、自然解消されやすい傾向がみられても、成人の場合、免疫機能そのものは成熟しているため、大きな変化を起こしづらい、ということも関係しているのでしょう。

もう一つの問題点は、この方法で有効性がみられても、それは「来年の花粉症」に有効であって、今年の花粉症には間に合わない可能性が高いということです。
免疫機能に時間をかけて働きかける方法ですので、花粉が飛散している時期では、すでに遅い、ということがありますし、何より大気中に大量の抗原が存在している状況においては、「減感作」の意味合いそのものが薄い、ということもあります。

また、記事では「根治」とありますが、免疫機能の状態を変化させて症状を抑える以上、仮に症状がでなくなっても、その後の生活環境次第では、再度、免疫機能が今度は悪い方に変化して症状が再発する可能性がなくなるわけではありません。

とはいえ、花粉症に悩む人は、増加している一方ですので、こういった新たな治療法が研究されることは良いことでしょう。
ただ、こういった治療法を利用しようとする方は、その治療法が示す「意味合い」もしっかり理解して行うことは大切でしょう。

   
おまけ★★★★博士のつぶやき

今回、東君が最後に書いていた「意味合い」じゃが、これは実に大切なことじゃ。
なぜなら、減感作療法は、結局のところ、自分の免疫のバランスを「自分の力で」正そうという方法じゃから、その治療法を行っている間に、免疫機能が異常をきたしやすい生活を送っておるのでは、その効果も現れにくいことが言える。
睡眠や運動など、内分泌、自律神経の働きを正常化させる生活習慣を維持させることは意識させたいものじゃの。