アトピー克服のカギ(運動・1)

今日は、一昨日の続きで「運動」について見ていきたいと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昭和40年代頃までは、アトピー性皮膚炎という疾患そのものは、子どもの疾患としての認識が強かった。
大人になれば、自然になおると言われていたころじゃな。
その後、昭和50年代~平成にかけて増加を始め、ここ10年~20年で急激に増加してきた。

疾患としての存在そのものは、相当な昔まで記録があるようじゃが、幼児の10人に1人が・・・というように急増したのは最近のことを考えると、やはり今の生活様式の中に原因が潜んでおるのじゃろう。

この生活様式の中で、原因として考えられるのは「化学物質」じゃ。

これまで何度か述べたように、アトピー性皮膚炎の発症原因は「免疫機能の異常状態」そして「皮膚機能の異常状態」の二つが関係しておると言われておる。

そして、前者の「免疫機能の異常状態」で考えた場合、免疫機能に強い影響を与えておる「自律神経」と「内分泌」のそれぞれの機能に異常が生じると、この「免疫機能の異常状態」に陥ることが分かっておる。
そこで、ポイントは「自律神経の異常状態」「内分泌の異常状態」ということになるが、ここで「化学物質」が関わることになる。

化学物質の体内での働きの一つに「内分泌かく乱」というものがある。
これは、化学物質の構造式がホルモンと似ておるため、体内では疑似ホルモン作用をもたらす、とされておるのじゃ。
つまり、化学物質の体内への吸収は、疑似内分泌作用により、間接的に内分泌機能に異常を与え、その結果、免疫機能の異常状態にゆるやかにつながることで、アトピー性皮膚炎に関係してくる、ということじゃな。

一口に化学物質、といってもいろいろなものがある。
農薬や添加物の一部も該当するし、ホルムアルデヒドなどもそうじゃな。
大きく分けると、化学物質は、消化器から摂取される場合と、肺胞から摂取されるものに分けられるが、1日にヒトが摂取する化学物質の80%は、呼気から吸収される。

現在の、私たちの社会環境を考えると、大気中の微量の化学物質は、いろいろなものが増加しておる。
屋外では車の排気ガス、工場の排煙、アスファルトがタイヤで削られたほこりなどが考えられ、屋内では家具や家電、壁紙などから放出されるホルムアルデヒドが関わってくる。

アトピー性皮膚炎が先進諸国に多く、発展途上国に少ないと言われる一つの理由には、この化学物質の摂取の総量も関わっておるのではないじゃろうか?
文明と密着に関わる化学物質じゃが、便利な世の中には貢献できても、健康に対してはマイナスの要素を秘めておる、ということじゃな。

化学物質の摂取を減らすことは、個人レベルで可能な範疇は行えるとしても、社会全体から見ると、相当に難しいじゃろう。
なぜなら、食物からの化学物質は個人レベルでの対応が行いやすいが、大気中の化学物質は社会的な問題も関わり(車や電気を使わない、ということが難しいため)、特に呼気からの摂取の割合が多いからなおさらじゃ。
そこで必要になるのが、摂取した化学物質をどのように排出するのか、ということじゃが、そこで「運動」が関わってくることになる。

続きは長くなるので明日にしたい。

 
おまけ★★★★南のつぶやき

化学物質は人体への影響として、博士が今日書いていた「内分泌への作用」の他にも、いろいろとあります。
例えば、シックハウス症候群は聞いたことがある方もおられるのではないでしょうか?
化学物質の影響は微量であればアレルギーとして現れ、量が多くなると中毒症状として現れやすくなるとされており、仮に身の回りの化学物質が微量であっても、その関係性は無視できないと考えた方が良いでしょう。