スキンケアの話(5)

今日は、先週書いていた「スキンケアの話」の続きじゃ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
スキンケアで使われておるアトピー性皮膚炎の人に良くない、「危険な成分」について述べたいと思う。

昨日、Q&Aで漢方薬の成分である「甘草」とは、副腎皮質ホルモンの一つと同じ働きをしていることを述べた。
この「甘草」の、免疫抑制作用を持つ主成分は「グリチルリチン酸」なのじゃが、実は、この「グリチルリチン酸」は、化粧品の成分として使われておるのじゃ。
それも、アトピー性皮膚炎の人に良いと宣伝されておる化粧品の多くが、この「グリチルリチン酸」を含有しておる。

昨日述べたように、甘草=グリチルリチン酸とは、副腎皮質ホルモンの中の塩類コルチコイドと同じ働きをする成分じゃ。
塩類コルチコイドは、アトピー性皮膚炎に使われるステロイド剤の成分、糖類コルチコイドの働きをカバーすることが分かっておる。
つまり、ステロイド剤と同じ役割を持っておる、ということじゃな。
ステロイド剤がアトピー性皮膚炎の痒みに「有効」なのは、抗炎症作用によるものじゃが、グリチルリチン酸は、この免疫抑制作用に伴う抗炎症作用を有しておる、というわけじゃ。
そのため、ステロイド剤ほどの効果はないにしろ、炎症を抑える働きをもたらすことになる。
ステロイド剤の主成分である「コルチゾール」は、化粧品に使用することはできないが、このステロイド剤と同じ働きをする「グリチルリチン酸」は、なんと化粧品で使用できる成分なんじゃ。
さっき述べたように、ステロイド剤ほど強い効果はないのじゃが、それでも炎症を抑え、痒みを緩和する働きは持っておる。
そのため、グリチルリチン酸入りの化粧品を使用すると、痒みや赤みが緩和されたように感じることが多い。
この成分を使用している化粧品メーカーは、もちろん、グリチルリチン酸が持つ、抗炎症効果を期待して配合しておる。

そして「グリチルリチン酸」の大きな問題点は、「長期連用」をすると、ステロイド剤と同じような副作用をもたらすことがある、ということなんじゃ。
もちろん、ステロイド剤ほどの効果がない=副作用の出方も少ない、ということは言えるのじゃが、ステロイド剤が使用期間に比例して副作用の影響を受けるリスクが高まるのと同じく、長期間の連続使用は、影響が蓄積されていくことがある。

なぜ、グリチルリチン酸が、ステロイド剤と同じような副作用を現わしやすいのか、というと、

 

1.塩類コルチコイド(グリチルリチン酸)は、糖類コルチコイド(コルチゾール=ステロイド剤)の働きのカバーを行う。
2.アトピー性皮膚炎に効果をもたらすのは、免疫抑制作用による。
3.体内で作られる3種類の副腎皮質ホルモンは、ACTHにより放出される

 

という理由による。
長くなるので、続きは明日じゃ。

 
おまけ★★★★中田のつぶやき

アトピー性皮膚炎に効果があるとするスキンケア・アイテムは、そのほとんどが、このグリチルリチン酸が配合されています。
しかも、そういった化粧品メーカーのホームページを見ると、このグリチルリチン酸を「有効成分」と大きく表示しているとこも少なくありません。
ドクター●●ラボ、D●C、ドモホル●●ンクルなど、大手のメーカーの化粧品にも含有されており、さらに、その抗炎症効果を喧伝している状況です。
確かに、ステロイド剤ほどリスクは高くありませんが、それでもリスクは存在しますし、ダメージを受けた肌の方が長期間連用すると、そのリスクは高まる傾向がありますので、注意して欲しいと思います。