【Q&A】子どもの腕の炎症は?

今日は、読者の方からいただいたご質問についてお答えしたいと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●Dさんからのご質問

こんにちは。ブログを友だちから聞いて知りました。
2歳になる娘の腕の症状のことで一つお聞きしたいことがあります。
娘は、生後間もなくからアトピーといわれ、ステロイド剤の治療を受けていましたが、なかなか良くなりません。
昨年末、寒くなってきたころから、肌の乾燥がひどくなり、腕を激しく掻いて、肘の内側がジュクジュクしてしまいました。
年が明けても、ジュクジュクした状態は変わりません。
病院からは、ステロイド剤を塗っておくように言われていますが、もう2週間ぐらい同じ状況が続いていて、心配です。
ここ数日は、脇の下、首筋などにかけてもジュクジュクしたところが少し出て、広がっているようにも感じます。
今のまま、ステロイド剤で治療を続けて良いのでしょうか?

 
Dさん、こんにちは。
まず、娘さんの皮膚の状態じゃが、ステロイド剤を使用しながら、炎症部位の状態が落ち着かないとなると、免疫系が関わる炎症とは違う炎症が生じている、もしくは、ステロイド剤でも抑えきれない炎症が続いておる、ということが考えられる。

ステロイド剤に期待されているのは、あくまで免疫力を抑制することで、その免疫から生じる炎症→痒みを抑えようという働きじゃ。
したがって、免疫力が関わらない炎症や痒みに対しては、直接的な有効手段にはなりづらいといえる。
(もちろん、いったん掻いてしまうと、その部位に新たな炎症が生じるため、そういった二次的な炎症や痒みには有効性が見られる)

ジュクジュクした部位の細かい状態が、はっきり分からないので、難しいところじゃが、一応、感染症は疑っておいた方が良いじゃろう。

もし、今の状態が感染症からもたらされているなら、おそらくトビヒかヘルペスの感染症の可能性が考えられるが、そういった感染症に対してステロイド剤は逆効果に働くことになる。
なぜなら、塗布した部位の免疫を抑制する=感染症を悪化させる(感染症を治すのは免疫力のため)ということになるからじゃ。

医師は、皮膚のそういった炎症に対しては、その状況の如何を問わずに、ステロイド剤を処方することがある。
もちろん、本来、日和見的な感染症は、自らの持つ免疫力でそのほとんどは解決できるから、多くのケースでは、ステロイド剤を使用して、感染症から生じた炎症を抑えている間に、感染症そのものが落ち着くことが多い。
そういったケースを見て、ステロイド剤が感染症を治した、という風に勘違いすると、断続的に継続する感染症の治療を誤ることがあるから注意が必要じゃ。

もちろん、今の状態が感染症によるものかどうかは、検査を行うなどして確定診断を取るべきじゃろう。
じゃが、アトピー性皮膚炎患者のほとんどが、ヘルペスか黄色ブドウ球菌の感染症に罹っておるというデータ(95%程度)を知らない医師は、感染症の治療を行うということを考えないこともある。

一度、医師に今の状態が、感染症ではないかを相談してみてはいかがじゃろう?
2週間以上、同じ薬剤を使用して、状態が逆に悪化している状況を考えると、少なくとも、今の治療が適切だとは考えづらい部分がある。

それと、今の状態でアレルゲンは特定されておるのじゃろうか?
年齢を考えると、食物やハウスダストなどの特異的なアレルゲンが、見られやすい時期でもあるので、もし、アレルゲンの検査を行っていない場合は、一度、検査をお願いしてみると良いじゃろう。

あとは、皮膚の乾燥もあるようじゃから、しっかりとしたスキンケアを忘れないようにして欲しい。
Dさんの娘さんがいち早く回復されることを祈っておる。

 
おまけ★★★★東のつぶやき

アトピー性皮膚炎の人にとって、感染症はかなり重要なファクターといえます。
あとぴナビでは、過去に何度か特集を行っていますので、ご覧ください。

●感染症の克服がアトピーのカギ 感染症ってなに?どうしてかかるの?
http://www.atopinavi.com/navicontent/list?c1=health&c2=1&c3=42

●感染症とアトピー
http://www.atopinavi.com/navicontent/list?c1=health&c2=1&c3=8