新薬が患者数を増加?

寒い日が続いておるの。

 

 

 

 

 

 
新型インフルエンザは、少し落ち着いているようじゃが、本来は、これからインフルエンザの流行時期を迎える頃じゃ。
季節性インフルエンザもあることじゃから、新型インフルエンザの話題が少なくなったからといって、油断はしないで欲しい。

さて、先日のメルマガでも少し触れたのじゃが、興味深い記事があったので、今日は、紹介したいと思う。

 
●「うつ百万人」陰に新薬?販売高と患者数比例(読売新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100105-00001486-yom-sci
 

うつ病患者が100万人を超え、この10年間で2・4倍に急増している。不況などの影響はもちろんだが、新規抗うつ薬の登場との関係を指摘する声も強い。安易な診断や処方を見直す動きも出つつある。

東京の大手事務機器メーカーでは、約1万2000人いる従業員中、心の病による年間の休職者が70人(0・6%)を超える。2か月以上の長期休職者も30人を超えた。多くがうつ病との診断で、10年前までは年間数人だったのが、2000年を境に急増した。

この会社の産業医は、「『うつ病は無理に励まさず、休ませるのが良い』との啓発キャンペーンの影響が大きい」と話す。うつ病への対処としては正しいが、「以前なら上司や同僚が励まして復職させたタイプにも、何も言えなくなった。性格的な問題で適応できない場合でも、うつ病と診断されてしまう」と、嘆く。

国の調査では、うつ病など気分障害の患者は、2000年代に入り急激に増えており、一概に不況だけの影響とは言えそうにない。

患者急増との関係が指摘されているのが、新規抗うつ薬「SSRI」だ。年間販売高が170億円台だった抗うつ薬市場は、1999年にSSRIが登場してから急伸。2007年には900億円を超えた。

パナソニック健康保険組合予防医療部の冨高辰一郎部長(精神科医)によると、欧米でも、この薬が発売された80年代後半から90年代初めにかけ、患者の増加がみられた。

冨高部長は「SSRIが発売されたのに伴い、製薬企業による医師向けの講演会やインターネット、テレビCMなどのうつ病啓発キャンペーンが盛んになった。精神科受診の抵抗感が減った一方、一時的な気分の落ち込みまで、『病気ではないか』と思う人が増えた」と話す。

田島治・杏林大教授が、学生にテレビCMを見せた研究では、見なかった学生の倍の6割が「気分の落ち込みが続いたら積極的な治療が必要」と答え、CMの影響をうかがわせた。

 

◆安易な投薬…薬なしで回復の例も◆

 

うつ病は一般的に、きまじめで責任感が強い人が陥りやすいとされる。自殺に結びつくこともあり、早期発見・治療は自殺対策の柱のひとつにもなっている。

ところが近年は、「自分より他人を責める」「職場以外では元気」など、様々なタイプもうつ病に含まれるようになった。検査数値で測れる身体疾患と違い、うつ病の診断は難しい。このため、「抑うつ気分」などの症状が一定数以上あれば要件を満たす診断基準が普及した。「なぜそうなったか」は問われず、性格や日常的な悩みによる落ち込みでも診断され、かえって混乱を招いた面がある。

田島教授が行った精神科診療所の医師に対する調査では、約8割の医師が、うつ病の診断が広がり過ぎていることに懸念を示した。

安易な投薬を懸念する声もある。抗うつ薬は、うつ病治療の柱とされているが、宮岡等・北里大教授は「薬なしでも自然に回復するうつ病も多い」と話す。

海外では、軽症には薬物療法ではなく、カウンセリングや運動などを最初に勧める治療指針も多い。渡辺衡一郎・慶応大専任講師は「日本でも、まず抗うつ薬ありきという認識を見直す時期に来た」と話す。(医療情報部 高橋圭史、佐藤光展)

 
どうじゃろう?
アトピー性皮膚炎の現状と似てはおらんじゃろうか?

安易なステロイド剤の使用が、その後の慢性的な使用状況を生むことで、アトピー性皮膚炎そのものを悪化させることになっている今の現状とそっくりじゃ。

記事中にある「◆安易な投薬・・・薬なしで回復の例も◆」という言葉は、アトピー性皮膚炎にも、まさしく当てはまることじゃ。
もちろん、「薬」が全く不要、ということはない。
これは、記事中のうつ病の場合も同様じゃ。
じゃが、状況に合わせて、「一番適切な治療」を行うことをせずに、一律的に投薬のみで治療を行う現状が、このような状況を生んでいるともいえよう。

みんなも、考えてみて欲しい。

 
おまけ★★★★西のつぶやき

記事中にある「日本でも、まず抗うつ薬ありきという認識を見直す時期に来た」という言葉も、アトピー性皮膚炎に当てはまる。
アトピー性皮膚炎=ステロイド剤やプロトピック軟膏という図式が、最善な方法とは限らないことを、患者側はもちろんのこと、処方を行う医師も考えてみて欲しいところだ。