アトピーといじめ

こんにちは。南です。

 

 

 

 
アトピー性皮膚炎に対する社会的な理解は、昔から比べると、アトピー性皮膚炎という言葉自体が広く知れ渡ってきたため、改善されてはいると思いますが、それでもまだ十分なものではありません。
いじめや差別などで、ストレスも受け、いろいろ辛い思いをされておられる方もいらっしゃると思います。
ただ、それれに対する社会的理解は、訴えることで求めることも可能ではあります。

今日は、Aさんからのお便りをご紹介します。

 

◆Aさんからのお便り

南さん、お久しぶりです。
(中略)

子どものころアトピーであることで、「いじめ」を受けた、または受けたと感じている方は少なくないと思います。
小学校~高校時代、もっとさかのぼって幼稚園時代に経験したという人もいるでしょう。

私の場合、小学校時代でした。
‘ゾンビ’というあだ名がつけられました。
学校で泣かない日はありませんでした。
でも幸いなことに、学校ぐるみでその「いじめ」を防いでくれたのです。
全校生徒が集まる朝礼で、朝礼台の上に校長先生が私をかたわらに立たせて、
「実はこんなこと(いじめ)があった。今、○○君はこのような姿だけど、治すために一生懸命頑張っている。みんなで温かく応援してあげよう」
と訴えてくれたのです。
みんなの前でさらし者になっているようで嫌だなあと思っていた気持は、どこからともなく自然とわきあがった拍手がかき消してくれました。
あとで聞いたところ、母親が校庭の隅で見守っていて、しばらく涙が止まらずに身動きができなかったそうです。

校長先生のお言葉が効果絶大だったのでしょうか、「いじめ」に走っていた友達も、徐々にわたしと接触するようになりました。
そんな彼らに共通点がありました。
アトピーではないけれど、自分の肌のことを気にしている人がほとんどでした。
例えば、冬になると乾燥が強まり痒くなる人、夏になると下着のゴムがあたる部分にあせもを作る人、草木に触れるとかぶれる人、その他にみえないところにあざなどがある人などいろいろでした。
治療の仕方についての質問も受けるようになりました。

「いじめ」は自分自身に気になる部分があり、同じ気になる部分をかかえている相手を攻撃するというのは、まさにその通りでした。
逆に、お肌がツルツルの友達ほど、わたしのアトピーには無関心で優しく接してくれたようです。

私の場合は周りの方たちのご理解とご協力で、「いじめ」を長引かせることなく防いでくださった点で幸せなほうでしたが、人によってはその辛い出来事が心に深く刻まれ、トラウマとしてかかえていらっしゃる方もおられると思います。
そんな皆さんにお伝えしたいです。
いじめる側にも同じ悩みを抱えていることで、相手を許す気持ちになれませんか。
また、その他大勢の人たちは、ほとんど無関心なので、もっと気楽に接してみませんか。
自分を守りすぎず人と触れ合ってこそ、そのトラウマは消し去ることができると思います。

アトピーでない人には自分の気持ちがわからない、という固く閉ざした殻を打ち破っていきましょう。

 

アトピー性皮膚炎の辛さは、患者本人とその家族にしかわかりづらい部分は多々あります。
周囲の無理解さに悩んだ方も多いと思います。
これは、子どもだけではなく、職場でも同じような話を聞くこともあります。
例えば、「痒いぐらいで仕事を休むなんて・・・」のような内容です。
これらの社会的な無理解については、以前のブログでもスタッフが書いていましたが、本来なら他の疾患のように行政が取り組んでほしいところでもありますが、とはいえ、現状、理解を必要とする患者側にとっては、今すぐ、そのような環境が外から待っていれば整うということは難しいと言えます。
そこで、やはり置かれた環境の中で、周囲に訴えて、理解を求める努力も必要なことでしょう。
もちろん、訴えたからと言って、すぐに周囲が理解を示してくれるとは限りませんが、環境は自ら変える工夫と努力を行ってこそ、早期の達成が可能になると思います。

今、同じような状況で悩んでいらっしゃる方で、なかなか周囲へ訴えれないでいる場合には、一歩前に進む勇気を持ってみてはいかがでしょうか?

Aさん、お便りありがとうございました!

 
おまけ★★★★博士のつぶやき

アトピー性皮膚炎に対して周囲に理解を求めていくことは、場合によっては、相当なエネルギーを使うし、家族全体でストレスを受けることもあるかもしれん。
じゃが、それらの理解が得られた場合には、アトピー性皮膚炎の治療を行っていく上でも、大きなプラスを得られることになる。
同じような状況にいる方は、辛いかもしれんが、頑張って欲しい。