アトピーの新薬、ウパダシチニブとは(3)

西だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                     
今日も昨日の続きになる。
         
         
●ウパダシチニブについて、アトピー性皮膚炎の治療薬として欧州医薬品委員会(CHMP)が承認を推奨
https://www.sakigake.jp/news/article/20210709PR0013/
              
臨床試験において、帯状疱疹を含むウイルス再活性化が報告されています。ウパダシチニブを投与された日本人の患者さんにおいて、帯状疱疹のリスクが高いと考えられています。患者さんが帯状疱疹を発症した場合、症状が回復するまで投与中断を検討してください。ウパダシチニブの投与開始前および投与中は、ウイルス性肝炎のスクリーニングおよび再活性化のモニタリングを実施してください。
ウパダシチニブの投与期間中または投与開始直前に生ワクチンを接種することは推奨されていません。患者さんは、最新の予防接種ガイドラインに従い、ウパダシチニブの投与開始前に、帯状疱疹ワクチンを含むすべての予防接種を受けるよう指導することが推奨されています。
関節リウマチ(RA)患者さんにおいては、リンパ腫などの悪性腫瘍のリスクが増加します。免疫調節薬は、リンパ腫などの悪性腫瘍のリスクを増大させる可能性があります。現時点での臨床データは限られており、長期試験が進行中です。ウパダシチニブを投与された患者さんにおいて、非黒色腫皮膚がん(NMSC)を含む悪性腫瘍が報告されています。治療が奏効したNMSC以外の悪性腫瘍を有する患者さんにウパダシチニブ投与する前、また悪性腫瘍が新たに発現した患者さんにウパダシチニブ継続投与を検討する際は、ウパダシチニブを投与するリスクとベネフィットを検討する必要があります。皮膚がんのリスクが高い患者さんには、定期的な皮膚の検査が推奨されています。
臨床試験において、1%以下の患者さんで好中球絶対数1000 cells/mm3未満、リンパ球絶対数500 cells/mm3未満またはヘモグロビン値8 g/dL未満が認められました。通常の患者管理において、これらの血液学的異常が認められた場合は、投与を開始しないか、一時的に投与を中断してください。
RA患者さんでは、心血管疾患のリスクが高くなっています。ウパダシチニブの投与を受ける患者さんでは、通常の標準治療の一環としてリスク因子(例:高血圧、高脂血症)を管理してください。
ウパダシチニブの投与に伴い、総コレステロール、低比重リポ蛋白コレステロールおよび高比重リポ蛋白コレステロールなどの脂質パラメータの上昇が認められています。これらの脂質パラメータの上昇が心血管疾患の罹患率および死亡率に及ぼす影響は明らかになっていません。
プラセボを投与された患者さんと比較して、ウパダシチニブを投与された患者さんにおいて、肝酵素上昇の発現率が高かったことが認められています。通常の患者管理でALTまたはASTの増加が認められ、薬物性肝障害が疑われる場合は、これらの診断が除外されるまでウパダシチニブの投与を中断してください。
        
ウパダシチニブを含むJAK阻害剤を投与された患者さんにおいて、深部静脈血栓症(DVT)および肺塞栓症(PE)が報告されています。DVT/PEのリスクが高い患者さんには、ウパダシチニブを慎重に投与する必要があります。DVT/PEに対する患者さんのリスクを判断する上で考慮すべきリスク因子として、高齢、肥満、DVT/PEの病歴、大手術の予定および長期不動状態が挙げられます。DVT/PEの臨床的特徴が認められた場合、ウパダシチニブの投与を中止し、速やかに患者さんの評価を行った上で、適切な治療を実施する必要があります。
最も多く報告された副作用(ADR)は上気道感染、気管支炎、悪心、血中クレアチンホスホキナーゼ(CPK)増加および咳嗽でした。最も多かった重篤な副作用は、重篤な感染症でした。
全般的に、ウパダシチニブ15 mgを投与した活動性関節症性乾癬(活動性乾癬性関節炎)の患者さんで認められた安全性プロファイルは、関節リウマチの患者さんで認められたものと一貫していました。ウパダシチニブを投与された患者さんでは、プラセボを投与された患者さんと比較して、ざ瘡および気管支炎の発現率が高くなりました。また、ウパダシチニブをメトトレキサート(MTX)と併用投与された患者さんでは、単剤療法と比較して、重篤な感染症および肝トランスアミナーゼ増加の発現率が高くなりました。
添付文書の全文については、
http://www.EMA.europa.euで製品情報概要(SmPC)の全文をご参照ください。
添付文書の内容は地域によって異なります。詳細な情報については、各国の添付文書をご参照ください。
         
        
記事は以上になる。
今回は欧州での承認に関する記事を紹介したが、日本でもJAC阻害剤はすでにアトピー性皮膚炎に対して使われ始めている。
しかし、今のところ、ステロイド剤に置き換わるほどの効果は示せていないようだ。
今後の状況を見守りたい。

                       
おまけ★★★★大田のつぶやき

気になるのは副作用の中に気管支への炎症が多く見られている、という部分でしょう。
本来、炎症を抑える薬剤が、他の部位で新たな炎症を生んでいる可能性があることは、長期連用による影響を慎重に判定する必要がある、ということでもあります。
日本でもJAC阻害剤の副作用は、これから現れてくるものと思われますから、注意深く見守るようにしましょう。