あとぴナビの過去の記事より(2016年1月)2

編集の北です。

 

 

 

 

 

 

 

                   
今日は、昨日の続きでスキンケアの後半部分です。
       
         
●1月のアトピーケアと対策
(2016年1月の記事より)
          
こうした悪循環の形成を防ぐためには、そのどこかの部分を断ち切る必要があるわけですが、免疫抑制系の薬剤は、最初の痒みの増加の部分で輪を断ち切っても、免疫を抑制することで黄色ブドウ球菌などが定着しやすくなり、「新たな痒みの循環の輪」を作り出すことになります。
つまりステロイド剤やプロトピック軟膏は、アトピー性皮膚炎という病気の症状である「痒み」には効いても、アトピー性皮膚炎という病気そのものには逆効果の部分がある、というわけです。

そこで、この悪循環の輪を断ち切るためにはどうすれば良いのかを考えてみると、新たな悪化要因を生み出さない方法が必要だということです。
もともと、この悪循環の輪の大元の原因は、表皮育成因子が不足していることにより、「バリア機能が低下」したことから始まっています。

※昨年の慶應大学の研究では、表皮育成因子の不足しているマウスのアトピー性皮膚炎の悪化に関わった黄色ブドウ球菌を、表皮育成因子が健常なマウスに移植しても、アトピー性皮膚炎が発症しなかった、という結果があり、黄色ブドウ球菌が「悪さ」をするためには、まず表皮育成因子が不足する=バリア機能が低下している、という要因が必要になることが分かっています。

つまり、大切なことは「バリア機能の低下を防ぐ」ことを目的としたケア、スキンケアが、この悪循環の輪を断ち切りながら、さらに悪化要因を新たに生み出さない方法として求められるということです。
アトピー性皮膚炎の治療に携わる医師の多くは、スキンケアの重要性を患者に話しますが、その「必要な理由」としては、スキンケアでバリア機能を保つことが痒みの軽減につながることを治療の現場において体感上で認識しているからでしょう。

そして、このバリア機能の形成には、「健常な角質層の形成」と「表皮を守る皮脂膜」の二つが大切なポイントとして挙げられます。
そして、アトピー性皮膚炎の方の肌状況を考えた場合、「健常な角質層の形成」を妨げているのが、「角質層内の水分不足」であり、「表皮を守る皮脂膜」を妨げているのが、「汗をかかない(皮脂が分泌されない)」生活環境が大きく関わっていることが分かります。

※皮脂膜は、汗と汗腺につながっている皮脂膜から分泌される皮脂が乳化することで作られます。汗腺から汗が出ないと皮脂の分泌も十分ではなくなり、皮脂膜の形成が妨げられることが分かっています。

前者の「角質層内の水分不足」については、「保水」を中心としたスキンケアで対策を行い、後者の「汗をかかない(表皮が分泌されない)」ことについては、血流を良くして代謝を上げる、運動や入浴を生活習慣に取り入れることで対策を行うことが大切になってきます。
          
          
明日は、具体的なスキンケアの対策の部分です。

                     
おまけ★★★★南のつぶやき

バリア機能を考える上で、角質層の「水分」は重要な因子となります。
冬場は、大気が乾燥している関係上、特に角質層の水分保持が難しくなる傾向があります。
適切な保水をしっかり行うようにしましょうね。