病気の「原因」、症状の「原因」(1)

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                     
今日は、病気と症状の違いについて考えてみたいと思います。

アトピー性皮膚炎の方は、アトピー性皮膚炎と言う病気の原因を「痒み」だと認識していることが多いようです。
当たり前のことに感じるかもしれません。
しかし、「風邪という病気はの原因は?」と聞かれた場合、多くの方は「風邪のウイルスや細菌」と答え、「咳や熱」とは答えないでしょう。

他の疾患に対しては、「病気」と「症状」をある程度、認識していても、なぜかアトピー性皮膚炎の場合、病気と症状を「混濁」して捉えているようです。

その大きな理由が、アトピー性皮膚炎は、病気の「原因」が個々人により異なるが、その原因の結果により生じた「痒み」という症状が共通している、「症候群」としての色合いが強いからとも考えられます。

ここで大切になってくるのは、「治療」の対象となっているのが「病気」なのか、「症状」なのか、ということでしょう。

本来、症状とは、病気と言う原因により生みだされた結果です。
したがって、原因への対処は結果につながりますので、アトピー性皮膚炎という病気そのものへのアプローチは痒みという症状への対策につながります。
しかし、結果への対処は原因に直接つながるわけではありませんから、痒みという症状へのアプローチはアトピー性皮膚炎という病気を「直接」治癒させることにはつながりません。

風邪でいえば、熱と言う症状の治療を解熱剤で行い、熱を下げても、それが直接、風邪のウイルスや細菌を退治する、つまり病気の治療にはつながっていないのと同じです。

もちろん、間接的なアプローチは可能です。
風邪でいえば、解熱剤を使い熱を下げること、体力の消耗を抑えたり、高熱が続くことで生じる障害(脳炎など)を事前に防ぐ、ということが、結果的に風邪に対する自己治癒力を高めることにつながることはあります。

しかし、熱自体が本来、風邪に対する「自分の防衛力」の一つであることから、それを「治療」して下げてしまうことは、風邪に対する悪化を招きやすい状況を生んでいるとも言えます。
これが、「症状」に対する治療が、必ずしも病気の治療につながらない、逆に「病気」を悪化させることがある原因とも言えるでしょう。

アトピー性皮膚炎の場合も同様です。
痒みをステロイド剤などの薬剤で抑えることで、夜の睡眠が取れる、睡眠が取れることで内分泌や自律神経機能に良い影響を与え、自分の力で免疫力をコントロールできるようになる、といった状況です。
しかし、この方法が有効なのは、新たなアトピー性皮膚炎の原因が「生まれないこと」が条件になります。

では、その「条件」とはどのようなことなのでしょうか?
続きは明日にしたいと思います。

                      
おまけ★★★★大田のつぶやき

病気と症状の治療が同一視される疾病は、アトピー性皮膚炎に限るわけではありませんが、アトピー性皮膚炎の場合、医師の説明の中で、痒みを抑えることが病気を「治す」とあることが問題のように思います。
病気の治療、症状の治療、それぞれの役割はしっかり患者側も認識するようにしましょう。