冬のアトピーケア講座・保水(5)

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

 

             
今日は今回のテーマの最後になります。
      
昨日までで、アトピー性皮膚炎の方に必要な「保水」について考えてきました。
       
文中でも述べましたが、水分ケアよりもオイルケアの方が肌に浸みづらいこともあり、アトピー性皮膚炎ケアの中心はオイルケアと考える方が多いようです。
これは、病院で渡されるスキンケアアイテムが保険が適用される「ワセリン」が主であることも関係しているかもしれません。
もし、ワセリンだけでなく、ローションやジェルが同時に病院から渡されていれば、そしてその併用が推奨されていれば、おそらく「薬の効果」も違った形で現れている可能性は高いでしょう。

つまり、乾燥から生じる痒みはスキンケアで、そして炎症が生じる痒みは薬で、といったように異なる原因の痒みを適切に対処できるようになるからです。
もちろん、薬剤の使用は、効果を得られる半面、副反応(副作用)もありますが、もともと塗布する薬剤は、服用する薬剤よりも、吸収の問題で、薬効を受けれる範囲は限定的になります(塗布よりも服用の方が効果が高い、ということ)。

少し話がそれましたが、いずれにしてもお肌の乾燥から生じる影響は、アトピー性皮膚炎の方と一般の乾燥肌の方では異なること、そしてアトピー性皮膚炎の方の「痒み」に関する部分で見れば、異なる要因、異なる原因がこのお肌の乾燥から発生していること(痒みの神経線維の問題、バリア機能の問題、皮膚の常在菌の問題など)を忘れないようにして欲しいと思います。

そして、冬の時期は、この「お肌の乾燥」による影響が、他の季節よりも強くなります。
特に、最近は室内の暖房としてエアコンを使用する家庭や職場が増えています。
そのため、湿度の低下はより顕著になりやすく、同時に、角質層からの水分蒸散量もより多くなることになります。

アトピー性皮膚炎を根本から治していくことを考えた場合、病院では炎症や痒みを重視した対策をとりますが(抗炎症作用を持つ薬剤がその対策にあたります)、アトピー性皮膚炎を取り巻く「原因」を考えた場合、もっとも大切になるのは「角質層の水分をいかに保持していくのか」ということになります。

もちろん、この乾燥状態が最初の原因でないアトピー性皮膚炎の方もいますが、炎症状態から生じる痒みは、多かれ少なかれ掻き壊しを伴うことでバリア機能の低下を招き、それは角質層からの水分蒸散量を増やす原因になります。

「保水」がアトピー性皮膚炎を克服していく上で重要なポジションにあることを忘れないようにしましょう。
次回の講座は、「保湿」について述べたいと思います。

                   
おまけ★★★★南のつぶやき

お肌の状態は個々人により異なります。
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