冬のアトピーケア講座・保水(2)

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                   
今日は昨日の続きで乾燥肌の対策について見ていきましょう。
          
         
▼どうすれば乾燥肌は痒くなくなるのか?

乾燥肌が痒みの一つの原因であること、さらに悪循環に至る一つの要因であることは述べたとおりですが、どのような対処を行えばよいのでしょうか?
答えは、角質層の乾燥による痒みに対する対処は「角質層の水分を保持すること」にあります。
角質層の水分保持は、「角質層に水分を与える」「角質層の水分が蒸散する量を減らす」という二つが組み合わされることで実現されますので、薬剤ではなく「保水」と「保湿」の両方の「スキンケア」をバランスよく行うことが大切になります。
角質層に一定量の水分が保持されることで、角質層内に伸びた神経線維は、再び真皮内へと戻り、皮膚への触覚刺激に対して過敏になることがなくなり、痒みが減ることになります。

アトピー性皮膚炎の痒みがもたらす掻き壊しは、皮膚のバリア機能を大きく損なうことがあります。
そうなると、シャワーを浴びただけで浸みる、ということがあるように、分子量が小さい水分は、掻き壊し(ダメージ)のある肌に対して刺激となります。
そのため、掻き壊しが多い場合のスキンケアとして、水分が多いローションやジェル系アイテムを浸みると言うことで敬遠して、分子量が大きいことで浸みづらいオイル系のアイテムをスキンケアとして好む方がいます。

この水分系よりもオイル系のアイテムを、という傾向は、お肌のダメージが大きい方ほどよく見られるのですが、オイル系アイテムは、角質層の水分が蒸散するのを抑えることはできても、水分を与えることはできません。
乾燥した砂場にシートをかぶせるだけでは、砂場が潤うことがないのと同じです。

同様のことはステロイド軟膏、プロトピック軟膏を使っている方にも見られます。
軟膏は、基本的にオイル系アイテムをベースに作られていますので、水分が含まれていません。
そうした薬だけを使用している方は、角質層の余計な水分蒸散は防げても、角質層が乾燥した状態そのものを改善することが難しい状況です。

軟膏系のお薬を使う前、あるいは浸みないオイルアイテムを使う前に、お肌の乾燥状態を和らげるための「水分を与える行為」、つまり「保水」は、乾燥が強まるこれからの時期、重要なケアと言えるでしょう。

いずれにしても、お肌の乾燥状態が、「炎症から生じる痒み」とは別の痒みを誘発すること、そして、その解決のためには、角質層内の水分を保持させる「工夫」を行うことが大切になる、ということです。

その工夫とは、最初に「適切な水分」を角質層に与えることから始まります。
この「適切な水分」が、まずはポイントになります。

明日は、この「適切な水分」について見ていきたいと思います。

                          
おまけ★★★★南のつぶやき

お薬を使っている方も、「スキンケア」という観点からみれば、その薬剤が果たす役割はあるのですが、それは「保湿」であって「保水」ではありません。
「保水」が肌に大切なことを忘れないようにしましょう。