新型コロナウイルスの良いシナリオ、悪いシナリオとは(2)

東です。

 

 

 

 

 

 

 

                       
今日は昨日の続きで、悪いシナリオを考えたいと思います。
       
        
▼悪いシナリオの場合
       
悪いシナリオは二つ考えられます。
一つは、軽症者を検査してこなかったことで水面下で市中感染が進行していた場合です。
ここ数日、東京では急激に患者数が増加しましたが、その患者は先週末に感染したわけではありません。潜伏期間を考えれば、おそらくは1~2週間前に感染した患者が表面化してきたわけです。
先週末の三連休は、人々が「ゆるんだ」ため人出が多くなったことが報道されていました。
もしその「人出」の中に無症状の感染者がいた場合、そこから広がった患者が表面化してくるのは来週でしょう。
とはいえ、ここ数日で全国で患者数が急増した、ということもありません。
        
▼新型コロナウイルス 国内感染の状況
https://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/
        
「感染者数」のグラフを見ると分かりますが、ここ一週間の新規の患者数は、その一週間前と大きな差は見られません。全国で患者数が急増しているならば、このグラフの頂点を線で結べば右肩上がりになるはずですが、そうではありません。
東京での患者数の増加のインパクトが強く、一気に拡大したイメージを抱く方も多いようですが、全国的にみればそうではありません。
もちろん、首都圏の首長が警告しているように、これから「大きな山場」を迎えようとしていることは確かかもしれません。しかし、「今週末の対策」は1~2週間後の患者数に反映するだけとも言えるのです。
       
そこで考えられるもう一つの悪いシナリオが、日本でこれまで流行していたのが、感染拡大が続く欧州、米国の新型コロナウイルスとは「違う型」だった場合です。
すでに、今回の新型コロナウイルスは大きく分けて、L型とS型(S型はさらに2タイプあることが分かっています)二つの型が確認されています。
L型の方が強毒性で、イタリアや欧州で流行しているタイプです。
アメリカが本格的な流行が始まる前は、S型の二つのタイプが地域によって分かれていたようですが、現在の流行後の状況はまだ確認されていません。
日本でも愛知県がL型、東京がS型と分かれていたようですが、心配なのはイタリア、スペインなど、一部の流行速度が著しいことです。
これは、さらなる変異が起きている可能性もあります。
         
●欧米で流行中のコロナは今までより10倍以上危険
https://webronza.asahi.com/science/articles/2020032400001.html?page=1
         
今のところ、ウイルスが変異したというエビデンスは出ていませんので、可能性の問題に過ぎません。しかし、悪いシナリオを想定するならば、「これから欧米型の強毒性の新型コロナウイルスが流行する」可能性が該当すると考えられています。
ここ一週間ほど、欧米からの帰国者の感染例が相次いで報告されていますが、その中に欧米で流行中の新型コロナウイルスのキャリアがいた場合が問題です。
もちろん、欧米の感染者数が多いのは検査体制の問題だけで、死者数が多いのは急激な患者増加による医療崩壊が原因であり、元のウイルスが変異しているわけではない、ということの方が現時点では現実的かもしれません。
ただ、もし患者数、死者数の違いが「医療体制の問題」ではなく「ウイルス自体の問題」にあった場合が心配です。
「週末の外出自粛」程度の「要請」しか行っておらず、現在の欧米のような事実上の「封鎖」を行っていない日本の場合、強毒性のウイルスがこれから拡散する場合には、その拡大速度来月に入れば指数関数的なものとなり、4月中には、「現在の欧米」と同じ状況に陥ることも考えられます。
来週中に、一日の「全国の患者数(東京の患者数ではなく)」の増加が数百人レベルになった場合には、現在行われている感染拡大の対策では追いついていない、あるいは「悪いシナリオ」が進行していることも想定して、各自が行える準備を考えた方が良いかもしれません。
先週のメルマガでは備蓄の準備は最低2週間と書きましたが、世界各地で外出禁止措置の対策を行う期間はもっと長くなっています。すでに外出禁止措置の対象となった人々は、24日にインドで全国民を3週間の封鎖対象としたことで、世界の人口の20%を超えている状況です。
ちなみに、インドでは封鎖の発表をした24日時点の感染者数は519名、死者10名と、日本よりも少ない状況で措置を発表しました。
こうした他国が行う外出禁止措置の期間から想定するならば、最低1か月程度の備蓄は考えておくべきかもしれません。
          
         
明日は、これらの良いシナリオと悪いシナリオを踏まえたうえで、考えておきたいことについて見ていきます。

                          
おまけ★★★★西のつぶやき

悪いシナリオは、他にもいろいろと考えられるが、途中の過程がどうであれ、そこから得られる「結果」は似たものとなるだろう。
おそらく近代史において人類が経験したことがない状況も無視できなくなるかもしれない。
いち早い、ワクチンの開発が望まれる。