新型コロナウイルスの良いシナリオ、悪いシナリオとは(1)

東です。

 

 

 

 

 

 

 

                    
新型コロナウイルスの状況は、東京での患者数の増加が大きな警鐘を鳴らしたような状態になっています。
とはいえ、諸外国からは、日本は現時点で、患者数、死者数ともに「持ちこたえている」と見られているようです。
          
●「日本のコロナの謎」 検査不足か健闘か、欧米注視
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200325-00000021-jij-int
          
この「謎」に対する回答は、現在分かっているファクターでは示しきることができません。
特に、ここ数日の患者数の増加は、状況を一変させる可能性もありますが、少なくとも、2月下旬から今月中旬の状況は、似た状況から「スタート」した他国と比較して違いがあることは確かでしょう。
そこで、両極端にはなりますが、この「謎」に対する回答から考えうる「良いシナリオ」と「悪いシナリオ」が示す、数カ月後の状況についてみていきましょう。
            
▼良いシナリオの場合
        
日本で他国よりも新型コロナウイルスの患者数、死者数が少ない原因が、
        
・重症者を中心とする検査体制が医療崩壊を防いでいる
・日本の習慣により(ハグや握手、キスなど)、拡散が防げている
・マスク、手洗い、うがいなどが他国よりも実践できている
・医療体制の根幹がしっかりしている
         
という部分にあれば、現在の対策を継続してオーバーシュートを防ぐことは可能でしょう。
今週は東京でも患者数が増えて自粛の要請も出ていますが、来週になって今週よりも患者数が減るようならば、世間の見方も落ち着いたものへと変わってくるでしょう。
そして、早ければ5月中には終息の見込みも立つのではないでしょうか?
本来、コロナウイルスは気温の上昇とともに活性化が弱まる性質もありますし、ウイルス自体が感染を繰り返すたびに少しずつ毒性を弱めることも多いため(ウイルスが適応して生き残るため)、そこに感染拡大の対策が適切に重なることで、自然に患者数の増加は減少します。
また、日本は入院ベット数、そして肺炎の判定に必要なCT、MRIなどのハードも世界でトップです。患者数の増加が抑えられれば、重症者に割り当てる医療のリソースも十分対応できますので、死者数も抑えきれるでしょう。
         
●先進諸国のCT、MRIの保有数
https://pbs.twimg.com/media/ETY8zDYU4AU0LS2.jpg
         
●各国の入院ベッド数
http://top10.sakura.ne.jp/IBRD-SH-MED-BEDS-ZS.html
        
ここで注意が必要なのは、現在、行われている感染拡大の三要素(換気の悪い密閉空間、人が密集している、近距離での会話や発生が行われている)を防ぐ対策を徹底して継続することです。
疫学上で見れば、感染拡大のピークは主に、感染経路が追えない状況になった後に訪れると考えられています。
現在は、感染経路が追えない患者ばかり、ということではなく、一定の濃厚接触者の管理も行われていますので、まだピークは先と考えた方が良いでしょう。
したがって、今、感染拡大を防止する対策(それが有効な対策の場合は特に)を怠るようなことがあれば、1~3か月後に訪れるであろうピークの山が「高くなる」恐れもあります。
感染防止は「接触しない」が大原則ですが、これは同時に経済活動に大きな悪影響を与えます。
「経済の崩壊」「医療の崩壊」の両方を防ぐためには、個々人が意識して感染拡大の対策を油断せずに実行することが大切でしょう。
         
        
明日は、悪いシナリオについてみていきましょう。

                       
おまけ★★★★博士のつぶやき

感染拡大が示す未来を考えると、なんとか、良いシナリオに向かってくれるのを願うばかりじゃ。
そのためには、まず各自が「感染を拡大させない」という心構えをしっかり持つことが大切じゃの。