新型コロナウイルス対策の備えとは?(3)

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                   
今日も続きになります。
「オーバーシュート」の状況になった場合の措置についてみていきましょう。
          
      
▼外出禁止措置時のパニックに注意を
      
日本では、医療崩壊を防ぐため、今のところ、検査数を抑えながら医療リソースが重症者に向くような対策になっています。
本来、この対策は、軽症者の拡散が抑えられる場合には非常に有効な方法と言えるでしょう。
しかし、懸念材料として、今の日本では欧州などで行われている法的な強制力を持った隔離政策(外出禁止など)は行うことができず、あくまで「要請」しか行えません。
現に、ライブハウスなど人々が集まる催しものの自粛は呼び掛けられていますが、東京では連日、小規模なライブは普通に行われています。
もちろん、経済活動を止める「自粛」は、その期間が長引くほど、多くの人に対して死活問題となりますので、経済の面からみればやむを得ない部分はあるでしょう。
しかし、防疫の面からみれば、人々が集まる以上、陽性の人が一人でもいれば、そこからの拡散リスクはどうしても生じることになります。
陽性の人が何の支障もなくそうした集まりに事実上参加できる「自粛要請」は、防疫の面からは不十分と言えます。
          
WHOは先日、「検査、検査、検査、疑わしきは検査すべき」という発表を行いました(その後、少しトーンを下げた表現に変えています)。
中国、イタリアなどは、検査のしすぎで重症者に対する医療リソースが不足することで医療崩壊が起きたとして、日本やイギリスでは、徹底的な検査は行わない体制でした。
      
そしてイギリスは先々週の末に、症状が出ていない人の検査はやめて、自然拡散させ緩やかなピークを迎えることで集団免疫獲得を行う対策を発表しました。
            
●英首相の「降伏」演説と集団免疫にたよる英国コロナウイルス政策
https://news.yahoo.co.jp/byline/onomasahiro/20200315-00167884/
          
しかし、その後、イギリス国内の防疫の専門家から、自然拡散させた場合、一定の割合の重症者の出現、そして死亡者の出現は止められず、最大25万人が死亡することになり、かえって医療崩壊が早まるとの警告が出され、当初の「集団免疫獲得」の対策は大きく方向転換することになりました。
18日には大半の学校が閉鎖されています。
さらに、19日にはCNNから、外出自粛の要請に従わない市民が多いためロンドンの一部封鎖を検討しているとの報道もありました。
         
●英政府、ロンドンの一部封鎖を検討 新型コロナ感染拡大で
https://www.cnn.co.jp/world/35151095.html
         
そうした180度の方針転換に対して、ロイター通信によれば、イギリスでは食料品などを買い占める動きがエスカレートしています。
         
●英で食料品の買い占めがエスカレート、スーパーの陳列棚が空に
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200319-00000095-reut-eurp
         
48時間以内に外出禁止令が出される可能性があると発表したニューヨーク州では、発表後にスーパーなどに数時間待ちの長い列ができました。
日本でも先日、トイレットペーパーの買い占め「狂想曲」があったことは記憶に新しいと思います。
感染拡大を止める最終的な対策は、「検査して患者を特定、隔離」「外出させずに感染を防ぐ」の二つです。
ここ一週間で欧州やアメリカで拡がる「外出禁止措置」の対策は、「対岸の火事」のように感じている方も多いようですが、日本でも、今後、感染力が強いとされるL型が拡散すれば、いつ「外出禁止措置」の方針が出されても不思議ではありません。
経済を考えれば、国を挙げての「外出禁止措置」は、かなり重い意味を持っていますが、それでもその措置を必要とした国は少なくありません。
18日までに、欧州を中心とした8カ国(イタリア、スペイン、レバノン、チェコ、フランス、イスラエル、ベネズエラ、ベルギー)で「外出禁止措置」に類する対策が取られています。
         
●世界で5億 「外出控える人」 新型コロナの封鎖や禁止令で
https://www.afpbb.com/articles/-/3274232
        
では、私たちはこうした状況にどのように備えればよいのでしょうか?
続きは明日です。

                      
おまけ★★★★博士のつぶやき

日本の対策が正しいのか、あるいは封鎖を中心とした外国の対策が正しいのか、今の時点では正解がどちらかなのかは分からない。
経済のダメージは、防疫から受けるダメージと同等以上に受けることがあるのは確かじゃろう。
ただ、防疫が根底から崩されれば、経済も回すことが不可能になることも忘れてはいかんじゃろうの。