医療トリアージは対岸の火事なのか?

西だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

                          
新型コロナウイルスが世界中で猛威を奮っている。
深刻さを増すイタリアのニュースを紹介したい。
      
      
●新型ウイルス治療、80歳以上は切り捨て? 医療崩壊危機のイタリア
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200320-00010000-clc_teleg-eurp
            
新型コロナウイルス対応で病床不足がこれ以上深刻化すれば、80歳以上の患者や元から健康状態が悪い患者には集中治療を受けさせない──イタリア北部ピエモンテ州トリノの危機管理チームが作成した治療の実施要綱案を英紙テレグラフが入手した。医師らは集中治療を受けられない患者を事実上、死なせることになるのではないかと危惧している。
新型コロナウイルスの一大流行地となっている伊ピエモンテ州の市民保護局が作成したこの要綱案では、病床が十分でない場合にどの患者に集中治療を施し、どの患者に集中治療を施さないかを定めている。イタリアでは新型コロナウイルスの感染拡大が続いており、集中治療室が不足している背景がある。
要綱案は「緊急事態下の集中治療へのアクセス基準」を、「年齢80歳未満またはチャールソン併存疾患指数(患者が持つ他の疾患をスコア化する指標)の5ポイント未満」としている。また蘇生術からの回復力も考慮される。
ある医師は「(誰を生かし誰を死なせるかは患者の)年齢と健康状態で決まる。戦時中の方法だ」と語った。
また要綱案では「感染拡大が進む中、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)患者の臨床ニーズと、集中治療リソースの効果的な提供能力のバランスが崩れる可能性がある」と警告。「患者全員に集中治療を提供することが不可能になった場合、限られたリソースに頼っている集中治療へのアクセス基準を適用する必要がある」としている。
ピエモンテ州の医療担当審議官を務めるルイジ・イカルディ氏は「こんな経験はしたくなかった。(要綱は)拘束力を持ち、集中治療病棟が飽和状態になったときには、生存確率など一定の値に基づき集中治療へのアクセスに優先順位をつけることになる」と述べた。
この要綱案はすでに完成しており、病院に通達される前に必要なのは科学技術委員会の承認を残すのみだ。政府関係者によると、この基準はイタリア全土で適用される見込みだ。
新型コロナウイルス感染症により、イタリアではすでに3400人以上が死亡し、死者数は毎日増えている。全土にある集中治療室のベッド数は5090床で、当面はそれを必要とする患者を上回っている。また個人の診療所や高齢者福祉施設、テントまでも活用して病床数を増やそうとしている。しかし医師や看護師、医療器具なども必要になっている。
最も危機的なのは依然として、ミラノを州都とするロンバルディア州だ。隣り合うピエモンテ州も事態は深刻だ。
ピエモンテ州の新型コロナウイルス科学技術委員会のロベルト・テスティ委員長はテレグラフに対し、「誰を生かし、誰を死なせるかを決めざるを得なくなる段階が訪れるのを可能な限り遅らせたい。医療現場では時に難しい選択をしなければならないが、その選択のための制度を事前に用意することが重要だ」と述べた。
        
        
記事は、イタリアでは、集中治療室の不足による「医療トリアージ」を選択する可能性が高くなっていることが書かれている。
医療リソースの問題など、イタリア特有の課題が大きく関わっているとされるが、集中治療室、人工呼吸器、そしてそれらを操作する医療スタッフの有限数以内の患者しか対応できない、という現実は確かにあるだろう。
また、それらの医療リソースは、通常医療のためにも使われる必要がある。
新型コロナウイルスが蔓延している間も、他の疾病患者は増え続けるからだ。

ウイルスの型の問題なのか、あるいは対策が上手くいっているからなのか、日本人の抗体のおかげなのか、いずれにしても問題の発症時期がほぼ変わらない状況にも関わらず、患者数、死者数は日本が圧倒的に少ない。
ただ、イタリアで患者数、死者数が増加している根本的な原因が医療リソース以外にあった場合には、やがて日本も同様の状態に陥る可能性は考えられる。
いち早い、ワクチンや治療薬の開発が望まれるところだ。

                          
おまけ★★★★西のつぶやき

新型コロナウイルスの話題ばかりが続くが、後で全体を眺めた場合、まだ始まったばかりだった、という可能性は高い。
「山の頂」は雲に隠れて見えない状態とも言えるだろう。
終息しつつあると言われる中国の状態、そして、現在、暖かい地域での感染拡大の状況などを見極めながら、経済的な活動の自粛なども考えていく必要はあるのではないだろうか。