年末と食物アレルギーの注意点(2)

東です。

 

 

 

 

 

 

 

                 
今日は昨日の続きです。
          
         
●食物アレルギーを持つ子ども、リスク高まる年末年始 間違えて食べる前に、何を気をつける?
https://news.yahoo.co.jp/byline/horimukaikenta/20191219-00154072/
            
▼食品パッケージのラベル表示に注意
       
食物アレルギーのお子さんへの対策として、アレルギーを特に起こしやすい食品に関しては表示義務(もしくは推奨)があります。
ただ、たとえばパッケージの面積が30cm2以下である場合には義務ではなかったなど、表示が徹底されていたわけではなく、箱につめたお菓子の小袋には、その表示がない場合も。そのため、2015年4月1日に『食品表示法』が施行され、パッケージの面積が30cm2以下だった場合でも基本的に表示の省略が許されなくなるなどの変更がなされました(※5)。
ただし、新しい食品表示法は移行期間中で、省略されている可能性もあり、特に旅行先では食べるものには注意しましょう。
それ以外にも、『予想外の混入』の問題もあります。
例えば、誤食が多い牛乳では、重症の牛乳アレルギーを持つ小学生が、牛肉を食べたあとにアナフィラキシーをおこして受診されたことがあります。タレは使用せず塩で食べ、今まで牛肉は食べることができていたお子さんだそうです。
なぜ症状が起こってしまったのでしょうか?
その原因は混入していた乳成分。
牛肉は、乳蛋白によりくっつけて成型肉(サイコローステーキのようなイメージです)にしたり、乳蛋白質を注入して食感を良くしたりするケースがあります。その乳成分に対してアレルギー症状を起こしたのです(※6)。
他にも例をあげると、あるメーカーのグレープゼリーを食べているのに、たまたま同じメーカーのピーチゼリーにしたらアナフィラキシーを起こしたという子お子さんも。グレープゼリーには含まれない牛乳が、ピーチゼリーには含まれていたからです。
特に牛乳を例にあげましたが、このように意外なものにアレルギーを起こしてしまう食品が入っている場合があり、食品パッケージのラベルは、確認しておきましょう。
また、先ほどレストランスタッフの例を挙げましたが、『加熱調理をすれば食物アレルギーが起きない』と思っている方は少なくありません。
卵に関しては、確かに加熱をすると一部の蛋白質が変化してアレルギー症状が起こりにくくなりますが(それでも症状がある方もたくさんいます)、牛乳や小麦の蛋白質は加熱をしてもアレルギーを起こすチカラは下がりにくいのです。
なので、最初にあげた保育園での報告では、牛乳や小麦の症状が起こりやすかったのかもしれません。
         
▼万が一症状が起こったときの対処法
        
そして、どんなに気をつけていても、症状が出ることを避けられない場合もあります。
カナダと英国の小児病院の検討では、『ピーナッツを除去しましょう』とお話ししたとしても誤食は12.4%あり、過半数は軽い症状ではなく、しかもそのうち半数は病院外で治療を受けたという報告があります(※7)。
とはいえ、食物アレルギーの症状の多くは皮膚の症状で、その場合は、内服の薬で落ち着くことがほとんどです。事前に内服薬を準備しておきましょう。
一方、呼吸器の症状や、消化器の症状は強い症状、すなわちアナフィラキシーの可能性が出てきます(※8)(※9)。
アナフィラキシーに対する対処は、内服薬だけでは危険があり、『アドレナリン』という緊急薬がはいっている自己注射の薬、『エピペン』が必要になります。
エピペンは、体重15kg以上の方に処方され、『登録医』しか処方できません。
過去にアナフィラキシーをおこしたことがあるお子さんに関しては、かかりつけ医に相談してみましょう。
エピペンは、決して危ない薬というわけではありませんが、バネ式の針がついているので練習が必要な薬です。すでにエピペンをお持ちの方は付属しているダミーの薬でもういちど確認しておきましょう。
また、旅行や帰省される場合は、近くの病院を確認しておくとよいでしょう。
そして、外食される場合は、万が一の誤食に備えておき、実際に食べる場所は、アレルギー対応をしているチェーン店のほうが無難かもしれません。
       
▼年末年始をきっかけに、気をつけたいこの食品
          
えび、かに、小麦、そば等はすぐに思いつくアレルギーを起こしやすい食品ですが、気をつけておきたいのが一見しただけではわかりにくい食品です。誤食を防ぐためにも、年末年始で家族が集まる機会をきっかけに共有して、普段から意識するようにすると良いでしょう。
この機会に、帰省先の方とのお子さんの食物アレルギーに関する理解がお互いに深まり、事故のない、楽しい帰省や旅行になることを願っています。
最後に、万が一のために帰省時に持ち運ぶもののチェックリストを、『災害時のための必要物リスト(環境再生保全機構ERCA(エルカ) :ぜんそく予防のために食物アレルギーを正しく知ろう)(※11)』を参考に作ってみました。
『お守り』はあるにこしたことありません。参考にしてみてください。
          
            
記事中にある「加熱」は、有効な方法ではあるのですが、「絶対の対処法」ではありません。
また、最近の加工食品は、複雑な添加物を加えていることもあり、AのスーパーとBのスーパーで、同じ種類のお惣菜であっても添加物が異なる、ということもあります。
できるだけ手作りの料理を心がけ、どうしても外食などが必要な場合には、可能な範囲で表示に気をつけることも大切かもしれませんね。

                          
おまけ★★★★大田のつぶやき

最後に書かれている「そば」「えび」「かに」などは、年末年始には口にしやすい食品です。
寒さと乾燥による皮膚のバリア機能が低下した状態では、皮膚から食物アレルギーに感作することもありますので、今の時期、普段口にしない食品を食べる際には、保水、保湿など皮膚のバリア機能を高めておくようにしましょう。