「保水」と「保湿」の違いとは?(2)

大田です。

 

 

 

 

 

 

                     
今日は昨日の続きです。

アトピー性皮膚炎の肌状態とは、冬の乾燥時期、主に「乱れた角質細胞」が炎症の原因となり、その角質細胞が乱れる原因は、角質細胞を支える角質間脂質の水分不足によることを昨日は述べました。

では、この水分不足状態はどのように解消すればよいのでしょうか?
ここに昨日の最初に述べた

かなり強い乾燥状態、特にひび割れが生じているような重篤な方は、基本的に冬の時期、乾燥に対するケアは「オイル系」を使った「保湿」ケアを中心とされる方が多いようです。

という部分が大きく関わってきます。
乱れた角質細胞は、水分も通しやすくなり、そうした水分が「浸みる」という感覚を与えます。
特にひび割れた状態があると、この「浸みる」という感覚は痛みを覚えることもあります。
そのため、乾燥が強い方ほど、肌に「水分」を与えずに、肌を多い柔らかくしてくれる「油分」の塗布を行うことになります。
しかし、いくら油分を塗布しても、自然と細胞間脂質に水分が戻ってくるわけではありません。
いわゆる水分がないた状態で「角質層にふたをする」ということになります。
もちろん、蓋をすることで、外部からの異物の侵入はある程度、防いでくれますから、炎症や痒みが少し「楽になる」ということはあるでしょう。
しかし、バリア機能が回復したわけではなく、単に乱れた状態を覆い隠しているにすぎません。

乾燥した肌状態が「求めている」のは、特にアトピー性皮膚炎の方の場合、それは「水分」つまり「保水」のケアが必要になります。
与えた水分は乾燥した大気に蒸散していきますので、その蒸散を防ぐためにオイル系アイテムを塗布して「保湿」をプラスするわけです。
もともと、水分が足りていない状況なのに、水分を与えずに「保湿」だけを行う、これが冬の時期、肌の乾燥状態が強いアトピー性皮膚炎の方が陥りやすい落とし穴、といえるでしょう。

保水は、例えばオイル系アイテムと混ぜて少しずつ水分を与えることで、浸みづらくすることは可能です。
アトピー性皮膚炎の方のケアは、その乱れた肌状態の「深さ」と同じように、慎重で丁寧なケアが必要です。
場合によっては、かなりの時間が要することがあるかもしれませんが、「必要なケア(肌にとって)」ができていない場合、それは、治癒の方向性に向かいづらくする要因ともなります。
何が「肌にとって必要なのか」をしっかり考えて、必要なケアを行うようにしましょう。

                      
おまけ★★★★南のつぶやき

アトピー性皮膚炎の方の肌状態は、季節によっても変化します。
夏の時期は、汗対策など、他の要因に気をつける必要が多くなります。
年中、同じケアを行う、というケア方法は、日々、変化するアトピー性皮膚炎の方の肌状態にあっていない、肌状態にあっていなければ、症状が悪化する恐れもある、ということです。
面倒かもしれませんが、肌状態を適切に把握して、適切なケアを行うようにしましょう。