【閑話休題】たくさんの薬は害になる?(3)

ショウゴです。

 

 

 

 

 

 

 

 

                    
今日も昨日の続きで、今日が最後です。
         
          
●たくさんの薬は害になる!? ~“多剤服用”の深刻なリスク~
https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4343/index.html
        
▼減らすときのポイントは?
       
武田:今とっている薬、あるいはサプリメントの種類を、自分にとって適切な量に減らしたいと思った場合、どうしたらいいのでしょう。
            
合原:こちらがそのポイントです。まず、自己判断で薬を減らさない。そして、やめないということですね。そして、病院にかかるときは、お薬手帳に薬の情報だけではなくて、飲んでいるサプリメントについても書いて、きちんと医師と情報共有をすることが大事になってきます。
            
武田:お薬手帳に、こんなサプリメントをとっていますというのを自分で書いてもいいんですか。
            
秋下さん:もちろんです。お薬手帳はシールを貼ることが多いのですが、それ以外のところというのはただの手帳ですので、手書きで書いていただくのもいいと思いますし、できたら、サプリメントを買ったときについている説明書などを切り取ってペタッと貼っていただく。名前を間違えたりすると調べるにも調べられなくなりますので、正確な情報という意味ではそういうものをうまく使っていただくといいかなと思います。
             
合原:そうした中、いま、多剤服用の問題を大きく動かすのではないかと期待されている取り組みがあります。薬を減らすことで、進行した認知症の症状を改善しようという大規模なプロジェクトです。
       
▼注目される認知症“減薬”プロジェクト
            
首都圏に48ある、有料老人ホームです。2300人あまりの入居者のうち、半数以上が認知症を患っています。薬を減らして認知症を防ぐ、去年10月から始まったプロジェクト。薬を減らすことで、認知症の症状の改善を目指しています。東京大学の薬学の専門家や、高齢者医療の専門医などが協力して、認知症の高齢者1000人以上を対象に、薬を調整。効果がどの程度出るのか、検証しています。
まず取り組んだのが、薬の種類や量が適正なのか、確認することです。医師や薬剤師、介護士などの専門チームを立ち上げ、日々の体調の変化をみながら、慎重に検討しています。
プロジェクトが始まって半年あまり。薬の種類や量が適正ではなく、改善の余地がある人が実に、7割を超えていることが分かりました。
          
プロジェクトに参加する医師 髙瀬義昌さん:「今までの日本の医療は、どちらかというと薬の種類は多くて、減らすタイミングを見逃して、かえって副作用が大きくなってしまうことがあるので、これから頑張って挑んでいかなきゃいけないと思っています。」
             
薬を減らすことで、症状が大きく改善する人も出てきました。稲垣ミヨさん、91歳です。12種類の薬を飲んでいた、稲垣さん。当時、症状は悪化していました。

介護士:「はいかいされたりとか、大声出して、『助けて』なんていう声も頻回に聞こえていました。」
          
暴力や暴言で、トラブルを起こすこともありました。稲垣さんの薬をチェックすると、12種類から7種類に減らすことができました。それから2ヶ月。暴力行為は一切なくなり、会話を楽しむまで回復しました。
      
介護士:「ここの生活はどうですか?」
         
稲垣ミヨさん:「いいですね。」
         
さらに、思いがけない効果が。周囲にも、いい影響が広がり始めたのです。
       
合原:「(介護士の)負担としてもかなり減った?」
        
介護士、山﨑善斗さん:「かなり減りましたね。やはり家族の方は、身体的な負担より、心の負担が大きいと思うので、何でこうなっちゃったんだろうとか。あとはここに足を運ぶのが重くなっていたりとか、そういうのが軽減されたほうが僕たちは嬉しいと思います。」
             
薬との上手なつきあい方。高齢者と現役世代、それぞれのポイントをみていきます。
          
合原:このプロジェクトによって、症状の改善だけではなくて周囲の人たちの負担もとても軽くなっているのを感じました。例えば、介護スタッフの方は入所者1人1人に向き合える時間が増えたといいます。さらに家族は、症状が改善したことで、再び親とコミュニケーションを取ることができるようになったと喜びを感じている方もいらっしゃいました。このプロジェクトでは、今後、減薬による効果をまとめて、指標を作成し、さまざまな医療機関や介護施設に広めていきたいとしています。
          
▼薬との上手なつきあい方
          
武田:多剤服用のリスクや減薬の効果を見てきましたけれども、やはり対策を進めていくべきだと感じました。患者や医師や薬剤師、すべての人の意識の変化というのが求められると思うんですけれども、そのために何が必要なのかキーワードを書いていただきました。
             
秋下さん:「足し算医療からの脱却」ということだと思います。薬が効かない場合に、ついつい、次の薬、次の薬ともらう、あるいは処方すると。こういうことが行われてきたわけですが、もし1つ足すのであれば、1つ引くと、こういう考え方です。それが「足し算医療からの脱却」ということではないかと思います。
         
武田:いま患者さんが持っていらっしゃるすべての症状を改善しようということで薬が増えていってしまう。そうではなくて、その患者さんの状態の何が大事なのかっていうのを、見極める作業にもつながると思うのですが。
             
秋下さん:例えば若い人であれば、心筋梗塞とか脳梗塞、あるいはがんといったような、かなり命に関わるような病気が大切。これは異論がないところだと思いますが、高齢者になってきますと、転倒して骨折をする。その原因となっている、ふらつきという問題もあります。それから、もう1つは認知症の問題ですね。こういったことのほうが、心筋梗塞の予防などより重要な場合があるんですね。そうしますと、若い人と高齢者では優先順位が変わってくるということが起きますので、そこはよく考える必要があると思います。
              
武田:そういった優先順位をつけて、薬の種類も整理していくことによって、患者さん自身も状況が改善し、周りも、社会全体もメリットがあると、その可能性があるということなんですね。
       
秋下さん:そうですね。
        
武田:ありがとうございました。
         
       
記事は以上です。
ポイントは、最後に書かれていた「足し算医療からの脱却」かな。
一つの薬(あるいは治療)の効果が認められない場合、他の治療をそこに上乗せするから、薬同士の相互影響がマイナスの形で現れる、ということがあるわけだよね。
体に対する影響は、良い影響であっても、それが継続した場合、必ず良い影響で継続される、とは限らないわけだし、医療においては「足し算」は気をつけた方が良いのかもね。

                      
おまけ★★★★博士のつぶやき

こうした医療に対する考え方は、全ての疾患に共通して同じ、というわけではない。
疾患によっては「足し算」が必要なこともあるじゃろうし、疾患の状態(例えば末期のような回復が見込めない深刻な状況)では、QOLを優先するために「足し算」をせざるを得ない、ということもあるじゃろう。
ただし、多くの疾患は、足し算は不要とも言えることは確かじゃろう。
状況を見極めたうえで、「薬」は使用したいものじゃの。