2019年10・11月号の記事より(1)

編集の北です。

 

 

 

 

 

 

 

                   
今日は、今月号(2019年10・11月号)の記事の中から、ケアの記事を紹介しましょう。
         
        
●秋冬に向けた万全ケアを始めましょう
(2019年10・11月号あとぴナビより)
        
残暑の季節が終わると、季節は乾燥時期へと向かいます。
アトピー性皮膚炎の方にとって、お肌の乾燥によるバリア機能の低下は、悪化要因になるだけでなく、安定した肌状態の方の再発のきっかけになるケースもあります。
秋冬を迎える前に、お肌のバリア機能を意識した万全ケアを始めましょう。
             
▼スキンケア
          
・水分を十分に与えることで、かゆみを抑える
             
大気中の水分が減ると、角質層に保持された水分の蒸散量は増加することになります。
角質層の水分が失われるということは、これから冬に向けて、大気の乾燥状態=お肌の乾燥状態、ということを意味します。
アトピー性皮膚炎ではない健常な方でも、「乾燥肌」によりムズムズした痒みを感じることがあります。
これは、角質層の水分が不足すると、本来真皮内にとどまっているはずの痒みを知覚する神経線維が、角質層内に侵入( 下図)することで、お肌に触れるなどの刺激もかゆみと認識しやすくなるためです。
そして、アトピー性皮膚炎の方は、もともと角質層で水分を保持するための因子(セラミドやフィラグリン)が不足していることが多く、角質層の乾燥状態は健常な方よりも激しくなりがちです。
また、角質層の乾燥状態は、本来ならばきれいに積み重なった状態であるべきはずの角質細胞が、ところどころに隙間を持った状況を生み出します。
この隙間から、異物が侵入することで炎症反応が起きやすくなり、痒みを感じやすくなります。
アトピー性皮膚炎の方は、「お肌のケア」といった場合、「オイルアイテムでのケア」をイメージする方が多いようです。
これは、ステロイド剤などのお薬が軟膏系が多いこと(ワセリンがベースになっている)、水分系のアイテムは、掻き傷に浸みやすいため、お肌の刺激が少ないオイル系を選択することが多いため、と考えられていますが、実は乾燥状態の肌が必要としているのは「油分」ではなく「水分」です。
「油分」は、掻き壊しからのダメージを軽減する、という働きもありますが、スキンケアとして考えた場合、もっとも重要な働きは、角質層内に存在する水分の蒸散を防ぐためのものです。もともとの水分がない状態では、「油分」の本来の機能は発揮されません。
つまり、アトピー性皮膚炎の方にとって最も必要で最も基本となる成分は「油分」よりも「水分」なのです。
健全な角質層が維持されていることは、皮膚のバリア機能が維持されていることを意味します。
皮膚のバリア機能の低下は、乱れた細菌叢を生みだすことで、アトピー性皮膚炎を発症させたり悪化させたりします。
この「健全な角質層」を維持するためには、「水分」を角質層に与えることが必要になってくるのです。
大気の乾燥がより強まる冬になれば、与えた水分が次から次へと大気中に蒸散していくため、水分と同時に油分を与えることも必要になりますが、残暑が終わった秋のはじめころは、まだ湿度の低下も大きくないため、まずは健全なバリア機能を維持するための基本となる十分な水分を与えることを忘れないようにして欲しいと思います。
       
        
今日はまず、スキンケアについてみていきました。
明日は、具体的なスキンケアのポイントについて考えてみましょう。

                    
おまけ★★★★大田のつぶやき

今年は残暑は長くありませんでしたが、気温の変動は大きいようです。
10月に入ってからの夏日が見られたりしていますが、気温の変化に伴う対処は適切に行うように気をつけましょう。