抜毛癖、とは?(2)

東です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                  
今日は昨日の続きで、記事の後半部分、「対策」についてです。
          
          
●ストレスで髪の毛を抜いてしまう「抜毛癖」 皮膚科医が実際に取り組んだ三つの改善法とは?
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190720-00000022-sasahi-hlth
         
今回は「皮膚に悪い癖を直すため」に私が取り組んだ三つの対策について紹介します。トリコチロマニアの方は少ないかもしれませんが、アトピー性皮膚炎のお子さんをもつ保護者の方々にお役に立てば幸いです。
          
1. 罪悪感が残る言葉を使わない
        
トリコチロマニアがひどいとき、「髪の毛を抜いちゃだめ」と家族を含めいろんな方に言われましたが、その注意が役に立ったことはありません。同じように、アトピーのお子さんに「かいちゃだめ」と言うのは効果がないと思っています。かいちゃいけないのは自分でよく理解している場合のほうが多いのです。私も髪の毛を抜いちゃいけないのは自分でよくわかってます。だめなことをしているのは十分理解しているところに「やっちゃだめ」と注意するのは、実際にやってしまった後の罪悪感を強めるだけです。罪悪感が強くなっただけでは、癖は直りませんし、罪悪感が強くなればストレスはより強くなります。本人がその癖に気がついていないのならば、「いま触ってたよ」と声をかけるだけで十分です。
       
2. ほかの癖に置き換える
       
髪の毛を抜きたいと思ったとき、それ以上の気持ちよさを感じる癖を身につければ悪い癖は直ります。例えば私の場合、髪の毛を抜く癖をペン回しに置き換えました。髪の毛を抜きはじめたら、気がついた瞬間からペン回しの練習をします。ペンを落として周りに迷惑をかけたりもするのですが、ペン回しに熱中すると髪の毛を抜きたい欲求が収まります。おかげでペン回しは数パターンできます。(医者として全然役に立たない特技です!)
       
ペン回しはさすがにちょっとという方には、触り心地のよいクッションやぬいぐるみを用意するという手もあります。手頃な価格のビーズクッションや緩衝材のプチプチを繰り返し遊べる玩具もあります。とにかく一定の時間だけ両手が塞がればよいのです。なるべく楽しめるものを見つけましょう。
お子さんがアトピー性皮膚炎の場合、かきはじめたら両手を握って一緒に歌って踊ることをおすすめしています。「かいちゃだめ!」と叱るのではなく、両手をつないで踊ってみてください。ミュージカルのように大げさに踊ると大人もけっこう楽しいですよ。
         
3. できないものとして最悪を避ける
      
やってみるとわかりますが、癖を置き換えるのはなかなか難しいことです。健康被害の少ない新しい癖のほうが楽しい、となればいいのですがそうは簡単にいきません。
私のトリコチロマニアの場合、毛を抜くのはなんとしてもやめたいのですが、この癖がなかなか直らなかったので「髪の毛を触るのはOK」としました。
アトピー性皮膚炎の方の場合は、爪でひっかいて傷になってしまうことだけは避けたい。傷ができると感染源になりますし、治るまで時間がかかります。なので、かきむしってもよいように爪は必ず切っておく。かきはじめてしまったら、かいてもよい時間を決めておく。かくときはなるべく皮膚を傷つけないように指の腹でかくなど、ある程度は許してあげたほうがよい場合もあります。できないものと想定して最悪を避けるように工夫します。
        
▼まとめ
         
今回はトリコチロマニアを直すため自分が実践した具体的な行動を紹介しました。髪の毛を抜いてしまうトリコチロマニア以外にも、円形脱毛症やその他の病気で毛が薄くなることがあります。毛が薄くなったと感じたら、まずは皮膚科を受診しましょう。
また、生活習慣病のように、皮膚病を引き起こす悪い癖というものがあります。癖を直すのはとても難しく、トリコチロマニアも症状が強い場合は専門家の指導が必要ですし、薬物療法が適応となる場合もあります。日常生活の工夫で対応できる程度であればよいのですが、生活に支障が出るほどの悪い癖である場合は、心療内科の医師に相談することをおすすめします。
             
             
記事は以上です。
「癖」を直していくのは一朝一夕では難しいものです。
だからといって、直す「努力」をしなければ、それがある種の「快楽」を伴う以上、なかなか克服するのは難しいでしょう。
抜毛の癖について気になる方は、一つの対策だけでなく、いろいろと工夫しながら根気よく取り組むようにしましょう。

                         
おまけ★★★★大田のつぶやき

痒みは、「上位の刺激」で上書きされやすい「感覚」です。
痛み、などは代表格ですが、他に興味を引くことを見つける、あるいは体を動かす、ということも、上位の「刺激」となれる方法ですので、該当する方は、あきらめずにチャレンジしていきましょう。