耐性菌の反撃とは??(2)

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                     
今日は、昨日の続きです。
            
          
●抗生物質が効く時代はあとわずか……医療を追い詰める耐性菌に反撃せよ
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190705-00010000-newsweek-int&p=1
          
▼耐性菌の驚くべき進化スピード
           
現時点で耐性菌の犠牲になりやすいのは高齢者や体力の弱った患者だが、リスクは広がっている。「膀胱炎や皮膚炎を患う若い患者でも、今は抗生物質を出せない場合がある」と、タフツ医療センター(ボストン)の感染症専門家ヘレン・バウチャーは言う。「このままだと臓器移植も、人工関節置換術などの一般的な手術もできなくなる。みんなが心配するべきだ」
専門家が期待を寄せるのは、感染症対策の全く新しい戦略だ。抗生物質を使わずに細菌を殺す方法はどこにあるのか。ウイルスや魚類の分泌する粘液に注目する人もいる。地球外の物質に期待する人もいる。
病院など、細菌の拡散しやすい場所での除菌・殺菌法の再検討も進んでいる。私たちの体内や病院の院内にいる細菌をコントロールするには、もっと全体的なアプローチが必要だ。
時間は限られている。脅威の耐性菌がゾンビの軍団のように押し寄せてくる前に、私たちは新しい武器を用意できるだろうか。「今までとは違うアプローチに巨額の投資をすべきだ」。マサチューセッツ大学で薬剤耐性を研究するマーガレット・ライリーはそう言い、こう続けた。「本当は15年前に始めるべきだったが」
耐性菌の問題の1つは、その進化の速さだ。人間は生後15年ほどでようやく繁殖能力を持つが、大腸菌は20分で2倍に増殖する。人類には何百万年もかかる進化をわずか数年で成し遂げ、薬剤への耐性を獲得してしまう。
抗生物質を投与された人体は、それらが進化するための完璧な舞台というわけだ。マサチューセッツ総合病院のシェノイは「新しい抗生物質が使われると、約1年後にはそれに耐性を持つ細菌が現れる」と言う。
もっと新しい抗生物質を見つけるのは大変だ。そうした新薬の開発には約20億ドルの費用と少なくとも10年の歳月が必要になる。完成しても爆発的に売れるものではない。「新しい抗生物質は使う量も回数も抑えなければいけない」と、ジョンズ・ホプキンズ・ベイビュー医療センター感染症科(ボルティモア)のジョナサン・ゼニルマンは言う。つまり、製薬会社が元を取れる保証はない。
だから専門家は別のアプローチに期待を寄せる。例えば、生物進化のプロセスに詳しい生物学者との協力だ。マサチューセッツ大学のライリーは1990年代にハーバード大学とエール大学で、ウイルスが細菌を殺したり、細菌同士が殺し合ったりするメカニズムを研究していた。2000年に同僚から、それを医療に応用できないかと質問された。
「考えたこともなかったが、そう言われて初めてひらめくものがあった」とライリーは言う。以来、彼女は今日まで、ウイルスの殺菌戦略を耐性菌対策に応用する方法を模索してきた。
             
              
抗生物質と耐性菌の問題は、昔からありました。
それは「いたちごっこ」で、どちらかが「リード」すると、わずかな期間でもう片方が追いつき、そして追い越す、それを繰り返してきたと言えるでしょう。
菌も一つの生命体です。
自己を「守るため」、薬剤などから「身を守ろう」とするのは自然の働きによるものといえるでしょう。
その身を守ろうとする働きは、菌そのものが存在をあきらめない限り続きます。
一方、対抗する薬剤の方は、常に「新しい」何かを発見するしかありません。
もし、「新しい何か」がつきれば、あとは「強力化したした菌」に蹂躙されることになります。
ヒトの生命を飛躍的に伸ばしたのは、ペニシリンから始まる抗生物質の開発によるものであることは確かですが、いずれ訪れる「デメリット」にはしっかり目を向けておくことも大切なのでしょう。

明日も記事の続きを紹介します。

                         
おまけ★★★★西のつぶやき

ヒトは自己の生存には敏感だが、微生物の存在には、目に見えないこともあり、無頓着な側面があるようだ。
ヒトの皮膚に「共生」している細菌が皮膚のバリア機能になっていることが分かっていても、その細菌の姿が見えない分、共生している有益な菌を「大事にする」ことをあまり考えない。
ヒトの健康の大部分を、こうした微生物が支えていることは忘れてはならないだろう。