アトピーにステロイド剤は、「善」か「悪」か?(4)

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                     
今日は、脱ステが親のエゴかどうかについて考えていきたいと思います。
            
          
●#脱ステ は「親のエゴだった」ステロイドへの不安、信じた結果……「あんな怖い薬、ズルしているみたい」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190424-00000002-withnews-sci&p=1
         
次男が生後5カ月にさしかかる頃、症状が一番ひどくなった。
クリニックからは「アトピーじゃないかもしれない。アレルギー用のミルクに変えて」と言われた。するとおなかの調子がどんどん悪くなった。1週間ほどでクリニックとは別の小児科へ連れていった。
医師からは、まずはミルクを戻すよう言われた。さらに「今やっているアトピーの治療は、合う子もいれば、合わない子もいるのかもしれません。専門的に診られる病院を紹介するので、受診してみませんか」と勧められた。
初めて「もしかしたら子どもに合わないことをずっとしていたのかもしれない」と感じた。
        
▼「怖くて使えない」は親のエゴだ
          
それでも「ステロイドはできるだけ使いたくない」という気持ちが根強く残っていた。
脱ステを始めたときに書いたブログには、「親にステロイドを使われて今でも恨んでいます」「使い続けて手放せない体になりました」といったコメントが寄せられていたからだ。
半ば不安を残しながら、アトピーやアレルギーを専門で診る科がある病院へ行った。
次男の血液検査をすると、アトピーの重症度をあらわす値が大幅に高かった。
専門医の女性医師はきっぱりと言った。
「アトピーは、ステロイドを使って治療する病気なんですよ」
改めてそう言われて、目からうろこが落ちたようだった。
肌が荒れたまま離乳食が始まると、食物アレルギーのリスクも高まるとも説明を受けた。
              
●アトピーの皮膚は、皮膚のバリアー機能が低下している状態だ。かゆみを感じやすくなったり、アレルゲンを通しやすくなったりする。食物アレルギーは湿疹・乾燥でバリアー機能が落ちた皮膚を通して発症につながると考えられている。――インタビュー:アトピー治療「ステロイドは怖くない」
         
            
まず、ステロイド剤を使わない治療が親のエゴで、使う治療は親のエゴではない、というのは、あくまで結果からみた視点であって、必ず正しい、というわけではありません。
例えば、医師の言うことを信じて、ステロイド剤を使用したことで「悪化」したアトピー性皮膚炎の場合、その医師の言うことを信じたステロイド剤の治療を続けたことこそが、親のエゴ、ということになるでしょう。
ステロイド剤は、ほとんどのアトピー性皮膚炎に「有効性」を示します。
ただ、その有効性の対象は「全員」ではありません。
どうしても、一つの治療法に対して「白」か「黒」かを決めたい、という意識は日本人には多いようですが、個々人により原因も病態も異なるアトピー性皮膚炎の場合、個々人に対して「有効性」を示す治療法は存在しますので、白黒をつけること自体がナンセンスです。
もっとも、はっきりした統計データはありませんが、いくつかの学会の報告などを鑑みると、ステロイド剤治療が「有効性を示す」アトピー性皮膚炎患者の割合は80~90%と考えられます。
残りの10~20%の患者は、ステロイド剤の治療が有効性を示さない(他に原因があり、解消されていない、あるいはステロイド剤そのものにかぶれている、ステロイド剤がアトピー性皮膚炎の悪化要因になっている、など)ケースです。
ステロイド剤治療は、多くのアトピー性皮膚炎の方に有効である、まずこの事実に目をそむけてはいけないと言えます。そして同時に、ステロイド剤が有効性を示さない(逆に悪化要因となる)アトピー性皮膚炎患者の存在も無視してはいけないでしょう。
ステロイド剤治療を「善」「悪」で考えた場合、脱ステの医師も、ステロイド剤治療を行う医師も、患者ごとに異なることからスタートすることが大切なのではないでしょうか?

明日は、今回のテーマの最後になります。

                   
おまけ★★★★南のつぶやき

食物アレルギーが、アトピー性皮膚炎から誘発されている、という研究は、最近ではいくつか出てきているようです。
アトピー性皮膚炎が「アレルギーではない」という医師もいますが、実際のところは、ステロイド剤で良くなる、良くならない、と同じで、アレルギーが原因のアトピー性皮膚炎もあれば、アレルギーが原因でないアトピー性皮膚炎もある、というのが本当のところでしょう。
もっとも、アレルギーが発症原因ではないアトピー性皮膚炎であっても、症状を悪化させる要因には「アレルギー」が関係してきます。
病気の原因と症状の原因が異なることを認識することも、その原因に対する治療を決めていく上では必要でしょう。