アトピーにステロイド剤は、「善」か「悪」か?(3)

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

                       
今日も、昨日の続きです。
            
          
●#脱ステ は「親のエゴだった」ステロイドへの不安、信じた結果……「あんな怖い薬、ズルしているみたい」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190424-00000002-withnews-sci&p=1
        
▼医師のあきれ顔、冷笑に「脱ステで治す」
          
2014年末に次男を出産。生まれてすぐに顔や首に湿疹が現れた。クリニックに次男も連れていくと、アトピーと診断された。
長男よりも症状がひどく、特に顔の周りの皮膚が赤く、ひどいときはじゅくじゅくして汁が出ていた。
3カ月検診で医療機関を訪れ、男性医師との問診で、ステロイドが怖いので酸性の水でアトピーを治療していると伝えた。
「僕ならステロイドで治療するけどね」。医師は鼻で笑うように、あきれたように言った。
どうしてそんな風に言われなければならないんだろう。涙をこぼしながら家に帰った。
保健師からも「どうしても嫌? ステロイドを使って治す方法もあるよ」とパンフレットを渡されたが、「余計なお世話」とさえ感じた。ますますかたくなに「ステロイドを使わずに治すんだ」と思い詰めた。
ネットを見た夫も「こんなに怖い薬なんだね」と治療方針を応援してくれた。
インスタグラムでは、拡散や検索に使えるハッシュタグで「#脱ステ」を調べた。脱ステ前と後の写真を並べている投稿もあり、きれいな肌になっている写真も見つかった。「たくさんのお母さんが脱ステで頑張っている」と思った。フォローして互いにコメントしあった。
         
▼あの人、脱ステだったのに…「裏切られた」
            
だが、長男と次男のアトピーはなかなかよくならなかった。クリニックでは「すぐには治りません」「長い目でみて頑張りましょう」と言われ続けた。
深夜にかゆくて起きてしまう長男。「かかないで」「我慢して」と言うしかできない。自分もイライラしてしまう。わらにもすがる思いで、「アトピーに効く」という3千円ほどの化粧品も買った。お風呂のあとに泡のようなクリームを塗るもので、むしろ悪化したようにみえた。
ある日、インスタグラムでフォローしていた「脱ステママ」のひとりが、「ステロイド治療に切り替えました」と投稿していた。
「裏切られた」と感じた。
「あんな怖い薬を使ってきれいになって、満足なの? ズルしているみたい」
ただ、そのママが投稿していた、肌のツルツルした赤ちゃんの写真が忘れられなかった。

●現在はステロイドを使った「プロアクティブ療法」が治療の主流だ。
例えば3日間ステロイドを塗り、1日は保湿剤だけを塗り、3日ステロイドを塗って…といったサイクルを3回繰り返す。症状が改善すれば、次は「2日ステロイド・1日保湿剤」を3回繰り返す……。こうして患者の重症度にあわせてステロイドの間隔をあけていき、最終的には薬を使わず、保湿剤だけで済むような状態を目指すものだ。――インタビュー:アトピー治療「ステロイドは怖くない」
         
       
現在、出ている炎症を治療するのを「リアクティブ療法」とした場合、プロアクティブ療法とは、いったん寛かい状態に入った患者が、再発を防ぐためにステロイド剤の間歇使用を行うことを指します。
医師の中には、リアクティブ療法の途中で「プロアクティブ療法」に切り替える方もいますが、実際には多少の炎症があれば、皮膚のバリア機能を通過して薬剤の効果が発揮されやすい状態ですので、その実態は、「プロアクティブ療法の皮をかぶったリアクティブ療法」という状態と言えます。
患者側は、医師が「プロアクティブ療法」といえば、自分が行っている治療法は「プロアクティブ療法」で一歩進んだ、と考えますが、その実態は、これまでと変わりのない「リアクティブ療法」だった、というケースもあるのです。
もちろん、リアクティブ療法が全て悪いわけではありませんから、その実態がリアクティブ療法、だとしても必ず問題が生じる、ということではありません。
しかし、本来、ステロイド剤の「薬の強さ」は、皮膚から吸収される度合いの強さを示しています。
いったんアトピー性皮膚炎の「症状」が寛かいし、バリア機能が健全な状態に戻れば、そこにステロイド剤を塗布したとしても、そもそもバリア機能が正常に機能することで、ステロイド剤の「吸収」を妨げ、ステロイド剤によるsIgE+B細胞(mIgE+B細胞)への変化と、そこから生じるIgEの増強、という道筋にはなかなか至らないでしょう。
しかし、実態がリアクティブ療法だった場合、ステロイド剤はしっかり「効果」を発揮し、炎症は止めてくれますが、同時にIgEを増強させ、アトピー性皮膚炎を悪化させる因子を増やすことにつながる場合もあります。
自分の状態と、そこに「どのような治療」が行われ、その治療の結果は、どのような影響を与えるのかは、ある程度、患者側も知識をもって望むべきなのかもしれません。

明日は、脱ステが親のエゴなのか、という部分を見ていきましょう。

                       
おまけ★★★★北のつぶやき

プロアクティブ療法については、あとぴナビで特集を組んだ記事があります。
興味のある方は、ご覧ください。

●アトピーのプロアクティブ療法を考える
http://www.atopinavi.com/navicontent/list?c1=health&c2=1&c3=154