入浴習慣と腸内環境の関係

東です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                      
腸内細菌とアレルギーに関する研究は、さまざまに進んでいますが、今日は、興味深い記事を見つけたので紹介しましょう。
          
          
●腸内細菌はどこから来るのか?入浴習慣が家族間で腸内フローラの伝播に関与
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000299.000021580.html
            
これまで、ビフィズス菌は赤ちゃんが産まれる際、母親の産道を通って受け継がれること(母子伝播)で腸内に定着することが通説となっておりましたが、2018年1月に同研究所との研究で、日本人では、母子間に限らず家族間(父子間や夫婦間)でビフィズス菌が伝播している可能性が示されました※3。そこで今回、家族間での腸内細菌叢伝播経路として日本人特有の入浴習慣に着目した研究を行ったところ、以下の3点が明らかになりました。
            
①入浴後の浴槽水と入浴した被験者の腸内には共通の腸内細菌が存在していた。
②浴槽内より生きたビフィズス菌が検出され、そのゲノム情報は被験者の腸内に棲息するビフィズス菌とほぼ同一であった。
③子どもと両親が一緒に入浴する家族と、別々に入浴する家族では、前者のほうが共通の腸内細菌の種類が多かった。
         
以上の結果より、ビフィズス菌をはじめとする腸内細菌の家族間伝播は、家族が一緒に入浴するという習慣を通しても起きている可能性が示されました。
          
【研究内容】
◆研究方法
子どもと両親が一緒に入浴する5家族から、入浴後30分以内の浴槽水を頂き、浴槽内の細菌叢解析および培養法による細菌の分離を試みました。また、5家族(計21名)の被験者より糞便を提供いただき、腸内細菌叢についても併せて分離・解析を行いました。更に子どもと両親が一緒に入浴する11家族(計43名)と、別々に入浴する5家族(計16名)の腸内細菌叢の比較を行いました。
        
【研究結果】
①入浴後の浴槽水と入浴した被験者の腸内に存在する細菌叢を比較解析したところ、その構成には大きな違いが認められましたが、一方で共通の細菌群が6%程度(49/862 種)存在していました。
②浴槽水をフィルターろ過し、そのフィルター上の細菌を培養したところ、すべての家族から生きたビフィズス菌が検出されました。これらビフィズス菌株と、被験者の糞便から分離したビフィズス菌株を併せた合計98株のゲノム情報を比較してみたところ、ほぼ同一である組合せが19組(計48株)見出されました。
③子どもと両親が一緒に入浴する11家族(家族入浴)と、別々に入浴する5家族(家族別々入浴)、計59名の腸内細菌叢を比較したところ、ビフィズス菌に限らず、子どもと両親が一緒に入浴する家族のほうが家族間で共通の腸内細菌数を多く保有していることが示唆されました(図2)。
      
【まとめ】
これまで、ビフィズス菌は赤ちゃんが産まれる際、母親の産道を通って受け継がれること(母子伝播)で腸内に定着するという通説以外にも、ビフィズス菌の伝播が父子間や夫婦間でも起きている可能性が示されておりましたが、今回の研究にてそれが日本人特有の習慣である「家族との入浴」を通して起きている可能性が、世界で初めて見出されました。
なお、本研究成果(Impact of a bathing tradition on shared gut microbe among Japanese families)は、科学雑誌『Scientific Reports』誌(2019年3月13日付)に掲載されました。
          
          
記事を読むと、入浴により家族間での腸内細菌の伝播が行われているようです。
ヒトは、基本的に細菌群との共生により健康に関与している面は多々あります。
今回の記事との関連から考えると、多彩な細菌叢を形成することは基本的に大切なことですので、家族全員が入浴を行う、さらに、家族全員が腸内環境に気をつけることで「善玉」の細菌群の移動が期待できるのかもしれません。
日によって、入浴の順番を変え、全員が一番最後に入浴できる日を作ることも大切なのかもしれませんね。

                       
おまけ★★★★東のつぶやき

逆の面で考えると、「悪玉」の細菌叢を移さない、ということも大切になってくるのではないでしょうか?
例えば、下痢気味の人などは入浴順番を一番最後にするなど工夫することで、家族全員が健全な細菌叢を持つ、ということにもつながるのかもしれません。