真冬の入浴対策について(3)

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                       
昨日まで、入浴と冷えの解消について見てきました。今日は、「スキンケア」の効果について考えてみましょう。

                       
・スキンケアと入浴方法

入浴が「スキンケア」の効果を持つためには、一定の条件が必要になります。
まず、ヒトが自らの体で作り出すスキンケアとは、基本的に汗腺から汗が出る際に、皮脂腺を刺激、分泌された皮脂と汗が皮膚表面で乳化して皮脂膜を形成、この皮脂膜が「スキンケア」の役割を果たします。
つまり、ヒトが行うスキンケアには「汗」が必要、ということです。
しかし、汗の役割は本来、気化熱の放出による体温の調節にあります。
そのため、急激な汗の場合、皮脂をあまり伴わず、スキンケアには役立ちません。
スキンケアの機能を果たすためには、「ジワッ」とした皮脂を伴う汗が必要になります。

入浴で汗をかく場合でも、体温を「下げる」ためにかく汗になってしまうと、スキンケアの機能は果たしません。
逆に、体温を下げる=気化熱で皮膚の水分を蒸散させる、ということになりますから、皮膚は乾燥に向かうことになります。
冷えの解消のところで、高い温度での入浴はアトピー性皮膚炎の方によくないことを述べましたが、この「スキンケア」の部分でも、高い温度での入浴は良くない、ということになります。

健常な方であれば、高い温度で入浴してもさほど問題はありません。
確かに入浴直後は、アトピー性皮膚炎の方と同様に、体温を下げるための汗が、皮膚を乾燥させます。
しかし、入浴後の体温調節が行われた後で、自然とかく汗が皮脂を伴うことで、スキンケアの機能が補完されますので、皮膚への負担は大きくないと言えるでしょう。

アトピー性皮膚炎の方の場合には、高い温度での入浴は、「冷えの解消」にマイナスとなるばかりか、皮膚の乾燥という点からみても、大きなマイナス要因となります。
アトピー性皮膚炎の方の「誤った入浴方法」で最も多いのが、この高い入浴温度にあります。
特に、これから本格的な冬を迎え、「温まろう」として入浴温度がどうしても高くなりがちです。
体感的な問題からは、確かに高めのお風呂も気持ちよいでしょう。
しかし、アトピー性皮膚炎の方の場合、皮膚の状況を最優先で考えるならば、高めの温度、それも「40度以上の温度」は、厳禁だと考えた方が良いでしょう。
先日の「冷えの解消」のところでも述べましたが、アトピー性皮膚炎の方の場合、「温まった」という感触を得るよりも、皮膚の修復を早めるために冷えの解消を行い、さらに、自分の体でスキンケアを行うための「訓練」として入浴を行うべきです。
冷えの解消であれば、短時間の繰り返し入浴を行うのであれば高めの温度で入浴してもそれなりの効果を得ることができるかもしれません。
しかし、皮膚の乾燥、スキンケアという視点で見た場合には、短時間の繰り返し入浴でも皮膚の乾燥状態は免れず、「アトピー性皮膚炎の肌」にとっては、マイナス要因となります。
アトピー性皮膚炎の肌に必要な「入浴方法」を実行するように注意しましょう。

                            
おまけ★★★★大田のつぶやき

今回取り上げた入浴方法は、正しく行えばアトピー性皮膚炎の方にとって大きな「プラス」を生みますが、誤った入浴を行えば、逆にマイナス効果を得てしまいます。
アトピー性皮膚炎に対して良いか悪いか、という諸刃の剣のような側面がありますが、正しい入浴方法は、単純なことですので、実行することがさほど難しいわけではありません。
冬の時期、ぬるめの温度で入浴すると「温まった気がしない」ということはあるかもしれませんが、皮膚と体にとっては、その入浴方法が「必要」なのです。
正しい入浴方法を実践するようにしましょうね。