真冬の入浴対策について(2)

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                     
今日は、昨日の続きです。
冷えの解消を行うために必要な「入浴方法」を考えてみたいと思います。

「冷えの状態」=血流が悪い状態、ということについては昨日述べた通りです。
したがって、血流を良くする、ということだけ考えるならば、「血管の拡張」ということになりますので、高い温度での入浴を行えば、良いのでは、と考えるかもしれません。
確かに高い温度で入浴すれば、皮膚の表面温度が上がり、その熱を放出するため、半ば強制的に血管は拡張します。
実際、高温のお風呂に入れば、皮膚が赤くなるのを体験したことがある方は多いと思います。

では、高温のお風呂に入浴して皮膚が赤くなっている状態(血管が拡張している状態)は、冷えの解消に役立っているのでしょうか?
答えはNOです。
体の深部温度は表面温度に1~1.5度を足した温度が一般的と言われています。
約38度前後と考えてよいでしょう。
ヒトは恒温動物ですので、この38度前後を維持しようと恒常性機能が働きます。
この温度よりも低くなれば代謝が低下、いわゆる冬眠のような状態になり、低い温度が続けば生命に危険が生じます。高い温度も同様で、内臓の働きが著しく低下してこれも生命に危険が生じます。
おおよそ体温からプラスマイナス2度を超えると、体の機能は低下することになります。
風邪をひいて高熱が続くと、生命が危険な状態になる、というのもこうした状態を現わしています。

40度以上のお風呂に入浴すると、皮膚が接した「40度」の熱は皮膚表面から血液の循環する流れに乗って体の深部に伝わります。
当然、体の深部においては、40度、という熱は危険な領域ですから、まず熱を伝えないように血流を悪くします。
皮膚の表面では熱を逃がすために血管が拡張、体の新聞では熱を伝えないように血管が収縮したような状態になるわけです。
それでも熱を伝えるのを完全に遮断することはできませんから、次に体が行うことは「辛くなる」ことです。
高い温度に無理やり入っていると息苦しさを感じ始めると思います。
これは、生体の反応として、その環境から脱することを体に求めているからです。
もし、息苦しさを感じずに、そのまま高い温度での入浴を続ければ、生命に大きな危険を及ぼすことになります。

このように、「冷えの解消」=血流を良くする、という目的を達するためには、高温のでの入浴は不適であると言えるでしょう。
もし、高温での入浴を行う場合には、入浴時間は短時間にして、何度も繰り返して入浴を行う必要がありますが、体の疲労や、また後述する皮膚の乾燥の問題などから、アトピー性皮膚炎の人が行っても良い入浴方法ではないと言えるでしょう。

体温からプラス1度ぐらいを上限に考え、夏は37~38度、冬場はお湯が冷めやすいこともありますから38~39度を目安に入浴を行うようにしましょう。
なお、冷えの解消、という点を目的とした場合、「温まる」ことが冷えの解消とイコールの関係ではありませんから、体感的に温まりづらい状況であったとしても、血流が良くなれば良いわけです。
冬場は、39度の温度では体感的に肌寒く感じるかもしれませんが、掻き傷などのダメージから修復を促すためにも血流を良くすることは大切なポイントとなります。
あとぴ―性皮膚炎の方は、温度を上げすぎない入浴を心がけるようにしましょう。

明日は、入浴による「スキンケア」の効果について考えてみましょう。

                            
おまけ★★★★博士のつぶやき

寒い時期、「心地良い」と感じる温度は人それぞれじゃが、意外と水温計ではかると、40度を超えている場合が多いものじゃ。
アトピー性皮膚炎の方は、この「高い温度」は症状に直結する悪化要因になりうるから、十分に注意して欲しいの。