年末年始の寒波対策について(1)

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                    
今年も残り僅かとなりました。
年末を迎えて、冷え込みも厳しくなってきております。
数年に一度と言われる寒波も到来、大雪となる地域もあるようです。
積雪が予想されていない地域も、乾燥注意報が出ており、冷え込みと乾燥の対策は、しっかり行いたいところです。
そこで、寒さ対策のポイントをおさらいしておきたいと思います。
        
▼乾燥対策
          
冬は気温の低下と共に湿度も低下します。
さらに、最近は室内の暖房がエアコンを使用するケースが増え、室外も室内も乾燥状態が続いている、といった環境での生活をしている方が多くなってきています。
アトピー性皮膚炎でない方でも、お肌の乾燥による「痒み」を感じる時期ですので、バリア機能が低下しやすいアトピー性皮膚炎の方は、より一層の乾燥対策を心がける必要があります。

角質層が乾燥した状態は、お肌にとって二つのマイナス要因を抱えています。
まず一つが、バリア機能の低下です。
角質層が健全な状態では、角質細胞はキレイにレンガが積み上がった状態を形成、そのレンガの間は、角質間細胞が埋めることで維持されています。
しかし、角質層の水分蒸散が増え、水分量が減ると、この角質間細胞が減少、結果的に、角質細胞そのものが崩れ始めます。
角質細胞が崩れると、その崩れた隙間から、異物が侵入しやすくなり、免疫反応を生じさせ、炎症が生じることになります。
                
もう一つのマイナス要因が、痒みの神経線維の問題です。
昔は、痒みを知覚する神経線維は、痛みを知覚する神経が兼ねている、と考えられていました。
これは、痒みを感じた部位に痛みを与えることで、痛みが痒みを「上書きしたような状態」になるからです。
しかし、最近の研究で、痒みを知覚する神経線維は、独立して存在してることが分かりました。
通常、痒みを知覚する神経線維は、真皮内に留まっています。
しかし、角質層の水分が減少することで、角質層内に侵入することが確認されました。
この結果、皮膚を触るなどの刺激を痒みとして伝達しやすい状況が生まれることになります。
アトピー性皮膚炎出ない方でも「乾燥肌」の方は、痒みを感じやすいのですが、これはこの痒みの神経線維の問題が関わっているとされています。
ちなみに、角質層内に伸びた神経線維は、角質層内が潤った状態が保たれるようになると、真皮内に戻っていくことが確認されています。
              
このように、角質層内のバリア機能や水分を保つことが大切であり、乾燥する時期は、それらを妨げる要因となる、ということです。
そして、アトピー性皮膚炎の方は、通常の乾燥肌の方よりも、よりこの部分を重視しなければなりません。
少し長くなるので、続きは明日にしたいと思います。

                      
おまけ★★★★東のつぶやき

アトピー性皮膚炎と痒みの神経線維の問題が明らかになってきたのは、比較的最近のことです。
また、痒み自体は皮膚で生じていても、そう「感じている」のはあくまで脳の部分です。
この神経伝達に関する研究も最近では、いろいろと行われています。
多方面から、解決の糸口が探られるのは良いことですね。