今年の冬のアトピーケアの注意点と準備(3)

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                         
今日は、3つ目の角質層に水分を留める方法について考えてみましょう。

                            
・角質層の水分蒸散を留める方法は?

乾いた砂地にブルーシートを敷いても、その下がすぐに潤うことはありません。
潤わすためには、まず砂漠に水を撒いてから、ブルーシートをかけて蒸発を防ぐことが必要になります。
このブルーシートの役割を果たすのが、油分系のアイテムによる「保湿」です。
また、アトピー性皮膚炎で乾燥した肌は、例えると「砂漠」の状況です。
少々の水を撒いただけでは、すぐに吸収されて乾燥がなかなか改善しません。
ジョウロでチョロチョロと水をかけるのではなく、バケツで大量の水を撒くことが必要になるのです。
そうして大量に与えた水分の蒸散を少しでも遅らせるために、油分の膜で皮膚を覆うことが大切です。
油分はバリア機能の一部として機能しますが、ここでは、蒸散を遅らせることが目的ですので油分の膜は薄くても構いません。

アトピー性皮膚炎の方の「誤ったケア方法」の一つは、この保水と保湿の量にあります。
水分系のアイテムは、塗布することで掻き傷などに浸みて不快感があるため、どうしても浸みにくいオイル系のアイテムだけを塗布する方がいます。
お薬を使っている方も同様で、ステロイド軟膏の基材はワセリンですが、ワセリンは水分を一切、含んでいません。
お薬だけ塗布している、という状態は油分だけを塗布していう状況、先の例でいえば、砂漠に何も撒かずにシートだけかぶせている状況です。
お薬の効果により、炎症から生じる痒みは抑えることができますが、痒みを知覚する神経線維が刺激を受けて生じる痒みを抑えることはできません。
もちろん、いったん掻いてしまえば炎症が起きますので、その炎症から生じる「二次的な痒み」を抑えることはできますが、痒みを作り出している「経路」を残したままのため、どうしても症状が長引きやすくなります。
保水と保湿の役割は、正しく把握して、必要な量を必要なタイミングで塗布するように注意しましょう。

このように、保水はたっぷり、保湿は最低限に、というのが乾燥が始まるこの時期のスキンケアの基本と言えるでしょう。
多くのアトピー性皮膚炎の方は、乾燥により症状が悪化=冬の時期は、症状が悪くなる、という傾向が見られます。
本格的な乾燥シーズンが始まる前に、乾燥対策の準備を始めるようにしましょう。

                      
おまけ★★★★大田のつぶやき

お薬を塗布していて、痒みが続いている、という人の場合、このお薬前に「保水」を行う、というやり方で、状態がずいぶん安定するケースは多く見受けます。
アトピー性皮膚炎の方のスキンケアの「基本」は、油分よりも水分であることを忘れないようにしましょう。
なお、アトピー性皮膚炎にはいろいろなタイプがありますので、中には油分を必要とする方もいますが、保水が必要なく油分だけ必要なケースは多くはありません。
自分のタイプを確認しながらケアするようにしましょう。