43度のお湯は痒くなる??(2)

東です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                    
今日は、昨日の続きです。
          
         
●43度以上のお風呂は「熱い」だけじゃなく「かゆい」? 皮膚科医が語る意外な理由
https://dot.asahi.com/wa/2018101700006.html?page=1
            
かゆみも痛みも、皮膚では同じカプサイシン受容体を介して脳に信号が伝わります。
痛みが加わると、カプサイシン受容体の反応性が低下します。そのため、ちょっとやそっとの刺激ではカプサイシン受容体の窓が開かない状態となります。蚊に刺されたかゆい部分に熱いお湯をかけたり、たたいたり、血が出るまで引っかいたりするとかゆみが治まるのはこのためです。
カプサイシン受容体のイオンの窓を開けるのは、ヒスタミンだけではありません。熱刺激や機械的な刺激でもこの窓は開きます。そしてイオンの窓を開ける熱刺激の温度が43度なのです。
熱いシャワーやお風呂が好きな方もいると思います。43度以上のお湯は皮膚の末梢神経に作用してカプサイシン受容体を介した痛み、かゆみを引き起こしてしまうことは説明したとおりです。このため、43度以上のお風呂は痛みやかゆみを誘発してしまうためおすすめできません。特にアトピー性皮膚炎を始めとするかゆみを伴う皮膚疾患は、症状悪化につながります。ご注意ください。さらにもう一点、一般の方も43度以上のお湯を避けたほうが良い理由があります。それは43度が細胞にとって死を誘導する温度だからです。
細胞は43度になると死にます。この熱による細胞死を治療に応用しようとする試みが、がん温熱療法です。がん細胞のみ43度に熱することができれば理論上がん細胞は死滅します。しかし、がん温熱療法はすべてのがんに効果が実証されているわけではありません。現在のところ、ラジオ波やマイクロ波を使った治療が保険適応となっています。
本題のお風呂が43度の場合を考えてみましょう。通常は、皮膚を覆う表皮細胞は43度の熱で死んでしまうとやけどになります。熱いお風呂が好きなみなさんをやけどから守ってくれているのは、皮膚の最も外側にあり、垢(あか)のもととなる角層です。この角層がガードして表皮細胞に43度で伝わるのを防御してくれています。しかし、垢が少ない状態では当然、表皮細胞に直接熱が伝わり細胞は死にます。
さて、こうやってまとめてみると43度の熱いお湯というのはだいぶ危険ということがわかります。特に皮膚疾患をお持ちの方にとっては熱いお湯というのは、かゆみを誘発する危険性があります。ご注意ください。
今回は、43度のお湯に皮膚が触れると体の中ではさまざまな反応が起きることを解説しました。熱いお風呂が好きなみなさん、無理を追求すると文字どおり「痛い目」にあいますよ。
          
        
43度の湯温が、細胞にダメージを与えること、そして普段は、角質層がそれを防御してくれることは、覚えておいた方が良いかもしれません。
角質層の乾燥や冷えの状態からも、高い温度での入浴は、少なくとも「アトピー性皮膚炎」の方にとって、マイナス要因となりますが、こうした神経伝達の分野からも問題にであることがわかるでしょう。
これから、寒くなる時期、お風呂の温度には注意するようにしましょう。

                    
おまけ★★★★大田のつぶやき

あとぴナビでは、繰り返し、高い温度での入浴がアトピー性皮膚炎の方にとって負荷となることを述べてきましたが、状態が悪くなった方のご相談の中で、入浴温度を聞くと42~43度の方は、少なくありません。
ヒトは恒常性機能を持っていますが(異常な状態から元の状態に戻そうとする機能)、その機能できる範疇は、意外と狭いものです。
体の負荷が高くならないよう注意するようにしましょう。