「肌疲労」をもたらす原因と対策の生活習慣(2)

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

                    
今日は昨日の続きで、肌疲労をもたらす原因について考えてみたいと思います。

肌の「健康」がどのように保たれているのか、というと、それは皮膚のバリア機能が健全に機能していることを指します。
バリア機能が低下することで、外部からの異物の侵入を許すようになってアレルギー反応が起きやすくなったり、角質層が乾燥した状態に陥ることで痒みを知覚する神経線維の影響を受けたりもします。
そして、このバリア機能の低下には、「皮脂膜」「細菌叢」が大きく関わっています。

●皮脂膜が不完全
汗腺から汗が出る時に、じわっとした汗の場合、汗腺の中にある皮脂腺からは皮脂も分泌されます。
そして、汗と皮脂は皮膚表面で乳化して「皮脂膜」ができます。
これが、基本的な「自分の力で行うスキンケア」ということになります。
したがって、汗をかくことはスキンケアにとって、とても大事なことです。
もっとも、皮膚に常在しているマラセチア菌の影響を受けることで、汗をかくと痒みも出やすくなることがありますから、「汗のかきかた」「かいた汗の処理」には十分な注意が必要になります。
いずれにしても、この皮脂膜の形成が十分でないことが、皮膚のバリア機能を低下させる一つの要因になります。
アトピー性皮膚炎の方で、冬に症状が悪化しやすい方は、汗をかきづらい傾向を良く見受けますが、この皮脂膜が大きく関わっています。

●細菌叢(フローラ)の乱れ
皮膚は、腸内と同じく、ヒトに無害で多様な細菌(常在菌)がフローラ(細菌叢)を形成することで、病原性を持った細菌の繁殖を防いでいます。
最新のアトピー性皮膚炎に関する研究においては、この細菌叢との関係が大きく注目されています。
皮膚の健全な常在菌(腸内でいえば「善玉菌」)が少なくなると、黄色ブドウ球菌やボービス菌(腸内でいえば「悪玉菌」)など「悪い皮膚菌」が増えてきます。
これらの「悪い皮膚菌」が出す毒素(排泄物)は、体内のIgEを増やすことが研究により確認されています。「IgEが増えることはアレルギー的な反応が強くなる」、ということを意味し、アトピー性皮膚炎の発症、悪化の主要因となっています。。
昔からのアトピー(成長と共に自然と治ると言われていたアトピー)は、主にアレルギー的な要因が元でアトピー性皮膚炎の発症につながっていましたが、最近増加しているアトピー性皮膚炎(特に成人型)は、この皮膚の細菌叢が乱れることで発症することが分かってきたのです。
昔のアトピー性皮膚炎も今のアトピー性皮膚炎も、症状の原因には「アレルギー」が関与していますが、病気の原因は異なる、ということです。
細菌叢を乱す要因は、エアコン下での生活(皮膚を乾燥させる)や化学物質、睡眠不足、食生活の変化、運動不足、ストレスなど、毎日の生活習慣の積み重ねが深く関わることが分かっています。
このように、皮膚のバリア機能には、皮脂膜と細菌叢が関係しているわけですが、健全な状態で維持するためには、どういった生活面での改善が必要になるのでしょうか?
続きは明日です。

                 
おまけ★★★★博士のつぶやき

アトピー性皮膚炎の原因は、単一ではない。
その分、個々人の生活習慣の把握が大切になるわけじゃが、基本は「体に負荷のない生活が送れているか」ということを考えると良いじゃろう。
特に細菌叢は、さまざまな生活習慣により影響を受ける。
睡眠や運動、食事、あらゆる生活習慣が対象になるから注意するようにしたいものじゃ。