アトピーは洗った方が良い?洗わない方が良い?(1)

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                       
汗をしっかりかく季節、入浴、洗浄などについて、どうすれば良いのかを悩まれている方も多いのではないでしょうか?
一般の皮膚科医において、入浴や洗浄について聞くと、アトピー性皮膚炎の人は入浴は短く、洗浄は軽く、と指導を受けることの方が多いようです。
Webでアトピー性皮膚炎専門の皮膚科医が、記事を書いておられましたので、紹介しましょう。
記事は長いので、数回に分けたいと思います。
                    
          
●アトピー性皮膚炎のスキンケア、洗う? 洗わない?
https://www.buzzfeed.com/jp/kentahorimukai/atopicdermatitis-bathing-skincare?utm_term=.edL9xg31o#.nh6kO2GP4
            
夏はアトピー性皮膚炎が悪化する季節です。
日本アレルギー学会のガイドラインには、「通常は皮膚の清潔には入浴・シャワーを励行し、必要に応じて適切な保湿・保護剤あるいは抗炎症薬を使用する」と記載があります。
ところが、医師により「洗う」「洗わない」の指導が分かれることがあり、混乱しがちです。
そこで、子どものアトピー性皮膚炎の治療における洗浄に関して解説します。
          
▼アトピー性皮膚炎は、どの季節に悪化しますか?
            
夏は、「暑くなってから、皮膚をかゆがって良くなりません」「”あせも”が増えて悪化するようになりました」と受診される患者さんが多くなる季節です。
汗は、アトピー性皮膚炎の悪化要因としてガイドラインにも記載がありますし、そもそも余分な汗は、長時間放置すると汗疹(あせも)を作ります。そのため、汗には「悪者」イメージが強いでしょう。
そんな悪者イメージの強い汗ですが、最近は「良い面もある」というデータも出てきています。アトピー性皮膚炎は、皮膚のバリア機能が低くなることをきっかけとして発症したり悪化したりします。汗はそれ自体が水分ですし保湿成分も含むため、夏場はむしろ改善する方もいます。
実際、小児アトピー性皮膚炎がどの季節に悪化するかを調査すると患者さんによって差があり、39人中、夏に悪化する方が18人、冬に悪化する方が21人だったそうです。
つまり、夏悪化する、冬悪化する方それぞれ同じくらいいらっしゃるということですね。
             
▼アトピー性皮膚炎のスキンケアは、洗うのが正しい?洗わないのが正しい?
          
汗ひとつ取っても「良い面」「悪い面」があるように、アトピー性皮膚炎のスキンケアにおける洗浄に関し、医師の間でも意見が分かれることがあります。
実際、『アトピー性皮膚炎のお子さんを毎日入浴させるべきか?』という問いに関し、米国小児科学会会員(プライマリケア医が中心)は21%、米国小児皮膚科学会会員(専門医が中心)は71%が毎日の入浴を推奨し、意見が180度異なったと報告されています(図1)。
そのため、患者さんも「A病院では洗ったほうがいい」と言われ、「Bクリニックでは洗ったらダメ」と叱られるし、どちらが正しいのかよくわからなくなっている方がいらっしゃいます。
なぜ、アトピー性皮膚炎のスキンケアにおいて、「洗う」「洗わない」で意見が分かれてしまうのでしょう? そこで今回は、私見も交えてアトピー性皮膚炎のスキンケアにおける洗浄に関して考えてみたいと思います。
         
              
まず、今日は最初の部分です。
記事の中でポイントは、

「汗ひとつ取っても「良い面」「悪い面」があるように、アトピー性皮膚炎のスキンケアにおける洗浄に関し、医師の間でも意見が分かれることがあります。」

という部分でしょう。
これは、医師が、「どの働きを有効とみなすか」という違いが出てくるのだと思います。
皮膚の常在菌であるマラセチア菌が汗により、皮膚に炎症を生じさせることは、広島大学の研究で報告があるように、汗はアトピー性皮膚炎の悪化要因になることがあります。
同時に、汗は皮膚が持つ「スキンケア」の機能の一つですので(汗と皮脂が乳化して皮脂膜を形成するので)、自らアトピー性皮膚炎を克服していくためには不可欠な要因とも言えるでしょう。

入浴や洗浄が良いのかどうか、これが医師の間で意見が分かれるのは、同様に、入浴や洗浄がもたらす皮膚への効果を、どのように「判定しているのか」によって異なってくるのでしょう。
続きは明日です。

                       
おまけ★★★★博士のつぶやき

基本は、病気によって「洗う」「洗わない」を決めるのではなく、患者ごとの、「その時々」状況に合わせて適切な「対応」を考えることが必要、ということじゃ。
今日は「洗う」ことの方が良くても、明日は違うかもしれん。
症状は常に変化しておるのじゃから、それに応じた対応を心がける必要があるじゃろうの。