2018年8月号の特集より(1)

編集の北です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                          
今日は、今月号のあとぴナビの記事の中から、洗浄に関する記事を紹介しましょう。
          
        
●夏の肌ケアは洗浄が一番の決め手
(2018年8・9月号あとぴナビ、より)
         
今年の夏は、猛暑の日が多くなっています。
エアコンの効いた中で生活する時間も増えてきますが、猛暑の中で、どのような肌ケアが大切になるのでしょうか?
        
アトピー性皮膚炎の夏の肌状態を考えると、感染症の影響を受け、ジュクジュクする方が多くなります。しかし、今年のように猛暑となった場合、エアコン下で過ごす時間が増えてきます。
7月には猛暑日が1週間以上続いた地域もありましたが、そういった地域では夜も気温が下がらないため、ほぼ1日中、エアコンの中で過ごしていたケースも多くありました。
通常なら、気温が高い時期のスキンケアは、汗の対策、紫外線の対策を中心に行うのですが、気温が上がり過ぎた場合には、それらに加えて生活環境内における(エアコンの使用時間が長いことで)「夏の乾燥対策」のケアも必要になります。
いつもの夏ならば、汗をかくことで皮脂と乳化した皮脂膜が自分の力で行う「スキンケア」の役割を果たしてくれます。
この皮脂膜による水分蒸散を抑える力が十分に働くことで、夏の通常のスキンケアは、ローションなど水分系のさっぱりしたタイプのものが好まれていました。
しかし、エアコン下で主に生活していると、まず汗をかく時間が減ることで皮脂膜の形成が弱くなる、またエアコンによる空気の乾燥が角質層の水分蒸散量を高めやすくなり、オイル系の「保湿」ケアをしっかり行う必要が出てきます。
皮膚に塗布したオイルは、紫外線が強い季節でもあるため、酸化するまでの時間も早くなります。そのままオイルを塗布した状態で放置すれば、皮膚の炎症につながりやすく、ジュクジュクした状態を招くこともあります。
また、夏は、衣類も露出部位が多くなりますが、外気と直接触れる肌の面積が増えることは、大気中の異物の肌への付着も多くなります。
夏の時期、偏西風による黄砂やPM2・5などの影響がまだ残っていますので、皮膚への異物の付着への対策も必要になってきます。
このように、夏の肌ケアは、皮膚への刺激を減らす=異物を減らす、ということを目的とした「洗浄」のケアが大切になってきます。
        
▼お肌の洗浄で注意すること
          
通常、お肌の洗浄は、ボディソープや純石鹸で行います。
アトピー性皮膚炎の方は、純石鹸が自然のものでお肌に優しい、と選択されている方が多いようですが、毒性や化学物質などの面では確かに純石鹸の方がボディソープよりも優れているかもしれません。
しかし、アトピー性皮膚炎の肌状態を考えた場合、毒性や化学物質などの面以外が重要になってきます。
それは「皮脂を落とす」という点です。一般的に汚れとは、水溶性の汚れと脂溶性の汚れに大別されます。
水溶性の汚れは水で流せますが、脂溶性の汚れは水だけでは完全に落としきることができません。
そこで、界面活性作用を持つボディソープや純石鹸で洗浄を行います。
界面活性剤は、親水基と親油基を持つことで、油脂性の汚れ(親油基とつながる)を水の中に(親水基とつながる)流して落とすことが可能な物質です。
つまり、ボディソープや純石鹸は、界面活性作用を持つことで、脂溶性の汚れを落とすことができる、ということです。
では、これがアトピー性皮膚炎の人にどういった問題になるのでしょうか?
それは、界面活性剤は、油脂性の汚れも皮脂も差別なく落としてしまう、という点に問題があります。
皮膚のバリア機能は、角質層の水分保持状態が大きく関わっています。
皮膚表面の皮脂が失われることは、イコール、バリア機能を低下させていることになります。
アトピー性皮膚炎の方の場合、皮膚の機能的な問題(フィラグリンやセラミドなど水分を保持する因子の不足した状態)や掻き壊しにより、ただでさえ角質層は乾燥しやすいのですが、その状態で界面活性作用を持つ物質を皮膚に「塗布」することは、乾燥状態を増長することはあっても、緩和させることはできません。
その点で、「純石鹸の方が自然のものだから安全でアトピー性皮膚炎に良い」とは言えず、バリア機能への影響面で考えると、純石鹸もアトピー性皮膚炎に対しては「マイナスの要因」を抱えている、と言えます。
では、皮膚の洗浄はどうすれば良いのでしょうか?
             
▼夏の時期は、ボディソープを薄めて使ってみましょう
         
皮膚を一切洗わないことは、スキンケアで使用した酸化した油分を肌に残し、そして大気中の異物も皮膚に留めることになりますので、アトピー性皮膚炎の方にはよくありません。
それらはしっかり流しきる必要があります。
そこで、お使いのボディソープを5倍~10倍に薄めて使ってみましょう。
まず、100円ショップなどで販売している、空容器を用意しましょう。
そこにソープとぬるま湯を1:5から1:10くらいの割合で入れましょう。
体を洗う直前に、良く振ると、少し泡立った状態になります。
それを手にとって、手で洗ってみましょう。
100円ショップで売っている泡にするポンプを使うと、より簡単に泡で洗えます。
実際に行ってみると分かりますが、泡自体は細かくすぐに消える「弱い泡」になっています。これは親水基が先に混ぜたお湯を掴んでいるためですが、この泡で体を洗うと、皮脂を落とす力も弱まります。
皮脂を落とす力が弱い=汚れを落とす力も弱い、ということになりますが、日常生活内の汚れのほとんどは、この方法で十分に落としきれます。
もし、ワセリンなどカバー力の強い保湿剤を使っていて、十分に落とし切れていない、と感じる場合には、繰り返し洗ってみましょう。よりしっかり落とせるでしょう。
あとぴナビ通販で取り扱っている「箱根の温泉うるおいソープ」や「安然宣言スパボディソープ」、「緑茶ボディソープ」は、もともと界面活性作用のある成分をギリギリまで減らして、さらにホホバ油やスクワランオイルなど油脂性の成分を配合することで、洗い上がりに肌にオイル分を残せる処方になっています。この薄める方法を使うことで、より洗浄によるお肌の乾燥を防ぐことが出来るでしょう。
              
          
今日は、まず前半部分を紹介しました。
夏は、汗や紫外線、また薄着で露出部位が多く、浮遊する異物が付着しやすいなど、他の季節とは違った、肌の環境に囲まれています。
したがって、そのケアも、状況に応じたケアが求められますが、必要とするケアの一つが「洗浄」になります。
洗浄することで、皮膚が乾燥、バリア機能を低下させるマイナス点は確かにありますが、洗浄しないことによるマイナス点は、乾燥により生じるマイナス点よりはるかに大きいと言えます。また、乾燥によるマイナス点は、その後のスキンケアにより補うことが可能です。

明日は、続きを紹介します。

                      
おまけ★★★★大田のつぶやき

洗浄を行わないことによるマイナス点の一つは、感染症の悪化にあります。
アトピー性皮膚炎の症状が悪い状態のときに、感染症を悪化させることは、アトピー性皮膚炎の悪化状態をさらに加速させることにもなり、体力を奪われる夏場の場合、そのダメージが尾を引くことも珍しくありません。
洗浄は、適切に行うようにしましょう。