【Q&A】アトピーはアレルギーじゃやないって本当?(1)

気温はこれから夏を迎えて、少しずつ上昇するが、夏至も過ぎたことで日は少しずつ短くなる。季節の変化に気をつけながら、過ごすようにして欲しいの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                           
今日は、読者からいただいた質問を紹介したい。
               
Q.幼少のころからアトピー性皮膚炎で悩んでいますが、最近、大きな大学病院に代わったところ、アトピー性皮膚炎はアレルギーが原因で発症するのではない、という話を聞きました。これまで、アトピー性皮膚炎は、遅延型と即時型が混合したアレルギー疾患だから、ステロイド剤のような免疫を抑制してアレルギーに働きかける治療が有効、と聞いていましたが、アトピーはアレルギーではないのでしょうか?
(Iさん、38歳、男性の方)
           
Iさん、こんにちは。
質問は、「アトピー性皮膚炎はアレルギーではないのか?」ということで良いかの。
まず、結論から言うと、
            
「症状の原因はアレルギーが関与しているが、病気の原因は他にある」
          
ということじゃな。
アトピー性皮膚炎は昔からある疾患じゃが、一般に広く知られるようになったのは1990年代と言われておる。
昔は、子どもの疾患と認識され、成長ともに思春期頃に自然治癒されることが多い、とされておったが、最近は中学生、高校生になっても治癒しないケースも増えてきた。
さらに、幼少のころはアトピー性皮膚炎の症状がなかったのに、成人になってからアトピー性皮膚炎になった、というケースも増加しておる。
こうした傾向の違いは、昔のアトピー性皮膚炎の原因と、最近増加してきたアトピー性皮膚炎の原因が異なることにある。

確かに、アトピー性皮膚炎は、アレルギーの側面がないわけではない。実際、昔からあったアトピー性皮膚炎は、「アレルギー」を原因として発症していたと考えられる。
ヒトの体の機能は少しずつ成長するが、身長や体重など体の成長と共に、元々弱かったアレルギーを抑えるための機能も成長する。
アトピー性皮膚炎は、免疫が「暴走」することで生じる、つまり免疫が強すぎるから発症しておる、と説明しておる医師もおるようじゃが、正しくは、免疫の働き自体は健常な人と大きな差はない。違うのは、免疫を「抑える力」じゃ。
免疫は、サイトカインによって、強めたり弱めたりコントロールされておる。
健常な方は、状況に合わせて、そのコントロールがうまくいっておるのじゃが、アトピー性皮膚炎の人は、インターロイキン4などが増加してそのバランスが崩れることで、抑える力が弱くなって、結果的に、免疫が過剰な状態に陥っておるわけじゃ。

こうした免疫をコントロールする力は、生まれ持って必ず備わっておるわけではなく、外敵(ウィルスや細菌)に出会うことで、学習して成長していくものじゃ。
また、免疫は内分泌や自律神経の支配下にある。
睡眠や運動、食事などの生活習慣も、免疫をコントロールする力に大きく関わっておる。

昔のアトピー性皮膚炎は、大きくなれば自然と治る、と言われておった。それは、昔の子どもたちは、「良く寝て、良く食べて、良く遊ぶ」ことを実践することで、こうした免疫機能を調整する力を育て、やがて、自分の力でアレルギーをコントロールすることができるようになった、ということじゃな。
じゃが、最近の子どもたちは、夜の就寝時間が遅くなったり、消毒や抗菌が進むことで、「免疫機能のバランスを成長させる」ことが上手く出来なくなっておる。
このことは、今のアトピー性皮膚炎が治りにくい、とされておる一つの原因にもなっておるわけじゃが、さらに、他にも関わる要素がある。
それが「皮膚のバリア機能の問題」じゃ。

少し長くなるので続きは明日じゃ。

                        
おまけ★★★★大田のつぶやき

最近の子どもを取り巻く生活環境も、アトピー性皮膚炎の治療に関わってきます。
子どもの成長は、「睡眠」「食事」「運動」が正しくバランスよく行われることが必要であることを忘れないようにしましょう。