菌の減少と病気の増加との関係とは?

東です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                    
最近、他のスタッフが、細菌叢とアレルギーの記事を紹介していたようなので、関連する記事を紹介したいと思います。
         
          
●花粉症・うつ病、共生細菌の減少が原因? 山極寿一氏
https://www.asahi.com/articles/ASK7W3DB6K7WUPQJ001.html
         
細菌の働きを利用して人の体や心を治療する。そんな時代がやってくるかもしれない。
私たちの調査チームは4年前、アフリカ・ガボンのゴリラに新種のビフィズス菌を発見した。ビフィズス菌は腸内細菌の一つで、今までさまざまな動物に50種ほど見つかり、人間は10種類と最多のビフィズス菌を持つ。新種の菌の生理活性はまだ明らかでないが、ビフィズス菌は糖を分解して吸収しやすくし、他の菌による腐敗を防ぐ働きをする。腸内細菌の中でも量が多く、長寿をもたらす効果があると考えられている。
近年、立て続けに人と細菌の共生に関する本が出版された。今や細菌ブーム到来と言ってもいい。
食中毒を引き起こすサルモネラ菌をはじめとして、数々の感染症を引き起こす細菌は、根絶すべき対象と考えられてきた。衛生意識と予防医療は、細菌との闘いによって作られてきたといっても過言ではない。しかし、細菌の中にはビフィズス菌のように健康や長寿をもたらすものもいるし、圧倒的な数の細菌と人はむしろ共生してきたと考えるべきだということが最近分かってきた。
人の腸内には1千種類以上の腸内細菌が約500兆~1千兆個も存在し、重さは約1・5キログラムにものぼる。これらの細菌は病気を防ぐ働きをする。抗生物質を用いて病気を治したはいいが、共生細菌を死滅させてしまい、かえって免疫能力が減退してしまうことがある。
かつて法定伝染病といわれた細菌による感染症はほぼ消滅した。かわりにアトピー性皮膚炎、花粉症、小麦アレルギー、1型糖尿病など、人の免疫系に関する病気や胃腸疾患が急増している。体の病気だけではない。うつ病、強迫性障害などの心の病も蔓延(まんえん)している。環境汚染や社会不安が増加したせいだと考えられてきたが、実は抗生物質や抗菌剤などの過度な使用により、共生細菌が減ったり、バランスを崩したりしたことも原因だという証拠が次々に発見されている。
    
(以下、省略)
         
           
ヒトは、「細菌との共生」が生存条件とする研究は、多く存在していますが、今回の記事もその一つと言えるでしょう。
免疫も「学習」する機能の一つです。
外敵に一切会うことがなければ、当然、免疫機能も強化されることはありません。
一定の敵に会うことで、免疫機能を活動させるわけですから、腸内や皮膚における共生菌と免疫の関係は、免疫機能全体にも大きな役割があると考えてよいでしょう。
抗菌グッズも多くなってきましたが、抗菌すること自体によるメリットがデメリットを上回っているエビデンスはないことは承知しておいた方が良いでしょう。

                     
おまけ★★★★南のつぶやき

アトピー性皮膚炎の方は、皮膚のバリア機能と症状悪化に深い関係がありますが、そこで皮膚の常在菌の問題は深く関わっています。
もちろん有害な菌との共生は必要ないわけですが、有益な菌との共生は、しっかり考えていくことが大切だということですね。