メリットゾーンとデメリットゾーン(2)

北です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                         
今日は、昨日の続きです
       
        
●ステロイド治療の「メリットゾーン」と「デメリットゾーン」
今、あなたはどっちに立っている?
(2018年4・5月号特集より)
         
▼最近増えてきている、ステロイド、プロトピックを使っても症状が引かない、悪化していると感じている人達
         
ここ2年くらいの傾向として、治療は続けているが「年々、悪化している」と感じている20代、30代の方からの深刻な相談が増えてきています。ステロイド治療で症状を上手にコントロールしながら数年から十数年、日常生活をおくれてきていたので、それはそれで価値のあることだと言えます。
しかし、使い方が上手になったとはいえ、やがて塗っても悪化していくという経験をし始めている方がいて、そのような方の中には、ステロイドの使用を中止するとひどいリバウンド症状が起きる方が多くいます。
現在の立ち位置を知るという点では1~2日使用を中止してみるという方法もあります。そうすることで自分がメリットゾーンにいるのか、デメリットゾーンにいるのか、またその中でもどのあたりに位置するのかが実感を持って明確にわかります。
ステロイド(又はプロトピック)を使用していても下記のような状態が見られる場合はデメリットゾーンにいると考えて良いと言えます。
「以前のように塗っても健康そうな肌に戻らなくなった」
「赤く皮膚が薄くなり、掻くと掻き壊しやすくなった」
「皮膚が厚くなり、黒ずんできた」
「感染症にかかりやすくなった」、
「ストレス(季節の変化、疲労、睡眠不足含)に肌が過敏になってきた」
「発汗しにくくなってきた」
「生理不順またはない」
「体温調節ができにくくなってきた(寒いはずなのに熱くなったり、暑いはずなのに寒気を感じたりなど)」
          
また、ステロイドの使用を1~2日中止して
「その間に今までにないかゆみが起きる」
「塗った覚えのない部位にまで炎症が広がる」
「炎症が急激に広がり分泌液が止まらない」
「髪の毛が抜ける」
「眠れなくなる」
などの症状が起きた場合は、治療を始めたころの自分を思い出してほしいと思います。果たして、その頃もそうだったのだろうかと。もしその頃は、塗るときもあれば塗らないときもあり、塗らないときでもこのような状態にはならなかったということであれば、これは、治療を続けてきても、アトピー自体が悪化したのか、アトピーに副作用が積み重なって重症化したのか、いずれにしても体にとってはデメリットゾーンにいることは明白といえます。
            
※ステロイド軟膏の中止にともなうリバウンドは、使用歴が長い短いに関係なく、炎症を伴う強いかゆみが現れることがありますのでご注意ください。
            
▼デメリットゾーンだった場合、どうしたらよいのか?
          
あくまで本人が、真剣に体に向かいあい、体の声を聴き結論を出すことが大切です。
デメリットゾーンにいるならば、基本となるのは「まずは害することはしない」、「治る邪魔をしない」ということになります。
これは、常に体は治ろうとしています。これを自然治癒力とか恒常性とか言われていますが、意外に良かれと思って行っていることがこれらを阻害していることがあります。
例えば極論すれば病気は、「自然の摂理と自らの生き方の乖離が引き起こす体の反応」と言えますので、病気の初期症状であれば「よく眠る」、「食を整える」、「ストレスを解消する」、「運動する」、「環境を整える」などの生活習慣の改善をすれば、病気としてのその反応は治まります。その中で一時的に薬を使用することは回復を早める助けになることもあります。つまりメリットゾーンでの治療で、みなさんも経験があることと思います。
しかし、体の反応を、私に不都合と考えてそれを薬などで消すことは、体にとっては反応の原因が解消されていないので、また反応を繰り返すことになります。
何度も何度も、反応が無視されれば、その反応も強くなるでしょうし、その延長線上に重篤な病気の発症となることも想像できます。また、ステロイド剤などの強い効き目のある薬には、それ相応の副作用も伴います。よって、強い効き目で体の反応を無理やり抑え込み続けることは、病気自体の重症化に副作用が加わることも多く、結局体を害していた、治る邪魔をしていたという結果を招いていることも多くあります。
          
        
問題は、デメリットゾーンの中にいながら、ステロイド剤を使い続ける、という部分でしょう。
もちろん、それが必要な状況の方もいるかもしれませんが、デメリットゾーンの中で使い続けて「メリット」が受けられなかった場合には、さらにアトピー性皮膚炎の悪化、という事態も考えられます。

明日は最後の部分です。

                           
おまけ★★★★大田のつぶやき

メリットゾーンとデメリットゾーンは、体がいろいろなサインを出して教えてくれることがあります。
もちろん、それがその後の「悪化」に必ず繋がるわけではありませんが、悪化につながる可能性を示す警告信号、という考え方も大切でしょう。