花粉症の記事から(2)プールで水泳をすると花粉症になりやすい?

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                
今日は昨日の続きです。
            
            
●「これを食べれば治る」食べ物はない!意外と知らない花粉症
http://blogos.com/article/274009/
                     
                                     

2.「これを食べれば花粉症が治る」という食べ物に医学的根拠はない!
腸内環境と花粉症やアレルギーの関係は、「○○乳酸菌」のコマーシャルなどでも良く見かけるのではないでしょうか?
これは、花粉症に限ったことではなく、アトピー性皮膚炎でも同様なのですが、仮に「乳酸菌」が花粉症やアトピー性皮膚炎に「効いた」としても、「効いた」対象は病気ではなく、「個人」の部分であることを間違えないようにした方が良いでしょう。
少し極端な表現で言えば、「腸内環境が乱れたAさんは乳酸菌を摂取することで腸内環境が整えられ、さまざまな影響により免疫の働きを自分でコントロールできた、しかしBさんはもともと腸内環境がしっかり整えられていたので、Aさんと同じ乳酸菌を摂取しても、もともとよかった腸内環境に影響は特に与えられず、特に聞くことはなかった」というように、摂取する○○という食べ物は、病気そのものに直接効くのではなく、その○○の食べ物から得られる影響を受けやすい人(腸内環境が乱れていた、栄養素が不足していた、など)、「個人に効く」ということです。
もちろん、中には、強い非特異的変調作用を与えられるようなものであれば、恒常性機能を刺激することで、自律神経や内分泌機能に強い影響を与えることもあるかもしれませんが、それは反復継続した場合、その「刺激」に体が「慣れよう」とする働きもあることから、多くの場合、その影響は少しずつ弱くなってきます。
自分にとって「何が必要なのか?」はしっかり見極めることが大切でしょう。

                                               
3.プールで水泳をしている人は花粉症になりやすい!
アトピー性皮膚炎の場合、水道水中の塩素が影響を与えているという研究は学会発表されているものもあります。
しかし、花粉症の場合、影響を受ける部分が「鼻の粘膜」であることを考えると、鼻腔の奥にプールの水を常に入れている、という人は多くはないでしょうから、鼻腔への直接の影響以外も考える必要が出てくるのではないでしょうか?
その答えの一つは、一昨日の東君が取り上げていた「バリア機能が乱れた皮膚からの感作」という問題が関係しているのかもしれません。
先の項目と同じく、影響を受ける「度合い」は個人差がありますから、中には、空気中に飛散した遊離塩素が鼻腔で影響を与えていた可能性もあるのかもしれませんが(プールは、強い「塩素臭」がすることが多いので)、直接的な影響だけではなく、間接的な影響も考えていくことは必要でしょう。

                                                     
4.花粉症にかかっているのは、元気な証拠とも言える!
ここは、少々異論の部分が多いように思います。
もちろん、免疫機能が元気すぎることで、本来無害な抗原にまで炎症反応を示している、という症例もあるかと思いますが、最近の研究をひも解くと、アレルギーを「免疫の暴走状態」と捉えるより、働く必要のない免疫を常に抑えているべき力が弱まっている、つまり免疫の「バランスが弱い」状態が影響していると考える説も多くなってきています。
確かに、古い研究の中で、アトピー性皮膚炎の患者には、リウマチや膠原病の発症率がそうでない人と比べると低い、というものを研究者の方に示していただたいたことがありますが、最近は、そうした傾向は見られなくなっているそうです。
最近増加しているアトピー性皮膚炎の発症原因は、アレルギーから皮膚へとシフトしていることが分かっていますが、サプレッサーT細胞、そしてヘルパーT細胞の働きと、それらのT細胞に影響を与える要因は、免疫機能が「活性化しているのか」「抑制されているのか」に複雑な影響を与えていることは確かでしょう。
少なくとも、花粉症やアトピー性皮膚炎の患者全てが「元気」であるとは限らないのは確かなように思います。

                                                
今回は、花粉症に関わる記事を元に、アトピー性皮膚炎と関係する部分を述べてみました。
花粉症は一過性(花粉の時期だけ)のものと考える方もいますが、花粉が飛散していない時期は抗原がないから症状を「出せていない」ということの裏返しとも言えます。
つまり、体の中は、「抗原さえあればいつでも症状を出せるスタンバイ状態」ということです。
その免疫反応の矛先が、皮膚に向かえば、痒みとなって現れることも考えられます。
日頃から、体の「バランス」をしっかり考えた生活習慣、そして生活環境は考えていくようにしましょう。

                        
おまけ★★★★博士のつぶやき

症状は、基本的に体が作り出している「反応」といえる。そして、なぜそうした症状を体が作り出しているのか、ということを考えれば、それは、体にとって「必要」だからじゃ。もちろん、その「必要」なことが、「余計なこと」の場合もあるかもしれん。じゃが、少なくとも、体がなぜその症状を「必要」としたのかは、しっかり考えていくことが大切じゃろうの。