2017年12月あとぴナビ特集記事より「冬のアトピーケア」(2)

北です。

 

 

 

 

 

 

 

                       
今日は、昨日の続きで「スキンケア」の部分を見ていきましょう。
        
        
●冬のアトピーケア
(2017年12月・1月号あとぴナビ、より)
          
▼スキンケア
アトピー性皮膚炎の方で、「誤ったスキンケア」としてもっとも頻繁に目にするのが「保水不足」です。
ごわついた肌に油分を塗ると、皮膚が柔らかくなるため、また油分だけのアイテムは、掻き傷やダメージがある肌でも浸みづらいことから、そのケアで満足する方がいます。
しかし、オイル系アイテムは、基本的に油分だけで構成されていますので、水分を基本的に含んでいません。
乾燥でお悩みの方の肌は、いわば「乾いた砂場」の状態です。
そこに、ブルーシート(オイルアイテム)をかけても、乾いた砂場がすぐに潤うことはありません。シートをかける前に、砂場に「水を含ませる」必要があります。
また、同様に例えるなら、健常な方で乾燥に悩んでいない方の肌は「日蔭の湿り気のある土」と言えます。乾いた砂場を、その湿り気の土の状態に近づけるためには、「ジョウロで水をかける」だけでは足りていないことがほとんどです。極端な表現ですが、バケツで思いっきり水を撒く必要があります。それも何度も撒かないと乾いた砂場は吸収も早く、湿った状態を作り出せないでしょう。
アトピー性皮膚炎の方が、冬場の乾燥時期、もっとも意識したいのは、この「水分を十分に肌に与える」ことに尽きると言えます。保水が十分でないと、痒みの神経線維が真皮内から角質層に侵入することで肌への刺激を痒みと知覚しやすくなる問題や、細菌叢が乱れることで生じるアレルギー的要因の強化など、いくつも「マイナス」の材料を抱えることになります。
一般の方のスキンケアは水分の蒸散を防ぐための「保湿」ケアが基本になることが多いのですが、アトピー性皮膚炎の方は、そもそも角質層内の水分量が絶対的に足りていない状態と言えます。そのため、一般の方とは違い、アトピー性皮膚炎の方のスキンケアの基本は、ほとんどの方が、「保湿」よりも「保水」を重視すべきと言えるでしょう。
なお、角質層に対して十分に水分を与えても、放置しておくと自然に蒸散していきます。そのため、与えた水分を留める「保湿」ケアは、乾燥する時期には必須のケアとして行うようにしましょう。
健常な方は別ですが、アトピー性皮膚炎の方の場合、「保水」ができていないと、角質層の乾燥から生じるさまざまな問題点が解決できない、というリスクを抱えますが、同時に、「保湿」もできていないと、せっかく水分を十分に肌に与えた意味合いが「薄く」なります。
「保水」を基本に「保湿」と、肌状態に合わせて「保護」のケアを上手に組合わせて用いるように心がけましょう。
            
            
今回は、スキンケアの部分を紹介しました。
明日は、最後の「年末年始の生活」の部分を紹介します。

                    
おまけ★★★★南のつぶやき

面談でお会いしてご相談をお受けしていると、ほとんどの方が、スキンケアの「保水の量」が足りていません。
目の前で、「これぐらいの量が必要ですよ」と実践してみせると、「そんなに水分を与えてはいませんでした」と驚かれる方が多くいます。
健常な方のバリア機能とアトピー性皮膚炎の方のバリア機能は「全く異なる状態」にあることを忘れないようにしましょう