【閑話休題】エナジードリンクに注意を(2)

ショウゴです。

 

 

 

 

 

 

 

                      
今日は、昨日の続きです。
         
        
●エナジードリンクを飲む子どもたちに起きている「異変」
https://news.yahoo.co.jp/feature/815
            
        
▼カフェインの半減期は成人で2?7時間
米国精神医学会の医師らによる医学書『アディクション・ケースブック』によると、カフェイン中毒の特徴的な症状としては、興奮/不安/ふるえ/頻脈/利尿/胃腸系の障害/痙攣/不眠がある。さらには、黙っていることができず話し続けたり異常な妄想にとらわれたりといった、躁病に似た症状も見られるという。
カフェインの血中濃度が最大になるのは摂取から1時間以内で、その濃度が半減するまでの「半減期」は、成人でおおむね2?7時間だ。
そこで問題となるのが、子どもにおけるカフェインの作用だ。
国立成育医療研究センターの和田友香医師は、「代謝酵素が未熟な子どもの場合、カフェインの半減期はもっと長く、新生児の場合は100時間以上かかる」と警鐘を鳴らす。
「子どもにとってタバコやお酒は危険だと誰もが思うでしょうが、カフェインも同じ。中毒になりかねないものなのに、あまりに知られておらず啓発もされていないのが現状です」
死亡例でも子どもと成人ではカフェインの摂取量で違いがある。
日本中毒学会理事の監修による『臨床中毒学』によれば、成人でも短時間にカフェイン1g以上の過剰摂取をするとカフェイン中毒を引き起こし、5?50gでは死に至る可能性がある。だが、体が小さい子どもの場合、その量より少なくても中毒を引き起こす可能性がある。
米国では、2011年にメリーランド州の14歳の少女が、24時間で700ml入りモンスターエナジー2本(カフェイン計480mg)を摂取し死亡。検死によって死因は「カフェインの毒性による不整脈」とされ、訴訟が起こされた。その米国では、薬物乱用・精神衛生管理庁(SAMHSA)によると、救急外来で受診したエナジードリンク関連の患者数は、2011年で2万人超。2005年のおよそ14倍に増えている。1日に50人以上が救急外来で病院を訪れたことになっている。
         
▼カナダ保健省は注意喚起
カナダ保健省は2010年、13歳以上の青少年や成人について1日に体重1kgあたり2.5mg以上のカフェインを摂取しないようよう、注意喚起を行った(12歳以下はさらに少量)。日本では独自の基準値を設けず、農林水産省や内閣府の食品安全委員会が、カナダのこの数値を引用して「過剰摂取には注意が必要」と示している。
この基準値に照らすと、「モンスターエナジー」の場合、355mlの缶1本分にカフェイン約142mgが含有されているため、体重56kg未満の子どもは1日で飲みきると基準を超える計算になる(カフェイン2.5mg×体重56kg=140mg)。
欧米におけるカフェイン摂取の事例に詳しい米国在住の内科医・大西睦子氏によると、科学的検証はまだ必要だとしつつも、米国の医学界ではエナジードリンクのリスクを指摘する報告が複数上がっているという。
「たとえば、2013年2月、医学雑誌『Pediatrics in Review』でバージニア州のポーツマス海軍医療センターの研究者は、アルコール入りエナジードリンク1缶(695ml)を飲むことは『ワインのボトル1本あるいはビール6缶(355ml)と、5杯ものコーヒーを一緒に飲むのと同じ影響がある』と指摘しています」
大西氏は「カフェインにはある程度のリスクがあることは、子どもにもっと知られてよいのではと思います」と話す。
         
▼カフェインの「依存性」
米国精神医学会の診断基準(DSM-5)によれば、カフェインには「依存性」はあるものの、使用そのものを治療の対象としなければならないような「依存症」はないとされる。つまり、カフェインの過剰摂取は様々な問題を引き起こすものの、「十分に教育して理解すれば自分の意思でやめられるはずだ」と見なされている。
だが、社会的な背景を含めて考えると、そう単純なわけではないと指摘する研究者がいる。精神科医で国立精神・神経医療研究センター薬物依存研究部長の松本俊彦氏だ。
「依存には、単に物質の薬理作用だけでなく、その人の置かれているつらい状況、抱えているトラウマという心理・社会的な要因も関係しています。その物質を摂取することで、悩みや苦しみが一瞬でも和らいだり消えたりするという体験をすると、やめられなくなる」
松本氏は、「カフェインは、薬理学的には覚せい剤と同じく気分を高揚させるアッパー系ドラッグの一種」だと言う。
たとえば受験生や進学校に通っているような子どもの場合、「ちょっとでも気を抜いたらライバルが迫ってくるのでパフォーマンスを維持しないといけない、というものすごいプレッシャーの中で生きている子たちにとって、エナジードリンクは大きな必要性がある」と松本氏は解説する。
前出の米国在住の大西医師によると、米国でも「スタディドラッグ」という言葉がある。多くの子どもが夜遅くまで勉強するためにエナジードリンクを摂取しているというのだ。
松本氏が最も不安視するのが、日常の息苦しさ・生きづらさを紛らわせるための摂取だ。
いじめ、暴力、家庭内の不和、貧困など、身近な問題やトラウマを抱えている子どもの場合、カフェインをなかなかやめられないという。
「健康な子たちであれば、エナジードリンクもすぐ飽きるかもしれない。しかし、つらい境遇を抱え、やっとこさ表向き普通の中学生をやっているような子たちは、飲むとすこし気分がスッキリする。そこで、ハマっちゃうんだろうなと。つまり快感じゃなくて苦痛の緩和こそが、子どもを依存症にさせるのです」
          
▼厚生労働省とメーカーの考え
松本氏は「子どもたちがあまりに早い段階でカフェインに遭遇しないような販売上の気遣いは必要」と話す。だが、エナジードリンクは清涼飲料水という「食品」。自動販売機やコンビニエンスストアで目立つ位置にあることも珍しくない。また、一部商品に「お子様、妊娠中または授乳中の方、カフェインに敏感な方にはお勧めしません」といった注意喚起表示はあるが、実際の販売現場では子どもに対する規制はない。
こうした状況の中、厚生労働省はどう考えているのか。
厚生労働省の食品基準審査課と医薬品審査管理課の担当官は、死亡事故を含め、カフェイン中毒による搬送事例が起きていることは把握していると認める。その一方で、カフェインに対して規制まで行うのは難しいという見解を示した。
カフェインは天然由来の食品に含まれる成分のため、含有量ではなく、効果効能をうたうかどうかで医薬品か食品かの線引きがされる。そしてエナジードリンクのような食品の場合、「カフェインの量に法的な上限はない」と解説した。
だが、カフェイン含有量や販売上の規制がないままで、子どもたちへの健康被害は防げるのだろうか。その問いに同省の新井剛史衛生専門官はこう答える。
「人によって(カフェインへの)感受性は異なるので、まずはカフェインのリスクを知っていただくことが大事かと思っております」
そのため子どもに特化せず、周知を図る方針で、今年7月、同省のサイトに過剰摂取への注意喚起の文章を掲載した、という。
         
メーカー側はどのように考えているのか。
世界のエナジードリンクを代表する2社、モンスターエナジー社(本社・米国)とレッドブル社(本社・オーストリア)に日本法人を通じて、書面で2点について回答を求めた。
1点目は、子どもの飲み方について摂取量や頻度での目安があるのかどうか。2点目は、われわれの行ったアンケートに基づき、頻脈や頭痛など心身の不調が出ており、カフェインの影響が疑われていることについて、どのように考えているか。
モンスター社は、1点目について、「10代を含めた全ての年齢層て?、エナジードリンクの消費量は低水準を維持しています」とし、カフェイン含有量は同容量のコーヒー飲料よりも低く、安全だとしたうえで「エナジードリンクを日常的に飲んでいるのはごくわずかな割合の未成年のみです」と回答。2点目の問いについては、欧州食品安全機関(EFSA)の研究から、「エナジードリンクを摂取する10代において、エナジードリンクまたはカフェイン摂取により健康に影響を及ほ?すリスクか?増加したり、特有のリスクか?現れたりするということはない」とし、「エナジードリンクか?多くの重篤な症状の原因て?あるという指摘には全く根拠か?なく、医学・科学文献により裏付けられているものて?はない」と回答した。
レッドブル社は、1点目の問いについては、「子どもは体重が軽いので、一般的に成人よりカフェイン摂取を控える必要があります」と体重とカフェインの関係から摂取を控える必要性を指摘。その上で「そのため、レッドブル・エナジードリンクは子どもたちにマーケティングはしておりません」と記した。ただし、2点目の問い──子どもに起きている頻脈や頭痛などの心身の不調に関する問いには直接答えず、250mlのレッドブルに含まれるカフェインはコーヒーと同じ含有量であることから、「すべての年齢層の人々が日々カフェインを摂取する主な方法とエナジードリンクを分けて扱う科学的な根拠はありません」とした。
            
▼無規制の販売のあり方は妥当か
エナジードリンクの販売のあり方については、世界保健機関(WHO)欧州事務局が2014年、小児・青少年へのエナジードリンク販売の規制を提唱しており、すでに取り組みを始めた国もある。
リトアニアは2014年、未成年(18歳未満)へのエナジードリンクの販売を禁止、未成年に販売した者は400リタス(約16300円)の罰金が科せられることになった。エジプトでは2014年、エナジードリンクの広告が全面的に禁止されるとともに、教育・スポーツ関連施設でのエナジードリンク販売が禁止された。また米国でも、2013年、米国医師会が20歳未満へのエナジードリンク販売禁止を呼びかけるといった動きが広がっている。
前出の松本氏は、「日本でもたとえばコンビニでアルコールの販売エリアを分けているようにエナジードリンクも別枠にするとか、15歳以下や、せめて小学生への販売はダメとか、どんなことができるか広く議論したらいい」と述べる。
一方で、それ以前に考えなければいけない大事なことがある、とも言う。
「エナジードリンクにはまる子どもたちは、カフェインというターボチャージャーをつけてやっと普通の子になれると思っている可能性がある。そんな彼らからすれば、大人に無理やり取り上げられたら『もう人並みに生きていけない』という絶望感が生まれる。そういう子たちを救うためには、『ありのままでいいんだよ』というメッセージをいかにいろんな形で伝えられるかと考えることも必要です」
              
          
記事は以上になります。
でも、大元の製造メーカーは、「エビデンスがない」という理由で根拠がない、と言いながら、実は、「そのため、レッドブル・エナジードリンクは子どもたちにマーケティングはしておりません」という、子どもたちへの安全と言うエビデンスは調べていない、という回答をしたみたいだけど、どうかと思うよね。
実際には、実害が出ている例が数多く報告されているにも関わらず、「安全でない、というエビデンスが無いから大丈夫(でも、安全、というエビデンスもない)」という「販売側の主張」は、アトピー性皮膚炎に対するステロイド剤など一部の薬剤でも同様のケースがあるけど、安全性の「担保」は、本当はメーカー側の責任でもあるよね。
エナジードリンクを習慣的に摂取している人は、「自分の身は自分で守る」ように気をつけようね。

                       
おまけ★★★★博士のつぶやき

日本と諸外国では、基本となる法律が異なるから、宣伝や制限などで差が出てくるのは仕方がないことかもしれん。
じゃが、体に対しての影響は、カフェインの場合を考えると、種族の違いを問わず、ほぼ同一のものが見込まれることになる。
それらを法律ごとに違った対応を行うこと自体が、ある意味、ナンセンスとも言えるじゃろう。
メリットもあればデメリットもある、そうした場合、自分がいかにデメリットを受けないように「工夫」するのかも大切なことじゃろう。