アトピー性皮膚炎の方は、ヒルドイドの長期連用に注意を

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                           
先月のブログでも取り上げましたが、最近、ニュースでもヒルドイドの処方について、報道を良く見るようになりました。
         
        
●アトピー塗り薬の「美容クリーム」使用、処方制限を検討
http://www.asahi.com/articles/ASKBZ7GG2KBZUTFK01R.html
          
公的医療保険の対象となっているアトピー性皮膚炎などに使う塗り薬を、「美容クリーム」として使っている人がいるとして、厚生労働省は処方に一定の制限をかける方針を固めた。医師が1度に処方できる量に上限を設けることなどを検討する。不適切な保険の使い方を減らして医療費を抑える狙いだ。
この塗り薬は「ヒルドイド」とその後発医薬品。保湿効果があり、雑誌やインターネットで美容クリームとして紹介されることが多い。ヒルドイドはソフト軟膏(なんこう)タイプ50グラム入りの公定価格は1185円だが、公的保険が効くため、医師から処方されれば現役世代なら自己負担は約350円で済む。
厚労省の調査では、ヒルドイドは25グラム入りのチューブだと、1回あたり4本以下で処方されることが多い。ところが、1回で51本分以上処方されている事例もあった。
また、アトピー性皮膚炎の場合、一般的にかゆみ止めの薬などと一緒に処方される。だが、健康保険組合連合会(健保連)が25~29歳の加入者の2014年10月~16年9月のレセプト(診療報酬明細書)を調べたところ、男性の単独処方は14年10月からの1年間と15年10月からの1年間を比べると65件(1・8%)の増加だったのに対し、女性は1万7245件へ2203件(14・6%)も増えていた。
          
      
先月、ブログやメルマガで取り上げて以降、あとぴナビの会員からお問い合わせも多くなりました。その中で、早速下記の2例の事例が発生しております。
        
●3年前から、ヒルドイドを処方され使用している。今年に入ってから首の赤みが増えているので気になっていた。使用を中断したい。

使用を中断後、1週間ほどで首から体液が流出、赤黒いリバウンドのような症状が現れた。ジェル系のアイテムを中心に保水を実施したところ、10月の後半にようやく落ち着き始めた。
         
          
●昨年の夏からヒルドイドを上半身に広く使用。元から炎症のあった部位が、夏前からジュクジュクし始め、辛い状態に。

使用を中断。数日で上半身の赤みがかなり強くなり、頬と肩、お腹の辺りの掻き壊しが増えた。その後、2週間ほど経過して、掻き壊しは減少、今はローションとクリームに切り替えて使用中。
          
        
この他でも、使用を中断後、症状が悪化の方向に向かった方が数名おられ、先月末の時点では、回復の兆しはまだ見えていない状況です。
共通して見られる事象としては、「赤み」「炎症」です。
先月のメルマガでも書きましたが、ヒルドイドは「保湿剤」として使用されていますが、「薬剤」に違いはありません。
薬剤と保湿剤の違いは、「作用」の現れ方です。
作用(良い作用、悪い作用ともに)が強い場合には、薬剤としての許可をとるように求められます。そして、化粧品は使用者の判断で使用することが可能ですが、薬剤の場合、その使用には「制限」を設けて使われる(医師の指導の元に使用するケースを含めて)ことになります。
長期連用しても影響が見られない方はもちろんいますが、その理由の一つは、影響を与える成分が高分子のため、健常な肌の方には、吸収されづらいことが考えられます。
当然、有効成分が吸収されなければ「副作用」が現れる心配はありませんが、有効成分によってもたらされる「効果」も得られませんから、効果を期待して使用しているのであれば、使用する「意味」がないと言えるでしょう。

ヒルドイドを現在、使用中の方で、赤みや炎症が継続するようになった場合には、一応、気に止めておくと良いかもしれませんね。

                      
おまけ★★★★大田のつぶやき

アトピー性皮膚炎の方の場合、悪化要因として影響が大きい因子は「バリア機能の低下」にあります。その「バリア機能の低下」をもたらすのは、皮膚の常在菌の影響であったり、角質層の乾燥状態や掻き壊しそのものが関係することもあります。
適切な「スキンケア」は、やはり長期連用できるものが望ましく、そうした観点で言えば、効果の強い「薬剤」よりも、効果が弱くてもその分、マイナスの影響も少ない化粧品のアイテムの方が適していると言えるでしょう。
なお、化粧品アイテムで使用を認められている成分は、副作用が弱い代わりに効果も弱いのですが、中には、本来医薬品として慎重な使用を求められるグリチルリチン酸(甘草)のような成分もあります。
「アトピー性皮膚炎に良い」とする理由が、どこにあるのかをしっかり見極めて、お肌が自分の力で回復することを「上手にサポートする」アイテムを中心に選ぶように心がけましょう。

ご自身が使用されているアイテムや薬剤について、疑問な点や心配な点があれば、お気軽にアトピー相談室までご相談ください。

■アトピー相談室 0120-866-933(受付時間10時~19時)