ぜん息の新しい薬とは??

東です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                     
アトピー性皮膚炎の悪化要因に、サイトカインの中のインターロイキン4(IL-4)が関わっていることは、最近の研究で明らかになりつつあります。
そして、実際、外国ではインターロイキン4を主眼おいた治療薬の開発も行われているようです。
こうしたサイトカインを標的に考えた治療薬は、ぜん息でも新たな薬として注目を浴びているようです。
         
        
●喘息の注射、ヌーカラとそれに似た薬は効く?
https://medley.life/news/59c4c2a6c40d0a41a991802f/
       
気管支喘息の治療では、複数の薬を使っても発作が繰り返す人もいます。メポリズマブ(商品名ヌーカラ)はほかの薬で不十分な場合に使うことがあります。効果として報告されているデータの調査が行われました。
        
▼メポリズマブはどんな薬?
         
メポリズマブ(商品名ヌーカラ)は気管支喘息の治療薬です。4週間ごとに皮膚に注射して使います。
気管支喘息には吸入ステロイドや長時間作用性β2刺激薬(LABA)がよく使われますが、効果が不十分な場合もあります。添付文書の記載によれば、メポリズマブは「既存治療によっても喘息症状をコントロールできない難治の患者」に使用できます。
メポリズマブは抗IL-5抗体に分類されます。同じ抗IL-5抗体にレスリズマブがあります。また抗IL-5受容体抗体のベンラリズマブも似たしくみで働く薬です。レスリズマブとベンラリズマブは日本では未承認です(2017年9月25日時点)。

▼喘息に対する抗IL-5治療の効果
             
イギリスとオーストラリアの研究班が、喘息に対する抗IL-5治療の効果について文献の調査を行い、『The Cochrane Database of Systematic Reviews』に報告しました。
2015年にも同様の調査が行われていましたが、より新しい研究報告も調査範囲に含めて内容が更新されました。
        
▼重症の好酸球性喘息患者で発作半減
        
調査の結果、メポリズマブ(4件)、レスリズマブ(4件)、ベンラリズマブ(5件)の研究が見つかりました。
主に重症の好酸球性喘息で、前年に2回以上の発作があったなど治療がうまくいっていない人が対象とされていました。好酸球性喘息とは、喘息の中でも白血球の一種でアレルギー
反応などに関与する好酸球という細胞が増えている場合を指します。ただし好酸球性喘息の正確な定義は研究ごとに少しずつ違っていました。
効果として、抗IL-5治療を使った人では、ステロイドの点滴などの治療が3日以上必要となった喘息発作の数がおよそ半分になっていました。
副作用やその他の原因による有害事象のうち深刻なもので、抗IL-5治療を行うと増えるものは見られませんでした。
研究班は「全体としてこの研究は、重症好酸球性喘息でコントロール状態が悪い人に、標準治療に加えるものとして抗IL-5治療を使うことを支持する」と結論しています。

▼抗IL-5治療は喘息の新常識になるか?
          
抗IL-5治療の効果についての報告を紹介しました。
メポリズマブは日本でもすでに使用可能となっています。好酸球についても添付文書に「投与前の血中好酸球数が多いほど本剤の気管支喘息増悪発現に対する抑制効果が大きい」などの記述があり、おおむね一致する結果と言えるでしょう。
ただし、メポリズマブは非常に高価な薬です。薬の値段にあたる薬価は4週間ごとの使用量である100mgあたり17万5,684円です。薬価がそのまま患者の自己負担になるわけではありませんが、多くの人では方針をよく考えたうえで使う必要があるでしょう。
データが蓄積され、より多くの面から薬の利益がはっきりとわかってくることで、ひとりひとりの必要性に合わせた治療選択の役に立てることができます。
         
          
免疫は、それを亢進させようとする働きと抑制する働きの二つがバランスよく行われることで正常な免疫活動が営まれています。
サイトカインは、こうした免疫の調整役としての働きがあるのですが、亢進させようとする免疫(サイトカイン)の働きを薬で抑えることで、結果的に炎症そのものを抑制しよう、というものです。
もっとも、サイトカインを抑えることは、他のサイトカインへの影響も考えなければならず、短期での副作用は見られなくても、長期連用の場合の影響はまだ不明な部分も多いのではないでしょうか?
今後、アトピー性皮膚炎に対しても、同様のサイトカインを調整する薬剤の開発がおこなわれるようですが、アトピー性皮膚炎の炎症は、ぜん息とは異なり、その原因が免疫以外にあることもあります(痒みの神経線維の問題など)。
多方面からの研究がおこなわれて欲しいですね。

                            
おまけ★★★★西のつぶやき

記事に書かれていた薬価だが、一カ月の薬代が約17万円ということは、一般的な健康保険の3割負担でも50,000円を超え、高額医療負担の範囲に入ってくる。
今は、高額な薬価の健康保険負担が話題になることが多いが、そうした問題も考えておくことは必要なのかもしれない。