秋のアトピー悪化のサインを見落とさないようにしよう(2)

今日は、昨日の続きじゃ。

 

 

 

 

 

 

 

 

                      

昨日は「乾燥のサイン」について書いたのじゃが、今日は「冷えのサイン」について考えてみよう。

●冷えのサイン

「冷え」とは、手足が「冷たい状態」を指す、と考える人が多いようじゃ。
間違いではないのじゃが、手足が冷たくなくても「冷えの状態」に陥ることはあるので注意が必要じゃ。

ヒトの体の熱は、筋肉や骨、内臓などで作られ、それを体の隅々まで運んでいるのが血液じゃ。
つまり「熱」とは、血液を媒介に伝達されるもの、ということじゃな。
当然、血液の流れ、「血流」が悪ければ、この「熱」を隅々まで運びきれんことがある。
血液は血管を流れておるが、血管は「大動脈」「中動脈」「小動脈」と少しずつ細くなって分岐する血管を流れながら、最後は毛細血管から栄養素や酸素を細胞に渡す。熱も同じじゃな。つまり、「手足が冷たい」という状態は、血流が悪く、熱を細胞まで「運べなかった」ことが原因と言えるわけじゃ。
まず、「冷えの状態」とは、血流が悪い状態、ということであることを知っておいて欲しい。

そして、冷えの状態=「血流が悪い状態」ということは、内分泌(血液を介しての指令、ホルモンのこと)機能が低下していることでもあり、内分泌の影響下にある免疫機能にも悪影響を与えることになる。
アトピー性皮膚炎の場合、免疫機能を抑える働きと亢進させる働きのバランスが悪いことで炎症反応を生じさせることがあるのじゃが、亢進、抑制の働きには内分泌機能が深く関わっておる。

また皮膚を掻き壊した場合に、それを修復するのも血液が運ぶ物質が関係しておる。
冷えの状態が続いていれば、掻き傷の修復が遅くなる、ということも考えられる。
さらに、肌の乾燥を防ぐために角質層内に存在している水分を保持するセラミドやフィラグリンなども、しっかりと角質細胞に渡すことが難しくなるじゃろう。
このように、「冷え」つまり血流が悪い状態とは、アトピー性皮膚炎の方にとって、症状悪化の大きな要因であり、また肌を回復させるために重要な役割を担っておる、ということじゃ。

冷え=血流が悪い、という状態も、いきなり体に生じるわけではない。
血流が悪くなる要因、睡眠不足や栄養の偏り、運動不足、喫煙や嗜好品の摂取、ストレスなど、血流を悪くする要因が慢性的に続くことで、「冷えの状態」を生みだすことになる。
冷えの場合、「手足が冷たい」などの自覚できる症状が現れた場合には、体に対する影響はある程度、進行しておる、と考えた方が良いじゃろう。
冷えの状態が生まれる「サイン」とは、昨日の肌の乾燥のサインが「皮膚の違和感」だとすれば、「体の違和感」と考えてよいじゃろう。
疲れやすい、朝起きても眠い、寝付きが悪い、食欲が減退している、逆に食欲が亢進している、ストレスで気分が鬱状態である、こういった体の「不定愁訴」の多くは、血流を悪くする要因と言える。
これから、気温が下がり始めていく季節、体熱を失わないようにするため、血流は落ち気味となる。こうした体の違和感を感じた場合には、血流を良くできる行動、運動や入浴などを早めに、そして適切に行うようにしたいものじゃ。

肌の乾燥、そして冷え、アトピー性皮膚炎にとって症状悪化につながる「きっかけ」は見落とさないように気をつけて欲しいと思うの。

                      
おまけ★★★★大田のつぶやき

「運動の秋」とも言われるように、涼しくなって体を動かしやすい季節です。
時間をとれる方には、朝の散歩がお勧めです。日光を浴びることで体内時計をリセット、また体温を上昇させる時間帯に体を動かすことは、低体温を防ぎ、スムーズに体温の移行につなげられます。外に出る時間が難しい方は、入浴でも良いでしょう。
冷えを感じやすい方は、朝の「運動」「入浴」を実践してみましょう。