離乳食を考える女性医師の記事

東です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                         
食物アレルギーと離乳食の関係は、ここ最近、諸説いろいろな研究が発表されています。
妊娠中や乳児期にアレルゲンは食べない方が良い、という研究もあれば、真逆で食べた方が良い、という研究結果も出ています。
最近は、食べた方が良い、という意見に集約されつつあるようにも感じますが、今日は、女性医師の記事を見つけたので紹介しましょう。
            
          
●アレルギー予防のためにはいつから離乳食を始めるのがいいのか?
http://healthpress.jp/2017/09/post-3222.html
          
私は今年3月に出産し、子育て真っ最中の医師です。子育て方法に関しては様々な情報があふれていますが、医師である私にとっても、科学的根拠がある情報を探すのは容易ではありません。一番効果的な方法を知りたいという思いから、子どもが寝付いた後に、本や論文を調べてわかったことをご紹介します。
赤ちゃんの離乳食を始める時、心配になるのはアレルギーです。以前は、アレルギー源になりやすい食品を早い時期から食べると、アレルギーを発症しやすくなると考えられていました。育児書やネットでは、卵や動物性タンパク質はなるべく遅く始めたほうがいいと書いてあるものもたくさんあります。その影響か、昭和60年には47%もの人が5カ月未満に離乳食を開始していましたが、平成17年には15.5%まで減っています。
しかし、ここ数年の研究で流れが大きく変わりました。「離乳食を遅らせたほうが良い」という考え方はほぼ覆されつつあるのです。
          
▼ピーナッツ、卵アレルギーが起きないように
        
キングス・カレッジ・ロンドンのデュトワ博士らは、ピーナッツアレルギーに関しての研究結果を2015年の医学雑誌「The New England Journal of Medicine」に発表しました。博士らは、アトピーや卵アレルギーのある生後4カ月から11カ月までの赤ちゃんを、ピーナッツを摂取するグループと、ピーナッツを避けるグループの2つに分けて、5歳になったときのピーナッツアレルギーの割合を比較しました。その結果、ピーナッツを摂取したグループの方が、80%以上もピーナッツアレルギーを減らすことができたのです。
さらに2016年末、日本の成育医療センターの夏目統医師(現・浜松医科大学小児科助教)らが、卵アレルギーについての研究結果をランセット誌に発表しました。アトピーのある赤ちゃんを2グループに分け、一方のグループには生後6カ月から毎日卵パウダー(ゆで卵0.2g相当)を与え、もう一方のグループには与えませんでした。1歳になったときの卵アレルギーの割合を調べると、卵を摂取したグループの方が80%近くも少ないことがわかりました。
ただし、早ければ早いほど良いかはまだわかっていません。
2016年、セントジョージ医学校のパーキン博士らのグループが「The New England Journal of Medicine」に報告した研究があります。ピーナッツ・卵・牛乳・ごま・白身魚・小麦の6つの食品を、生後3カ月から開始するグループと、生後6カ月以降に開始するグループを比較し、1歳から3歳までの間のアレルギーの発症率を調べました。この研究では、卵とピーナッツを早くから開始した方がアレルギーが少ない傾向は示されたものの、完全には証明されませんでした。
現時点では、「アレルギーが心配される食品を食べるのを遅らせない」のが良いと言われていますが、具体的にいつから何を食べさせれば良いのでしょうか。
         
▼5カ月頃から離乳食を始め、6カ月頃から卵を?
       
厚労省のガイドラインでは、離乳食は5~6か月から始めることになっています。離乳食初期は「つぶしがゆからはじめ…慣れてきたら、つぶした豆腐・白身魚などを試してみる」となっていて、卵や小麦、乳製品を始める具体的な時期は書いてありません。
WHOのガイドラインでは、離乳食(補完食、という表現が使われています)を始めるのは早くても4カ月、できれば4カ月からです。主食と組み合わせて、豆類・動物性食品・緑黄色野菜と果物・油脂や砂糖を食べさせる、と書かれています。こちらも具体的な時期は書いてありません。
ただし、WHOが6カ月からの離乳食を勧めているのは、離乳食を始めることによって、赤ちゃんが飲む母乳の量が減る可能性があるからです。母乳を飲む量が減ると、カロリーの低い離乳食でお腹いっぱいになって十分な栄養を摂取できなくなったり、母乳の分泌量が減ったり、お母さんの妊娠の心配があります。これは確かに重要な問題ですが、アレルギーの予防とは関係ないのです。
成育医療センターの研究者は、アトピーやアレルギーのない赤ちゃんについては、「5カ月頃から離乳食を始め、6カ月頃から卵を食べさせる」のが理にかなっていると考えているようです。
研究で使用された卵パウダーは、ゆで卵に換算して0.2gの量です。卵1個が60g程度なので、ほんの少しの量でよさそうです。また、日本ではピーナッツアレルギーは少ないですが、先に述べた研究結果からは、ピーナッツペーストも少量ずつ早めに食べさせてもいいかもしれません。その場合、市販のピーナッツバターは砂糖がたくさん入っているものも多いので、成分をよく見て選んで下さい。
我が家では、結局5カ月頃から離乳食をはじめて、慣れてきた頃からヨーグルトや卵などを少量ずつ食べさせました。赤ちゃん本人の食欲にもよりますが、最初は様々な食品に慣れさせることが主な目的です。特に6カ月未満の赤ちゃんは離乳食は少量でよく、母乳やミルクでしっかり栄養を摂取するのが良いと思います。もちろん、既にアトピーやアレルギーの診断を受けている方はかかりつけ医の指示に従って下さい。
離乳食の進め方は国によっても大きく違います。お粥、野菜、豆腐、白身魚という順番や、1回食から始めて回数を増やすというやり方は、日本独特のものです。ポイントをしっかり押さえたら、後はあまり細かいことは気にせず、楽しく進めていきたいですね。
          
        
医師であっても、いろいろな文献を読む中、離乳食の進め方については迷いもあるようですから、一般の方は、なおさらでしょう。
一つのポイントで考えるならば、「成長には個人差がある」ということです。
結局のところ、消化したタンパク質をアレルゲンと認識しやすいかどうか、という部分を月齢を中心に図ろうとすると、イレギュラーケースが増えてくるのではないでしょうか?
例えば、「歯が生え始めた時」など、体の成長のサインに合わせてスタート時期を考えるのも一つの方法のように思います。
こうした研究は、日々行われ、新しい発表がなされていきます。
医師が最後に書いている「ポイントをしっかり押さえたら、後はあまり細かいことは気にせず、楽しく進めていきたいですね。」という部分がもっとも大切なようにも感じます。
離乳食については、いろいろな意見があることを念頭に考えていくようにしましょう。

                          
おまけ★★★★博士のつぶやき

アトピー性皮膚炎だけを考えるならば、離乳食の開始時期も大切じゃが、それ以上に必要なのは食材なのかもしれん。
結局のところ、多くの乳児がアレルゲンと認識しやすいのはタンパク質じゃ。お米のアレルギーがあっても、アレルゲンと認識しているのは基本的にタンパク部分じゃからな。
もちろん、タンパク質以外がアレルゲンと認識されるケースがないわけではないが、頻度は多くはない。
したがって、タンパク質について加熱するなど調理方法を含めて考えるようにすると良いのかもしれんの。