プロアクティブ療法について考える(2)

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                
今日は、昨日の続きで、具体的なプロアクティブ療法の仕方について、九州大学のホームページ内にある「改定版 アトピー性皮膚炎についていっしょに考えましょう」の「医師の視点で考えるアトピー性皮膚炎」の項目内「アトピー性皮膚炎におけるプロアクティブ治療」の記述を紹介しましょう。
        
        
▼医師の視点で考えるアトピー性皮膚炎(九州大学ホームページより)
          
●症状が軽快したあとも、外用の頻度を減らしながら治療を継続します
プロアクティブ治療で大事なことは、それまで炎症があったすべての部位、つまり症状がなくなった部位にも塗るのが鉄則です。使用量ですが、発疹は軽快しているわけですので、フィンガーチップユニットの1/2量か1/3量で大丈夫です。ですから、プロアクティブ治療では1回10g~7gで全身を覆うようにします。あらかじめ保湿薬を全身に塗っておくと、少ない量で全身にのばすことができます。このやり方で、隔日外用、週2回外用、週1回外用と減らしていきます。ステロイド外用薬を塗らない日はタクロリムス軟膏と保湿剤を塗るという方法も効果的です。タクロリムス軟膏がひりひりしたりほてったりする場合は、保湿剤だけの外用でも構いません。ステロイド外用薬をたくさん塗っているように感じるかもしれませんが、週1回外用であれば全身で1週間に10g~7gしか塗っていないことになり、しかもコントロールは良好ですので、非常に効率のいいことがわかると思います。個人差がありますが、1回5g以下で全身に薄く塗っても良好なコントロールを維持している人もいます。このようにステロイド外用間隔を徐々に開けていき、2週間に1回あるいは4週間に1回だけ、ステロイド外用薬を全身に5g塗るだけで良好にコントロールされている方もいます。
            
●プロアクティブ治療中にも再発はあります
プロアクティブ治療で重要なことは、ステロイド外用薬やタクロリムス軟膏を毎日外用して十分に良くなった後も隔日外用し、再発がなければ週2回外用、週1回外用と、ゆっくり減らしていくことです。もちろん途中で再発(再増悪)は起こります。その時はまたフィンガーチップユニットの使用量で十分に毎日外用します。プロアクティブ治療中の再発はすぐにコントロールできますので、隔日外用、週2回の外用にすぐに戻すことが可能です。なお、ステロイド外用薬やタクロリムス軟膏を塗らない日でも、保湿薬の外用は毎日継続します。
          
          
と、書かれています。
今のところ、日本皮膚科学会では、このプロアクティブ治療によるリスクを大きく考えてはいないようです。
しかし、これまで、ステロイド剤やプロトピック軟膏の長期連用による弊害(副作用)を経験したことのある方にとっては、皮膚の症状が落ち着いてもステロイド剤やプロトピック軟膏を使い続けることに対する抵抗感が強いようです。
では、プロアクティブ治療のメリットとデメリットはどこにあるのでしょうか?
続きは明日です。

                      
おまけ★★★★南のつぶやき

皮膚には本来、強固なバリア機能があります。
ステロイド剤やプロトピック軟膏も、健常な皮膚からの吸収率は、そうでない皮膚と比べると低くなります。
健常な皮膚で、無理やり免疫を抑制する働きを与えることがどういったメリットを与えて、どういったデメリットを生じさせるのか、慎重に考えていく必要はあるでしょう。